バセドウ病とは、免疫系の異常で起こる症状の自己免疫疾患のひとつ。
知らない人も多いと思いますがバセドウ病患者は身の回りにもいるかもしれないほどの多い病気なんです。
特に女性が発症することが多い病気です。
このバセドウ病の主な原因はストレスとも言われていて、症状にもいくつかあります。
その中に眠気がさめないこともあります。
そんなバセドウ病について解説していきます。
バセドウ病の眠気!様々な症状とは??
バセドウ病の代表的な症状としては、「眠気に襲われる」こと以外に甲状腺ホルモンの過剰によって起こる「甲状腺腫」「眼球突出」「動悸」などがあります。
甲状腺全体が腫れる症状は一般的には若い人の方が大きくなりやすい傾向があります。
治療としては、手術や放射性ヨウ素(ヨード)治療(アイソトープ)が用いられます。
バセドウ病でよく聞く症状の眼球突出の異常をバセドウ眼症といいますが、見て分かるほどはっきりと出ている人は10人に2人ほどです。
ごくまれに、角膜や結膜が赤くなったり、潰瘍ができ痛みを伴うこともあり、「悪性眼球突出」といいますが、早めに治療を受ければ心配ありません。
甲状腺の機能異常の数値とこうした症状は、比例しておらず、治療によって甲状腺の状態がよくなっても症状の状態も同時によくなるとは限りません。
長い目で治療していくことが大事です。
当院では、専門医と協力して治療にあたっております。
バセドウ病の症状のひとつ。眠気がさめない原因
甲状腺ホルモンは、身体の新陳代謝を活発にするホルモンです。
このホルモンが過剰の状態では、無駄なエネルギーを浪費してしまいます。
じっとしていても走っているときと同じくらいエネルギーを消費しているような状態なのです。
ですので、とても疲れやすく、眠気、動悸、息切れの症状も見受けられます。
代謝が亢進するために、通常よりも沢山の酸素が必要になるためで、心臓が余分に働いている状態なのです。
この他の症状としては、手足や体の震えや、暑がりになり、汗を沢山かいたりします。
エネルギーの消費が激しいため、食欲はあるのですが太らずに、痩せてしまうこともあります。
さらに、下痢がちになる、皮膚が痒くなる、筋肉が衰えるなどの症状があります精神的にも不安定になる、イライラしたり、集中力がない、落ち着きがないといった症状が現れます。
疲れやすい上に精神的にも辛い症状に悩まさせれるのです。
仕事や勉強にも影響が出る可能性もあるため、きちんと治療を受ける必要があります。
バセドウ病は年齢によって症状が違う
バセドウ病にはさまざまな症状がありますが、その現れ方には個人差があり、あまり自覚症状もなく自然に生活できる場合もあれば、寝込むほどの症状の重い人もいます。
年齢で見ると若い人には甲状腺の腫れなどの症状が出やすいですが、高齢者になると症状が出にくいということもあり、病院での診断が遅れる傾向にあります。
また、一般的に甲状腺ホルモンが過剰であれば痩せていくのですが、逆に若い人は太る人が多いようです。
これは、エネルギーの消費以上に沢山食べる人が若い人に多いためだと思われます。
しかし昔に比べると症状を訴える人が減りつつあります。
その原因は、すぐれた電化製品にあるかもしれません。
優れた家電のおかげで、家事への負担が減り、疲れて家事を満足にできないという人が増えているのでしょう。
しかし、自覚症状がない人でも、放置していればいずれなにかしらの影響がでてきてしまいます。
眠気が覚めないだけといった症状が軽いうちに適切な治療を受けることをお勧めします。
バセドウ病に伴う合併症
眠気がおさまらないバセドウ病は、きちんとした治療を受ければさほど心配な病気ではありませんが、放置したままでいると重大な合併症を引き起こしてしまうかもしれません。
代表的な合併症としては、心臓の病気です。
甲状腺ホルモンが過剰な状態は心臓に過度な負担をかけているため、不整脈、心不全などを引き起こします。
また、甲状腺クリーゼという命に関わる病気です。
身体が強いストレスを受けたとき、たとえば大きな手術をしたり、重い感染症にかかった時などに甲状腺クリーゼになると、高熱、激しい頻脈、下痢、意識の混濁などの状態になります。
昔はこうした状態になると非常に危険と言われましたが、現在の治療の進歩で昔ほど危険な症状ではありません。
また、男性に多くみられる症状に、甲状腺中毒性周期性四肢マヒという症状があります。
朝起きたときの手足のこわばりで気づく場合が多く、その症状は数時間で自然に治まりますが、何度も繰り返し起こります。
他には毛髪が抜けやすい、爪の変形などの症状もあります。
バセドウ病の疲労感、眠気は半端じゃない!
バセドウ病は、はた目にはわかりにくい病気かもしれません。
疲労感、倦怠感が強い病気であり、新陳代謝が活発であるために、就寝中もきちんと身体を休めることができません。
そのため、日中に眠気を強く感じる人が多くいます。
疲れをとるために寝ても、疲れが癒えずに四六時中疲労感に襲われ、当の本人は辛いのですが、見た目にはただ怠けているだけ、と見られてしまうかもしれません。
分かってもらえない症状の辛さもあって、徐々に精神的にもまいってきてしまいます。
そんなバセドウ病の治療に用いる薬としては、「メルカゾール」や、「チウラジール」というものがあります。
いずれも甲状腺ホルモンの分泌を抑える作用があります。
薬の服用で甲状腺ホルモンの数値が平常値になっても、さまざまな症状が消えない場合があります。
甲状腺が自己免疫によって攻撃され、調節が狂ってしまうので、時間をかけて焦らずゆっくり治す心持ちでいるといいかもしれません。
バセドウ病の3つの治療法
眠気の強いバセドウ病の治療で一般的なのが薬の服用です。
「メルカゾール」や、「チウラジール」がよく用いれれますが、副作用の問題もあります。
まれにアレルギー反応の症状を起こしてしまう人がおり、じんましん、肝機能障害、白血球の減少などの症状が生じる場合があります。
他には、白血球中の顆粒球という細胞が500/mm3以下に減ってしまう無顆粒球症になると、高熱と扁桃腺の痛みが現れます。
そのほかの治療としては、放射性ヨード(アイソトープ)というカプセルを飲む方法です。
人間の身体や、ヨードという栄養素を甲状腺で吸収する性質を持っており、その性質を利用するのです。
放射線を甲状腺だけに集中させるので、身体の健康な部分には影響は出ません。
放射線治療のメリットとしては、1度そのカプセルを飲むだけというお手軽さです。
そのほかには、甲状腺事態を切除する方法もあります。
1年ほど経過すると正常値に戻ります。
いずれの治療を選んでも、経過観察のために血液検査は必要です。
バセドウ病の付き合い方
バセドウ病で苦しんでいる患者は世の中に数多くいます。
バセドウ病を完治出来た患者の治療期間については個人差がありますね。
また、治療法も異なっています。
完治率で言えば全体の約3割ほどなんですね。
少しでも早く完治するために心がけることは、生活リズムを整えることです。
ストレスが原因でもあるため少しでも溜め込まないように心がけましょう。