イミグランやロキソニンという言葉を聞いたことがありますか?
どちらも鎮痛剤として有名な薬ですが、具体的にどのような効果があるのでしょう。
一方で、副作用も気になりますよね。
ここではイミグランとロキソニンの効果や副作用、使用上の注意点をご紹介します。
イミグランとは?
片頭痛は欠陥の拡張が原因で発症するといわれています。
この症状を抑える薬の主な成分は、スマトリプタンコハク塩酸といい、血管を収縮させる作用と、神経ペプチドの生成を抑える効果があります。
結果血管周辺の炎症を抑制し、片頭痛の痛みを緩和します。
特効薬としてはトリプタン製剤という薬があり、これによって片頭痛患者の生活は大幅に改善されたという画期的な薬です。
トリプタン製剤には5種類あり、中でも英国のスミスクライン社で開発されたイミグランは世界初のトリプタン製剤であり、高い有効性と安全性が確認されていることから、トリプタン製剤の標準薬として位置づけられています。
主なタイプは錠剤ですが、効き目の早い点鼻薬や速効性の高い注射薬等もあります。
日本では一般的にロキソニンが用いられていますが、いずれも対症療法薬であって根本的な治療をするものではありません。
また予防することにもつながることはないため、あまり飲み過ぎないように気をつけましょう。
イミグランを服用する際の注意点
イミグランは片頭痛にとてもよく効く薬ですが副作用にはよく注意しなければいけません。
多くの薬剤に共通していることですが、服用後の車の運転やアルコール等の飲酒は控えてください。
偏頭痛発作が起きた場合には入浴や運動を控えてください。
片頭痛発作とは閃輝暗点と呼ばれる、フラッシュのような光が見えたり、手足の痺れや感覚の鈍化、他にも言葉が出にくくなるなどの症状を指します。
コーヒーやチョコレートなどは片頭痛発作のトリガーになる可能性があるため、症状が落ち着くまでは控えるようにしましょう。
心臓や循環器系に問題がある方も注意が必要な場合があるため、医師に相談するようにしてください。
一緒に飲まれる薬剤によっては効果の増減や、副作用の増強といった可能性があるため、この場合も医師に相談するようにしましょう。
病状によっては禁忌とされる場合があります。
高血圧や肝機能、腎機能の障害、狭心症、てんかん等の症状がある方はこの薬を飲まないようにしてください。
また高齢者や妊婦の方、小児等の方も場合によっては禁忌とされる場合があるため医師への相談をしてください。
ロキソニンとは?
ロキソニンはイミグランよりも幅広い症状への効果効能を持つことから一般的に広く使われている薬剤です。
主な作用は解熱や鎮静作用であり、およそ30分で効果が現れます。
重い生理痛や頭痛、腰痛に良く効きます。
他にも喉の痛みや歯痛、肩こりなどにも使用することが出来て、持続時間も長く鎮静剤としては非常に使いやすく、安価で手に入れられる便利な薬として広く扱われています。
注意点として、ロキソニンは風邪やインフルエンザになったときにも鎮痛剤として使用されることがありますが、本来の用途は解熱剤であり、風邪などで熱がある場合にこれを下げるということですが、治療に役立つかどうかは判断が分かれるところです。
熱は体内の病原菌を殺す役割もあるため、使用には注意してください。
またロキソニンは炎症を抑える効果もありますが、これは一時的に痛みを抑えるだけで治療につながるわけではありません。
飲みすぎると胃の調子を悪くすることもあるので、適度な摂取を心がけてください。
ロキソニンの副作用
ロキソニンの主な副作用の一つに消化器系への影響が見られます。
ロキソニン等の非ステロイド性抗炎症薬は、炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の生合成を抑制することによって痛みや発熱を抑えます。
しかしこの物質は胃腸の粘膜を保護する働きをしているため、これの生成を抑えることにより胃腸のバリア機能も弱くなってしまい、結果として粘膜が荒れやすくなります。
そのためロキソニンが処方される際には胃薬などと一緒に処方されたり、空腹時を避けるなどの指示が出ることが多くあります。
近年では胃の粘膜が荒れて潰瘍ができ、それが進行して腸管が狭くなる「狭窄」、それがさらに進行して腸管が詰まる「閉塞」といった症状も副作用に追記されました。
これらは大変な痛みを引き起こすもので、ケースによっては死亡にいたる場合もあるため、もしロキソニンを使用しているときに違和感を感じた場合は、すぐに使用を中止して病院を受診しましょう。
ロキソニンを服用する際の注意点
ロキソニンは非常に便利な薬ですが、使い方を間違えると副作用が増強され、かえって症状を悪化させてしまいます。
使用用途はしっかり守るようにしましょう。
使用上の主な注意点として、他の薬と併用される場合は必ず医師に相談してからにしてください。
例えば、抗凝血剤や炭酸リチウム製剤、利尿剤や抗菌剤などと併用した場合、薬の効果が過剰に現れたり、副作用が起こりやすくなったりします。
基本的な使用回数は守るようにしましょう。
多量に使用したり、長期間において使用すると、血液障害、肝臓・腎臓・心臓などの臓器に障害が現れることがあります。
もし長期間にわたり使用した場合は医師に相談し、指示された検査を必ず受けるようにしましょう。
またこれらの臓器に関する病気や、高血圧、喘息、クローン病やアレルギー体質を持つ方は必ず医師に報告し、薬剤の使用について相談するようにしてください。
高齢者や小児はこの薬を使えない場合があります。
妊娠中の方やこれからその可能性がある方は胎児や乳児に悪影響が出る場合があるので、この場合も必ず医師に相談してください。
イミグランとロキソニンは併用して大丈夫?
イミグランとロキソニンはどちらも頭痛に対して高い効果を上げることができる薬ですが厳密にはこの薬の効果は頭痛の症状によって効果を現さないことがあります。
イミグランは片頭痛に対して効果を持ちます。
片頭痛の原因は血管の膨張であり、イミグランはこれを抑えることによって片頭痛の症状を軽減します。
それに対してロキソニンは炎症を引き起こすプロスタグランジンの生合成を抑えることによって鎮痛効果を発揮します。
つまり起きている頭痛が片頭痛だった場合はロキソニンを使用してもあまり効果がないということになります。
逆に片頭痛以外の頭痛に緊張型頭痛というものがあり、こちらは骨格のゆがみや肩こりなどからくる炎症が原因のためロキソニンが有効となります。
この二つの薬は禁忌に当たらないため併用することに問題はありませんが、飲みすぎもよくありません。
頭痛は痛みが発生した場所からその種類をおおよそ割り出すことができます。
肩こりなどからくる緊張型頭痛の場合は後頭部から痛くなることが多いようです。
この場合にはロキソニンを飲むようにしましょう。
こめかみ等から痛くなる場合にはイミグランを飲みます。
イミグランとロキソニンの服用について
いかがでしたか?
イミグランとロキソニン、よく聞く二つの鎮痛剤ですが、イミグランは片頭痛に、ロキソニンは生理痛や腰痛に効くため、用途は大きく異なるようですね。
また、イミグランとロキソニンは併用しても大丈夫とのことでしたが、それぞれ違った副作用があるため、使用上の注意をよく読んで服用しましょう。