抗うつ効果のある安定剤は「デパス、レキソタン、セルシン」の3つのみとされてます。それぞれ作用の強さと持続時間には違いがあります。
では、デパスとはレキソタンとはどういった薬なのか、それらの副作用は?
デパスとレキソタンの効果の違いと、それぞれの薬の使用に向いている症状をご紹介します。
デパスとレキソタンの違いは?デパスとは?
デパスは抗不安薬に属する薬となります。
日本では1983年に認可されました。
不安や、緊張、あせり、うつなどの症状を緩和するために服用するためになりますが、デパスとレキソタンの違いは作用する時間にあるといわれます。
デパスは短期作用型であり、レキソタンは中期作用型です。
それぞれ種類がいくつかあり、作用する効果も多くあります。
鎮静作用、筋肉を和らげる作用、痙攣を抑える作用、その他にも最近よく耳にする自律神経の異常にも効果のある自律神経調整作用を併せ持つ薬もあります。
一般的に使用される症状としては睡眠障害、うつ状態、神経症、更年期障害などで30代以上の特に女性に多く使用されています。
その中でもクロルジアゼポキシド製剤はそこまで強い薬ではないですが、効果が持続的なのではじめて飲まれる方には適しています。
クロキサゾラム製剤は反対に強い薬のため、歩行がしにくくなるといった副作用もあるので高齢者の場合は特に医師に説明をしてもらい、服用するかどうか相談する必要があります。
デパスとレキソタンの違いは?レキソタンとは?
レキソタンは、ベンゾジアゼピン系に分類される、抗不安薬・精神安定剤であり、日本では1977年に認可されました。
レキソタンは神経をリラックスさせる効果にとても優れていて、抗不安薬の中でも最高位の抗不安作用があります。
さらに、レキソタンには筋緊張緩和作用もあるので、筋肉の拘縮や、つっぱりをほぐすといったことにも使われます。
よって、肩こりや首こりなどの症状にもレキソタンは処方されることがあるようです。
レキソタンの作用はかなり強く、作用の持続時間は血中半減期が12~24時間である、「中間型」であるのが特徴です。
また、レキソタンの大きなメリットとしては、他の抗不安薬と比べて、服用後の眠気が比較的起きにくいというポイントがあります。
ほとんどの場合、うつ病で不安が強い傾向の患者さんには、まずは抗うつ効果もあり、効き目も強いデパスが第一選択肢として処方されることが多いそうですが、入眠剤として使われることもあるほど、副作用として服用後にかなり眠気が訪れることが問題になります。
レキソタンはデパスと同じくらい強い鎮静効果があるので、パニック障害などの方に、デプロメールやパキシルといったパニック障害に効果があるとされている薬と一緒に、 「発作時」に飲む頓服として出されることがあります。
レキソタンのジェネリック品としてはセニランがあります。
デパスとレキソタンの副作用の違い
デパスとレキソタンの副作用についてですが、どちらも服用していくうちに耐性をもち、作用しにくくなることと、依存性があるということです。
副作用の違いはそこまでありませんが、デパスの方が効き目が短期的な分、副作用も出やすいといわれています。
これらの一般的な副作用の他にも人によっては湿疹やじんましんのようなアレルギーに似た過敏症状がでます。
肌だけではく、けいれんや舌のもつれといった神経性のものや、耳鳴りや口や喉の渇きといった免疫機能に影響がでるものもあります。
副作用があるにも関わらず飲み続けると胃腸等の消化臓器に異常が見られる、または意識障害が起こる場合もあるため、服用して少しでも体に異常が出たと気づいた場合にはすぐに医師に相談をし、必要があれば服用をしない判断をする必要があります。
長期的な服用をする場合は完全に依存してしまい、服用しないことで意識障害を起こす場合もあります。
レキソタンよりもデパスが向いてる人は?
デパスとレキソタンの違いは作用するのが短期型と中期型とありますが、デパスが向いている人は今苦しんでいる睡眠障害、うつといった症状が短期的に発生し、早い段階で見つかった場合です。
または、来週からの大切な打ち合わせまたはプレゼンを乗り切らないといけないなどといった状況である人にはデパスの服用が向いているといえます。
ただし、服用時にでる副作用によっては逆に服用前よりも日常生活に支障をきたす場合もあるので注意が必要です。
ふらつきや目まいの場合、転倒して命を落とす場合もあるため、特に60代以上の高齢者の方や足腰が先天的に弱い方には不向きといえます。
また、効き目が強い場合は極度のリラックス状態に陥るため、仕事はおろか、人と喋ることもままならない場合もあります。
医師と相談の上、薬の効果とその副作用を天秤にかけて自分にとって向いているかを考える必要があります。
デパスよりもレキソタンが向いてる人は?
心因性の症状が強い方で、今まで使用してきた抗不安剤では効き目が感じることができない場合は効果が強いレキソタンが向いているといえます。
幅広い分野で使用されているデパスとは違い身体の強い緊張や強迫性障害の方に特に効き目のあるレキソタンの場合は、強い不安で日常生活がうまく送れない方にはすぐに服用して症状を和らげることができる薬といえます。
ただし、依存性が強い薬でもあり、飲んでいる内に効き目が弱くなっていると感じやすく、そのまま飲み続けてしまう、量を増やしてしまう場合もあるので医師の指示をしっかりと聞いて服用していく必要があります。
先ほどでた強迫性障害の場合は完治のため、レキソタンの服用のみならずSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と一緒に治療を行う場合があります。
はじめの服用で効果はでますが、服用しなくとも不安を感じない体になることが目的となることを忘れないことが大切です。
レキソタンと他剤の比較(効果と副作用)
前述でも述べた通り、レキソタンは中期的な効果が期待でき、作用時間は他の抗不安薬と比べても長いといえます。
その他に比較時に考慮すべき点はあります。
作用時間以外に抗不安、睡眠、筋肉のゆるみ、痙攣への4つの症状に対する作用の強さがあります。
1つ目の作用時間は服用してすぐに効果があるような即効性のタイプと、長い期間服用することで徐々に効果がでてきて体が緊張しない状態をつくっていく超時間作用タイプです。
長時間タイプはその間にあります。
短期的に効果があるタイプの方が副作用である依存性やふらつき、目まいといった反応がでやすいといわれています。
そのため、患者に合わせてどのタイプの薬を使用するかの判断が必要となります。
作用の強さですが、短時間的に効果のあるもの特にデパスなどは睡眠作用も強力のため、手術前に使用される場合が多いです。
デパスとレキソタンの違いを知って自分に合ったものを服用しよう
不安の強い患者さんには抗不安薬は、現状では必要不可欠になっています。
デパスとレキソタンの違いを知って、自分に合ったものを服用しましょう!
安易に薬に頼ってばかりいると離脱症状が起きたりと後々面倒なことになることも多いです。
生活習慣を見直したりリフレッシュしたりと、なるべくデパスとレキソタンに頼らない方法も考えてみましょう!