群発頭痛・・・辛いですよね。
目の奥がえぐられるような痛みが起こり、ある時期に集中して起こり、男性に多く見られるのが特徴です。
絶頂時期はとても苦しいようで、一番早く体内濃度が高くなり、一番早く体内残存数が減る薬のイミグラン自己注射をしている方もいらっしゃいます。
今回は、イミグラン自己注射の気になる値段とその効果、副作用、使用上の注意点についいて説明していきます。
イミグラン自己注射が効果的な群発頭痛とは?
群発頭痛とは、眼窩周辺から側頭部にかけて短時間のキリキリと突き刺すような激しい痛みが起こる症状です。
数週間~数ヵ月間の群発期間中、毎日夜間・睡眠時等の決まった時間に頭痛発作が起こりやすいという特徴があります。
頭痛は一側性で、頭痛と同じ側の眼球結膜充血・流涙・鼻汁・鼻閉などの自律神経症状も伴います。
目の後ろを通っている内頸動脈が拡張し炎症を引き起こすため、目の奥が痛むことが多くあります。
群発頭痛は1,000人に1人程度の確率で発病すると報告されています。
患者の多くは20〜40歳代の男性で、女性の3〜7倍の割合です。
飲酒によって発作が誘発されることが多いため、禁酒することが必要です。
群発頭痛は、片頭痛と比べるとさらに激烈な痛みを伴います。
「ドリルで目の奥をえぐられるよう」と表現されるほどの痛みで、発作が起こるとその痛みからじっとしていられずに、頭部を叩く・壁や柱に頭を打ちつける・頭を抱えて部屋中を動き回る、などの行動をしてしまいます。
他の頭痛との鑑別は比較的簡単にできますが、三叉神経痛とは症状が酷似していると言われます。
ただ発作持続時間により鑑別することが可能です。
イミグラン自己注射の値段
今のところ有効な治療法はありませんが、群発頭痛の患者は「イミグラン」を服用していることが多いです。
はじめはイミグラン錠剤を服用し、効きが悪いまたは効きが悪くなってきたら、点鼻液を使用するようになります。
点鼻は鼻の粘膜に直接薬液を噴射するので、錠剤よりも効果が早く現れ、効きもよいとされます。
点鼻の効きが悪くなった場合には直接血管に投与する方法もありますが、この注射は医療機関でなければ受けられなかったため、発作時に病院へ行かなければならず、かなり難しい対処法とされていました。
発作が激しい時は歩行も困難になるほどであることを考えれば、発作が起きてから病院へ行くというのはほぼ不可能です。
しかし近年、自己注射セットが販売されるようになり、医師の処方さえあれば発作時に患者自身でイミグランの注射ができるようになりました。
このように、痛みを抑えるために大変な思いをすることになりますが、同時に経済的にも負担が大きいと言えます。
これらの薬は非常に高価で、イミグラン錠1錠:約900円・点鼻1個:約1,000円・自己注射1本:約3,300円です。
保険適応となるので実質の負担は3割ですが、発作が起きると約1ヵ月間頭痛に苦しむため、点鼻であれば約20本くらいは必要となり、1回の群発期で約6,000円、自己注射の場合約20,000円ほどになります。
値段が高い!イミグラン自己注射
イミグランは、拡張した血管を収縮させたり血管周囲の炎症を取り除くことの出来る薬で、国内初のトリプタン系片頭痛治療薬としても知られます。
痛みが起きてから飲んでもよい効果が期待できるという利点があり、服用している患者が非常にたくさんいます。
錠剤のほかにも、点鼻薬や注射薬と種類も豊富な点がその理由のひとつです。
しかし、副作用の強い薬でもあるため、合わない人もいます。
症状が現れた初期段階で服用するのが最も効果的とされますが、症状が現れてから少し経ってから服用しても効果を発揮します。
しかし、症状の予防としての効果はないので、必ず症状が現れた際に服用して下さい。
片頭痛は頭のいくつかの血管が拡張されるせいで起こると考えられていますが、イミグランは、中枢神経系にある受容体の一群=セロトニン受容体に直接作用し、血管を正常な状態に戻し症状を緩和する作用があります。
しかし、このセトロニンの濃度が高くなりすぎると、「セトロニン症候群」という症状が引き起こされる可能性があります。
その症状は頭痛・めまい・嘔吐などがあり、酷い場合には昏睡状態に陥ってしまったり、最悪の場合死亡してしまう恐れもあります。
また、「セトロニン症候群」は神経にも影響を与え、自律神経系では異常発汗・高血圧・吐き気・下痢など、体神経系および筋肉では痙攣・緊張と緩和の繰り返し・硬直など、脳認識機能では興奮・錯乱・昏睡などの症状を起こす場合があります。
イミグラン自己注射の効能と用法用量
【効能効果に関連する使用上の注意】
イミグランは「前兆のない片頭痛」、「前兆のある片頭痛」あるいは群発頭痛と診断された場合にのみ投与してください。
特に次のような方は、くも膜下出血等の脳血管障害や他の原因による頭痛の可能性があるので、投与前に問診・診察・検査を十分に行ってから投与する必要があります。
①今までに片頭痛または群発頭痛と診断が確定したことのない患者。
②片頭痛または群発頭痛と診断されたことはあるが、片頭痛または群発頭痛に見られる症状とは異なった頭痛及び随伴症状のある患者。
【用法用量】
頭痛発現時に、成人には通常1回3mgを皮下投与します。
1回の発作において、初回投与で症状が軽減した場合には、24時間以内に起こった次の発作に対して追加投与しても良いが、2回の投与の間には少なくとも1時間の間隔をおいてください。
【用法用量に関連する使用上の注意】
イミグランは予防的には使用しないでください。
全く効果が認められない場合は、その発作に対して追加投与をぜす、再検査が必要です。
イミグランは皮下注射のみに使用し、静脈内投与はしてはいけません。
スマトリプタン製剤を組み合わせて使用する際には、注射液投与後に錠剤あるいは点鼻液を追加投与する場合には1時間以上、錠剤投与後に注射液を追加投与する場合には2時間以上、点鼻液投与後に注射液を追加投与する場合には2時間以上間隔を空けてください。
イミグラン自己注射の気になる副作用
【報告されている副作用】
①イミグランキット皮下注射3mgの承認時までの調査症例66例中、11例(16.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。
その主なものは、倦怠感3例(4.5%)、圧迫感3例(4.5%)、脱力感2例(3.0%)、悪心2例(3.0%)、眠気2例(3.0%)です。
②イミグランの承認時までの調査症例141例中、21例(14.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。
その主なものは、熱感5例(3.5%)、倦怠感3例(2.1%)、痛み2例(1.4%)、圧迫感2例(1.4%)、一過性の血圧上昇2例(1.4%)、めまい2例(1.4%)です。
③イミグラン注射の使用成績調査2,133例中、150例(7.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。
その主なものは、悪心・嘔吐35例(1.6%)、痛み27例(1.3%)です。
【重大な副作用】
①アナフィラキシーショック、アナフィラキシー
②不整脈・狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状
③てんかん様発作を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う必要があります。
イミグラン自己注射の使用上の注意点
【イミグラン注射を処方された方への解説】
イミグランには、錠剤・点鼻液・注射の3種類があります。
片頭痛の原因と考えられているのは頭蓋内外の過度に拡張する血管と周囲の炎症ですが、イミグランはそれらの症状を抑える役割を果たします。
つまり、血管の拡張を正常に戻し血管周囲の炎症を抑える作用により頭痛を治療する薬ということです。
治療には、「イミグランキット皮下注3mg」という自己注射キットが最もよく使用されます。
この注射は、片頭痛・群発頭痛発症時に使用します。
投与の際は、1回の皮下注射を行った後は、次の使用までに最低1時間の間隔を空けて下さい。
また、24時間以内に使用出来る回数は2回までです。
【イミグランを使用時の注意点】
①以前にイミグラン、及び他のスマトリプタン製剤を投与した際に発心やかゆみなどが発症してしまったという方
②心臓病や脳血管障害、末梢性血管障害、高血圧、肝臓病、腎臓病を患っている方
③てんかん様発作や心臓病、脳血管障害の既往歴があるという方は必ず医師に申し出て下さい。
また、①妊娠中・授乳中の女性、②大衆薬も含め現在何かしらの薬を使用しているという方も必ず医師に相談してください。
イミグランなどの薬を上手に使って群発頭痛を乗り切ろう!
群発頭痛は、痛みでじっとすることが出来ない!
のたうち回るほどの激痛に襲われることが多々あるので、とても怖い病気です。
イミグランの自己注射は高い効果があるので、医師と相談しながら上手に使用するようにしましょう!
薬に頼りきらずに、痛みが軽い時は軽い運動で心拍数を上げたり、痛い部分を冷やすのも効果的なのでやってみて下さい!