あなたはピアノを弾きますか?
ピアノを弾く人にとって、指のコンディションは非常に重要ですよね。
指を良い状態で保つためにはマッサージが必要ですし、上手く弾くためにはトレーニングをすべきです。
今回は、ピアノ練習後のマッサージ方法や、ピアノが上達する指の鍛え方について紹介します。
ピアノを弾く指のストレッチ&マッサージ①
ピアノの演奏で思っているように指が届かなかったということがあると思います。
もしかするとそのことで弾きたいのに弾けないという悔しい思いを経験したかもしれません。
手が小さいとか指が小さいとかということを理由にして、指が届かないことを諦めている人もいるかもしれませんが、マッサージなどを試しているでしょうか。
大きな手でも遠く離れた鍵盤を叩くには指の「また」の柔軟性が大切になります。
プロの演奏家でも柔軟性のために指のまたに切れ込みを入れている人もいるくらいです。
いきなり手術なんて大きな決定はできませんから、まずはストレッチからはじめて指の柔軟性を高めましょう。
指のストレッチは簡単なことです。
手をパーっと大きく広げましょう。
普通の生活ではそこまで指を開く必要がないので、意識して広げないと手は限界まで広がりません。
親指と小指が一直線になるくらい大きく開きます。
それだけでストレッチなります。
演奏中に少し指が痛いと思っていても、少しずつですが幅が広がって、多くの鍵盤を楽に弾けるようになります。
いきなり指が広がって届くようになるわけではないので、思い出すたびに指のストレッチをすることをオススメします。
ピアノを弾く指のストレッチ&マッサージ②
指を大きく広げられるようにするには、指と指の間の柔軟性が大切です。
指と指の間というのは「水かき」の部分です。
その部分が硬いと指を開くときに痛いと感じてしまいます。
もしピアノの演奏中に痛いと感じたら、思うように演奏できないでしょう。
また指を広げるのが痛いので練習で指の動きが縮こまって小さくなってしまうことがあります。
そうなってくると楽譜に書いてある指の番号を守っても上手く弾けないということが起こります。
楽譜に書いてある指の番号には意味があり、ピアノの演奏に使う指の動かし方、指くぐり、指ひろげ、指よせなどを想定しているので、指の番号を守ることでピアノの上達につながります。
自己流で弾くより、指定されている指の使い方を努力したほうが良いでしょう。
それでも指の柔軟性があるに越したことはありません。
バレエや体操に身体の柔軟性が大切なように、ピアノでは指の柔軟性が大切になります。
柔軟性が上がれば、今まで挑戦できなかったような難しい曲にもチャレンジできるようになるでしょう。
そのためにもお風呂で身体を温めてた後に指をマッサージして柔軟性を高めましょう。
ピアノ後の指マッサージ
ピアノを演奏したあとは指の筋肉は疲れてヘトヘトになっていると思います。
額には汗をかいて、すぐにでもお風呂に入りたいと思うかもれません。
しかし都合よくお風呂が沸いているわけでもないので、指の疲れを取るマッサージから始めると良いでしょう。
手首から上に螺旋を描くように軽く押し上げていきます。
筋に沿って動かすと良いです。
今度は、手首から肘に向かって、螺旋を描くように押し上げていきます。
それから指のマッサージです。
指も同様に、付け根から先端の爪まで螺旋を描くようにして押し上げていきます。
そして爪まできたら爪の両端を軽く押してパッと離しましょう。
指と指の間の水かきはグイッと押して終わりです。
指のマッサージのイメージとしてはネイルサロンで受けるマッサージを思い浮かべてもらうと良いですね。
他人にやってもらうとすごく気持ち良いので爆睡してしまうかもしれません。
指は毎日使っているにもかかわらず、マッサージしない部位なので、気づかないで疲れが溜まってしまうところです。
指の疲労を取るマッサージは、指をたくさん使う人にとっては大切な行為だと思います。
ピアノの上達のために、指を鍛えよう
良い指の動かし方でピアノを弾いている人は、理論的には特別な練習は必要ないのですが、実際問題として曲の難易度が上がって多くの指を動かすのに苦労することが多いと思います。
プロのピアニストの指を見ていると、指が独立して動いているんじゃないかと思うくらい自由に動いているように見えるのですが、実は指が独立して動くことはないと思います。
人間の指に関しては、10本の指がバラバラに動くことはなく、それぞれ独立して動かすのは不可能です。
3、4、5の指の神経伝達はつながっているため、完全に独立なんてことは構造上ありえないですし、マッサージなどでどうこうなるものではありません。
それでもピアノの演奏に限っていれば、指が独立して動いているように見えなくもありません。
ピアノは難曲でも、指はそこそこ独立して動いてくれれば弾きこなせます。
そのためには毎日練習するしかないのですが、毎日練習することで、指の神経と筋肉が発達していきます。
神経と筋肉が発達することで、指はそこそこ独立して動くようになるのです。
指を鍛えるピアノの練習法①
ハノン教則本を毎日練習することで指が自由に動かせるようになるかもしれませんが、もっと効果が出るであろう方法を紹介します。
まずはゆっくりと弾くことです。
やり方は簡単で、自分で弾きたい曲を選択します。
本当に何でも良いです。
あえて言うなら難し過ぎると感じる曲ではなく、優しい曲のほうがいいでしょう。
その曲をとてもゆっくりと弾いていきます。
ゆっくり弾きながら、指1本1本の神経が自分の意思通りに実行されているのか確認します。
確認していくと、3、4、5の指が意外とあいまいに動いていたことに気づくかもしれません。
また、ゆっくりと弾く練習で筋肉も鍛えられます。
筋肉は速い運動をしてもあまり鍛えられないということがスポーツの分野で分かってきており、ゆっくり動かすことで筋肉がつくことでしょう。
注意点としては無駄な力を入れないことです。
ゆっくりと弾いても無駄な力は入れず、力を抜くことを心がけましょう。
指のマッサージなどして無駄な力は取り除いてください。
そして大切なのでもう一度言いますが、鍵盤を叩く指を意識してください。
また、5本の指を独立させて動かそうという練習であればピアノを弾く必要はありません。
指の練習は何よりも、思った通りに動かすことが大切にしてください。
指を鍛えるピアノの練習法②
ピアノの練習でゆっくり弾くことは大変効果があります。
譜読みも兼ねれば新しい曲を弾けるようになるでしょうし、ピアニストにはリサイタルの2日前までゆっくりとしか弾かない人もいるくらいです。
しかしながらゆっくりとした練習をしているだけでは、テンポを戻したときにリズム感が狂ってしまうこともありえます。
ゆっくりとした動きと速い動きは質が違うからです。
そこでゆっくりと弾く練習の合間に、テンポを戻して普通のリズムで練習することを取り入れてください。
少しずつ速くしていくなんてことはしなくて大丈夫です。
いきなり元のテンポに戻してしまいましょう。
ゆっくり弾くことと普通のテンポを繰り返していくことでも指の練習になります。
指の神経や筋力というのは、結局はピアノ演奏者の内部意識に深く関係しているものです。
基本フォームと少し違っていても、本人が鍵盤を叩くポイントを意識できて、余分な力が入っていないというのであれば、それで良いと思います。
それにゆっくりと弾く練習は1日10分くらいでも十分な指の強化練習になると思います。
ゆっくり弾く練習やマッサージなどを繰り返して、「お風呂で身体を洗う」「歯磨きをする」というような日常動作のような感覚で、ピアノの指運びができると完璧だと言えますね。
練習の後はマッサージを
指がくたくたに疲れてしまった状態では、本調子が出ませんよね。
また、どんなに熱心に練習を重ねても、本番で指をつってしまったら・・・そう考えると、普段の指のマッサージやケアがいかに大切かわかると思います。
一生懸命練習に取り組んだ後は、しっかりマッサージして指の疲れを癒すようにしてくださいね。