頭痛薬のイミグランとロキソニンの併用は可能なのか知りたい

最終更新日:2024/05/19

世界中では、多種多様な頭痛に悩まされている人は多いですよね。
日本人の頭痛で一番多いのが、肩こり頭痛ともいわれる緊張性頭痛と言われています。
片頭痛といえば”イミグラン”。
緊張型頭痛といえば”ロキソニン”。
が効果のある薬とされています。
もしも、併発型頭痛になったら同時に服用しても大丈夫なのでしょうか?
今回は、イミグランとロキソニンの併用は可能か、それぞれの薬について詳しくご説明します。

イミグランとロキソニンは併用可能?

イミグランとロキソニンの併用について説明します。

片頭痛を起こす血管の膨張を抑制し、炎症を鎮める効果のあるイミグランと、解熱鎮痛剤として広く知られているロキソニン。

片頭痛の原因である血管の膨張が脳内部または脳周辺部で起きた場合、そこで炎症が生じることで強い頭痛を引き起こします。

イミグランとロキソニンの併用というキーワードがなぜ片頭痛と繋がるか理解頂けたかと思いますが、片頭痛の治療に最も有効なのは、先ず血管の膨張を抑えて炎症を鎮めることです。

イミグランが血管の膨張を抑制するとともに炎症を鎮め、ロキソニンが痛みそのものを抑えます。

ロキソニンは鎮痛効果が高い薬ですから、片頭痛の治療に関して言えば、イミグランとは相性が良いのです。

しかし、ロキソニンとイミグランどちらかだけでは効果が出にくいです。

ですから、二つの薬を併用ということになります。

また、これらの薬の併用は禁忌に当たりませんので、併用したいという場合には両方を服用して頂いて問題ありません。

どちらの薬も効果には個人差があり、片頭痛の直接的な治療を行なう訳ではないということも覚えておきたいです。

ロキソニンの併用できるイミグランとは?

エルゴタミンに代わる薬として、イミグランが処方されるようになりました。

イミグランは別名スマトリプタンとも呼ばれ、血管の広がりを抑制し、血管の周りに起きた炎症を鎮める効果があります。

日本国内初のトリプタン系片頭痛治療薬で、コハク酸塩を含んだセロトニン作動薬と呼ばれるグループに属しています。

セロトニンとはアミノ酸のトリプトファンから生成される有機化合物のことで、脳内、血清、胃粘膜に多く分布しており、神経伝達や損傷した組織の血管収縮などの働きをします。

イミグランは、痛みが起きてから飲んでも効果が期待でき、錠剤だけでなく点鼻薬や注射薬と種類も豊富です。

しかし、副作用の強い薬ですので、効果の有無には個人差があります。

片頭痛の症状が現れた後で服用しても効果を発揮しますが、片頭痛症状予防としては効果が期待できませんので、必ず片頭痛の症状が現れた際に服用して下さい。

また、ロキソニンとの併用で効果が高まります。

イミグランを服用する時は苦味が出ないよう、噛まずに水で流すように心がけましょう。

イミグランの使用上の注意点

中枢神経系にあるセロトニン受容体に直接作用するイミグランは、ロキソニンと併用することで偏頭痛の緩和が期待されますが、脳内のセロトニン濃度が高すぎてしまうことでセロトニン症候群というものを引き起こしてしまう可能性もあります。

このセロトニン症候群は頭痛、めまい、嘔吐と軽度の症状から、昏睡状態に陥り最悪な場合死亡に至る重度な症状まで様々な症状があります。

体の温度の上昇や異常な発汗、緊張、高血圧、心拍数の増加、吐き気、下痢などの自律神経系の症状、筋肉の痙攣や緊張と緩和の繰り返しや筋肉の硬直、反射亢進、振戦など体神経系の症状、さらには混乱、興奮、錯乱、昏睡などの症状があります。

セトロニン症候群は神経に影響を与える為このような症状が出るのです。

イミグランは、片頭痛の原因である血管拡張と血管周辺の炎症を鎮めるとともに血管を正常な状態に戻しますが、緊張型頭痛の緩和に効果があるとされている頭痛薬の種類とは全く別のトリプタン系に属する為、緊張型頭痛には効果が期待できません。

イミグランと併用できるロキソニンとは?

ロキソニンは解熱・鎮痛・消炎効果があり、頭痛・肩こり・腰痛・生理痛などの幅広い症状に処方されている薬です。

あくまでも痛みや炎症による苦痛を和らげるものであり、熱や痛みを根本から治す薬ではありません。

基本的には、病気を治す薬と併用され、多くの人が経験する片頭痛にはイミグランとの組み合わせが効果的です。

ロキソニンは、強力な薬であるために服用の仕方を誤ると副作用が出る可能性もあります。

市販で購入したロキソニンの場合、使用上の注意は必ず読みましょう。

ロキソニンは胃への負担が大きい為、副作用で胃腸を痛めてしまうことが多いです。

胃が弱い方は特に気をつけて服用したいです。

その他にも血液障害や心臓の障害など重い副作用が出る可能性も少なからずあるので、妊婦さんや肝臓や腎臓に病気のある方、持病のある方は医師又は薬剤師に相談しましょう。
自身の体と薬との相性もあるので、ロキソニン本来の効果が出なかったり、逆に状態が悪化することもあります。

副作用が出ないよう注意して服用したいです。

ロキソニンの使用上の注意点

胃腸障害などの副作用防止の為食後に服用します。

坐剤は1日1回使用の指示を受けた場合は就寝前、2回使用の場合は朝の排便後と就寝前に使用します。

自身の判断で増量・減量してはいけません。

胃腸の病気、血液の病気、肝臓・腎臓の病気や機能障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、心臓病、高血圧症、気管支喘息などがある方、アレルギー体質の方は必ず医師に報告してください。

また、妊婦及び妊娠の可能性がある方、授乳中の方が使用すると、胎児や乳児に悪影響が出る可能性もあります。

小児や高齢者はロキソニンの使用ができないこともあります。

長期間使用、肝臓・腎臓の病気がある方、体調不良の場合も必ず医師に伝え、必要な検査を受けましょう。

イミグランとの併用をしている方も多いですが、抗凝血剤、炭酸リチウム製剤、メトトレキサート製剤、利尿剤、抗菌剤などと併用すると、副作用を引き起こしやすくなったりします。

現在使用中の薬や他の薬を使用する場合必ず医師・薬剤師に報告・相談してください。

薬に頼らない片頭痛と緊張性頭痛の緩和の方法

片頭痛に効果があるとされるイミグランとロキソニンの併用ができない場合、薬以外での緩和方法もあります。

まずは、頭を冷やすことで血管を収縮させ、血管による神経圧迫を解消することです。

特にこめかみ部分を冷やすと効果的です。

脳の血管の緊張をほぐし、炎症を抑えてくれる成分が入っているアーモンドや、ビタミンE豊富で血液の循環を促進してくれるゴマや、片頭痛に最も効果的な栄養素であるビタミンBを含むほうれん草を摂ることもおすすめです。

明るい部屋で過ごしたり、頭や肩をマッサージしたり、チーズ、チョコ、ベーコンなどを食べることは片頭痛の対策として誤っています。

マッサージをすることで血の流れがよくなり、頭の周りの血管が拡張して神経を圧迫してしまいます。

肩こりが原因で起こる頭痛を緊張性頭痛と言います。

これを解消するには首や肩の血行を促すことが重要です。

首を横に倒す、首をゆっくり回す、鎖骨を動かすように肩を回す、肩甲骨をくっつけるように腕を後ろで組む。

このようなストレッチで、改善することができます。

湯船にゆっくり浸かることでストレスを和らげる効果もあります。

イミグランとロキソニンについてよく知って服用するようにしよう!

イミグランとロキソニンは頭痛によく効く便利な薬ですが、副作用や、服用に際して注意しなければならないこともあります。

また、薬は慣れると効果が薄くなってきます。

うまく頭痛と付き合っていく為に、なるべく薬に頼らず、緩和する方法を試してみてください。

頭痛のタイプによって、対処法が変わるので間違えないように気をつけていきしょう!

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