ゴルフで痛みが出やすい場所が左腕・肘、腰辺りでしょうか?その他にも筋肉痛であれば全身いたるところに出やすいです。ただしこれらの痛みはある程度上達すると、打ち過ぎた場合を除いて出にくくなります。それは正しいスイングが身に付いてきた証拠だとも言えます。もし、今痛みを感じているのであれば、一時練習をするのを控え、またスイングの見直しをすることをオススメします。
ゴルフで左腕・肘に痛みが出る理由
ゴルフ肘とはその名の通り、ゴルフを行うことで生じる痛みのことを指しますが、同じ症状なら原因がゴルフではなくてもこう呼びます。またテニス肘も症状自体は似ていますが、痛む部分が違います。
ゴルフ肘は練習をやり過ぎるとなりやすいと言われていますが、果たしてこれは事実なのでしょうか。無論間違いではないでしょう。しかしこれだけの理由では、日頃から練習を欠かさないプロゴルファーはみんな常にゴルフ肘に悩まされていることになります。恐らく、これ以外にも理由があるはずです。おおよそ当てはまりそうなことをまとめてみました。
1.クラブを地面に強く打ち付けている
2.肘に力が入りすぎている
3.両脇ががら空きでスイングのバランスが悪い
4.スイングの時、肘を近付けすぎている
5.グリップに余計な力を入れている
6.打つ際に胴体を使わない
7.前腕を固定しすぎ
これらを見ていくと、やり過ぎというよりは「練習の仕方が上手ではない」と言った方が正しいかもしれません。痛みを感じたらすぐにやめましょう。
ゴルフでの左腕・肘の痛みはゆるゆるグリップで解消
練習場でゴルフボールを打つ時、下からすくい上げるように打とうとすると、いずれゴルフ肘になってしまいます。いくらマットが敷いてあってもその下はコンクリートです。何度もクラブを打ち下ろしていると、その衝撃が腕にも伝わって、痛みが出てくるのです。
ポイントは胴体を使うことです。使わない打ち方を「手打ち」と呼びますが、勢いと力がそれなりにあればボールは飛んでいくため、手打ちになっているかどうかはスイングを見ただけでは案外分からなかったりします。ただ手打ちのままでやり続けると、いつかは怪我をします。
こうならないためにもグリップを握る時は力を抜いて、胸に二の腕を載せるようにして脇を締め、ゆっくりクラブを振ります。上手くいくと、アイアンのエッジにボールが当たる「カツン」という音や、クラブのヘッドがマットをこする「シュッ」という音が聞こえます。この音が出せるようにしましょう。
力まなければ、ヘッドにボールを当てやすくなります。飛球線方向でボールを少し越える辺りまでヘッドを押し込むことがコツです。こうすると、腕に打った時の衝撃が伝わりません。
ゴルフ肘の痛みは放っておかないで
ゴルフ肘は正式名称を「上腕骨内側上顆炎」と言います。具体的な症状は、肘から手首にかけて、極端に疲れが溜まることで炎症が起こります。似たようなものにテニス肘があり。こちらは手の平を上に向けた時、肘の外側が痛みます(ゴルフ肘は内側です)。主に腕を伸ばしたり、引っ張ったり、強く握ったりすると痛みを感じます。当たり前ですが、肘の内側を押しても痛みますよ。
実はゴルフに限らず、普通に日常生活を送っていてもこの症状に陥ってしまう可能性があります。同じ動作を何時間も続けていると、いつの間にかなっていることがあるようですが、普通に曲げたり伸ばしたりするだけなら痛まないので、気が付かないか気にしないかで放置してしまうことが多いようなのです。
その結果、いつまで経っても治らなくなるのです。激痛なら病院に駆け込むところですが、そこまで酷くはないところが長引く理由のひとつですね。また肘は普段からよく使う部分なので、無意識のうちに動かしてしまい、ますます治りが遅くなります。湿布もほとんど効果がありません。
そして最終的には、何もしていないのにズキズキと鈍痛が続く羽目になります。それも何の前触れもなく、突然来ます。命に関わるものではありませんが、地味に嫌な症状なので、痛いと思ったら肘を休ませましょう。
左腕・肘を痛めないための予防法
ゴルフ肘を解消するにはストレッチが一番です。ゴルフをする前と後に行って、肩から手にかけての筋肉を柔らかくしましょう。そうすることで、肘への負担が減ります。その他の部分も5分でいいので準備体操をすることをおすすめします。やり方は次の通りです。
1.片方の腕を伸ばし、息を吐きながらもう片方の手で伸ばした方の手首を15秒ほど手の甲側に反らします。
2.両手を組み、手の甲が見えるようにして、息を吐きながら15秒ほど腕と肘、背中を伸ばします。
3.片腕を胸の前まで伸ばし、肩と肘の間をもう片方の手で押さえ、顎の下から肩の方へとゆっくり引き寄せます。そして15秒ほど、息を吐きながら上腕三頭筋の辺りを伸ばします。
4.両腕を、手の平を上に向けたままで胸の前まで伸ばし、そこから手首を内側と外側に回します。
またサポーターを使ってもいいですね。これを着けると腕の筋肉が無理に動かなくなり、肘への負荷もあまり掛からなくなります。色々種類があるので、試しに着けてみてしっくり来るものを使いましょう。きつすぎると今度は全然動かなくなるので気を付けて下さい。
まだまだあります予防法
ゴルフ肘にはテーピングも効果的です。サポーターと同じく腕の筋肉を必要以上に動かせなくなり、そのぶん肘にも衝撃が来ません。ただいちいちテープを巻き直すのが大変なので、趣味の範囲内でゴルフをしている程度なら、ここまでやらずに大人しく休んでいた方が賢明かもしれません。
ゴルフ肘になってから対処するのではなく、事前に防ぐことも大切です。重要なのはプレイの後のアイシングと水分補給でしょう。
アイシングはスポーツショップなどで売っている専用のスプレーを腕に吹きかけるだけなのでとても簡単です。氷などでも構いませんが、用意に手間が掛かるので、スプレーの方が楽ですよ。多少感覚が麻痺してきたらおしまいです。
ポイントは「冷やしたら温める」ことです。そうすると血流が良くなり、疲れの原因である乳酸を排出しやすくなるのです。同じ効き目があるので、飲み物を飲むことも忘れずに。
締めとして、お風呂に入りながら軽く腕をマッサージしておくと最高ですね。
少しでもゴルフでの痛みを和らげるために出来ること
ゴルフ肘は普通に生活を送っているだけでも症状に見舞われますが、やはり最も多いのはゴルフのプレイ中なのでこう呼ばれています。もしなってしまったらしばらくゴルフをしないのが一番の治療法ですが、会社員ともなると接待などでやる羽目になることもあるでしょう。同僚ならともかく上司や取引先が相手だと断りにくいですしね。
重症化すると手術しなければならなくなるので、出来れば痛みを感じたら休みたいところです。でもどうしても無理そうだという時には、緊急措置として衝撃を和らげてくれるタイプのグリップに変えたり、カーボンなどなるべく軽いクラブに取り替えるだけでも多少はマシになります。テーピングやサポーターを着けてもいいですね。
これだけでも十分痛みは減りますし、悪化することも防げます。ただし一時的に凌いでいるだけなので、無理はしないで下さい。だんだん傷みに麻痺してきて、最悪の場合には骨折に至る可能性もあります。
覚えていてもらいたいのは、ゴルフ肘は姿勢が悪かったり、ボールではなく地面を打つことでなることが多いです。身も蓋もない言い方をすると、下手な人がなりやすいのです。
日頃から体力や筋力をつけて、負荷が掛かっても耐えられる身体を手に入れましょう。
ゴルフは痛みを我慢してまでやるものではありません
ゴルフの賞金で生計を立てるプロゴルファー以外は、痛みを我慢してまでゴルフをしなければいけない理由はないと思います。痛みを庇いながら、変なスイングになりさらに別の場所を痛めてしまうなんてことになったら、元も子もないですよね。痛みが出たら一度ゴルフをすることを控えましょう。痛みがなくなってから、また練習を再開することが上達への最短ルートだと思います。クラブを握らなくても上達に向けて出来ることはたくさんありますからね。