ウイスキーをストレートで飲むと、臓器にかなりの負担が掛かります。
ウイスキーは度数も高いので、食道などに負担がかかり、食道癌になりやすくなります。ウイスキーに限らず、「お酒」は癌のリスクが高まるのです。
お酒が原因で、癌になる可能性はどのくらいなのか、また、上手にお酒と付き合う方法をご紹介していきたいと思います。
ウイスキーをストレートで飲むと癌になる可能性
ウイスキーをストレートで飲むと癌になる確率が高くなると言われています。
アルコール度数が高いお酒をストレートでと聞けばそれだけで体に悪いようなイメージですが、アルコール自体が発癌性が高い物質であるという事が研究の結果わかってきています。
国際がん研究機関では発癌性のリスクがあるものを五段階で分けていますが、アルコールはGroup1に分類されています。
Group1は確実に人に発癌性があると断言できる物となり、タバコやアスベスト・ヒ素・HIVと共に堂々と名を連ねています。
癌になりたくなければ、お酒もできるだけ控えた方が良いと言われています。
日本人はお酒を飲んだ時に体内で発生するアセトアルデヒドという物質を分解してくれる酵素が少ない体質の人が多いと言われています。
アセトアルデヒドはDNAや染色体を変異させてしまう物質ですから、これが体内に蓄積されれば癌の発生率が高くなってしまいます。
日本人に癌が多い原因の一つは、社会人になるとお酒の付き合いもそれなりに増える事と、アセトアルデヒド分解酵素を生まれつき多く持ち合わせている人が少ない事も関係していると言われています。
ウイスキーをストレートで飲む場合の癌のリスク
お酒をストレートで飲んでしまうと、一杯の容量は少ないのにアルコールはより多く体内へ入ってしまいます。
純アルコール20g増加するごとに癌の発症リスクはどんどんと増していき、最大約50%ずつ増加していくと言われています。
特に男性は仕事でお酒の付き合いをする事も多く、大腸癌になるリスクが女性よりも高いそうです。
日本人は大腸癌を患っている人口が増加しつつあると言われています。
女性も社会進出が進んでお酒を飲む人達が増えているため、女性でも癌になってしまうリスクが高まりつつあります。
純アルコール量20gの目安としては、日本酒180ml、焼酎90ml、ビール500ml、ウイスキーダブル60mlが大体の目安となっています。
女性は男性よりも大腸癌になるリスクは少ないですが、その分乳がんになる確率が高いです。
純アルコール摂取量が増えれば増えるほど発症リスクが高まると言われています。
更に男女共にタバコを吸う事で食道癌などのリスクも増大してしまいます。
お酒も飲んでタバコも吸うようであれば要注意です。
また、タバコを吸わない人も近くにタバコを吸う人がたくさんいたり、換気が悪い場所でタバコを多く吸っている客が大勢いる居酒屋などに出入りしている場合は同じく要注意となります。
ウイスキーをストレートで飲むと食道癌に?!
ウイスキーをストレートで飲むのを粋としている人達もいますし、こういう飲み方が純粋に好きな人も多く存在します。
しかし、この飲み方は食道をアルコールで痛めてしまう事にもつながります。
食べたり飲んだりした物はこの食道を通って胃に運ばれます。
通常の状態であれば食道の筋肉の動きで胃へと入っていき、胃の内容物が逆流して出てこないように食道下部の噴門という所がフタのような役割をしています。
しかし噴門に異常が出てしまうと胃の内容物や胃酸が食道に侵入してしまうため、逆流性食道炎を引き起こしてしまう事があります。
この食道部分に癌が出来る事も多く、この癌は女性よりも男性の方が発症リスクが高いと言われています。
この部分に癌が出来ると転移しやすいと言われていますから、早期発見する事が非常に重要です。
食道周辺はリンパや血管が多く、気が付かないで放置していると体全体へ転移してしまいます。
特に血液やリンパ液に癌が入り込めば、肝臓や肺などへ転移してしまう場合も多々あるのです。
ウイスキーなどもストレートで飲まず、出来るだけ薄めて飲む方が良いかもしれません。
食道癌が発症する原因はウイスキーに限らず「お酒」が原因
ウイスキーをストレートで飲むと癌になりやすいと言われてはいますが、発がんのリスクがあるのは何もウイスキーだけではありません。
国際がん研究機構ではアルコールは発癌性がある物質の一つであるとしっかり明記されています。
タバコなどと共に癌発症リスクを高める物質の一つとされているのです。
特に食道癌の原因の一つであると言われていますし、これはこの保健機関だけではなく世界中の研究者が提唱しています。
日本人と欧米人では体質も違いますし、生活習慣も違うので世界中のすべての人種に当てはまるとは言い切れませんが、日本人もアルコールを摂取する事で何らかの影響がある事は間違いなさそうです。
日本のがん研究センターで行われている日本人を対象にした研究でも、アルコールと食道癌の影響は大いに関係があると言われています。
アルコールを体内で分解する肝臓では、分解過程でアセトアルデヒドという発癌性物質が副産物として生成されてしまいます。
特に食道はアセトアルデヒド分解酵素が少ない部位なので、影響を受けやすいと言われています。
食道癌になりやすい人は?
お酒を飲むと食道癌になりやすいと言われています。
日頃からウイスキーをストレートで飲んでいる人は癌の発症リスクが高まる可能性がありますから要注意です。
アルコールを摂取し続けていれば細胞に異常が出やすくなるとも言われているのです。
特に食道癌はお酒を飲まない人に比べると3倍程度、発症リスクが高まるそうですから、日頃から気を付けておかなければなりません。
お酒を少し飲んだだけで顔が赤くなるタイプはアセトアルデヒドを分解する酵素が少ない体質の場合があります。
こういったタイプの人が常日頃からお酒を飲んでいると、食道がんの発症リスクが高まってしまうのです。
お酒を飲み過ぎると気持ち悪くなってしまう人の他、家族にお酒に極端に弱い人がいる場合も要注意ですし、食べ物を飲み込む時につかえた感じがしたり、声がかすれたり痰が多くなってきたと感じたら、定期的に消化器内視鏡検査をしてもらうと安心です。
ネットで調べると麻酔をしてから調べてくれる病院も多く見つかります。
食道癌は恐いけど・・お酒と上手に付き合うには
日頃からお酒を飲む習慣がある人は、休肝日をしっかりと作り、体内で発生した有害物質を除去する事に努めましょう。
毎週二日はお酒を飲まない日を作るように心がけてください。
ウイスキーをストレートで飲むような人の場合、休肝日は必須となります。
この場合、休肝日は続けて二日とりましょう。
そうすれば有害物質の分解も進みますし、アルコールの影響を極力減らす事が出来るかもしれません。
また、出来ればストレートではなく薄めてお酒を飲むようにすれば体へのリスクも減らす事が出来ます。
お酒の他にタバコも吸っていると更に癌の発症リスクが高まるため、出来れば禁煙外来に行って禁煙をする事をおすすめします。
熱い食べ物を食べるときは充分に冷ましてから食べるようにしましょう。
熱い食べ物をそのまま食べる行為も食道癌のリスクを高めます。
舌が我慢できない程熱い食べ物は、例え感覚が無くても食道や胃を傷めてしまう可能性が高いです。
飲み込んでしまった場合は冷たい水などをすぐ飲みましょう。
また、緑黄色野菜や果物には食道癌を予防する効果があります。
結局バランスのよい食生活と言う事になりますが、野菜や果物は積極的に食べるようにしてください。
野菜・果物をしっかり食べると発癌リスクが半減するとまで言われています。
食道癌は胃のレントゲン検査では早期発見が難しいので、専門の病院で消化器の内視鏡検査を年一回以上受けるのが良いでしょう。
休肝日を作りましょう
いかがでしたか?
無理なお酒の飲み方をしてしまうと、癌になる可能性が高くなってしまいますね。
日本人はお酒で癌になりやすいということに驚きました。
楽しく飲むはずのお酒で、病気になってしまう前に、お酒と上手に付き合えるよう、自分でできることは実践していきたいですね。
また、定期的に検査をすることも大切です。