抗うつ薬のメイラックスとデパス違いは?それらの特徴は!?

最終更新日:2024/02/19

なぜ、うつ病になってしまうのでしょうか!?
はっきりした原因はまだよく分かっていませんが、脳で働く神経の伝達物質の働きが悪くなるのと同時に、ストレスや身体の病気、環境の変化など、様々な要因が重なって発病すると考えられています。
メイラックスとデパスなどの抗うつ薬は、うつ病特有の症状を緩和するための薬です。
メイラックスとデパス違いと、それらの薬の特徴についてご説明させていただきます。

うつ病になるきっかけと、なりやすいタイプ

うつ病は1つの原因のみで発病するのではありません。

何らかの過度なストレスがきっかけとなり起こることがありますが、脳の神経伝達物質の働きが鈍くなるのと同時に、身体の病気、環境の変化など、様々な要因が重なり発病すると考えられています。

そのうち、最も多いストレスは人間関係が上手く行かない事や環境の変化からくるストレスです。

身近な人の死や会社でのリストラなどの悲しい感情、不安な感情や仕事での昇進や結婚という嬉しい出来事でも環境の変化を伴うことで発症することがあります。

うつ病になる前兆として、不眠症・食欲がなくなる等の症状がでることが良くあります。
やる気そのものも思うように出てこなくなり、不安やイライラが現れることもあります。
うつ病になりやすいタイプ は、責任感が強くマジメな性格、人あたりも良い、周囲からの評判のも高い人が多く、自分の許容範囲以上に頑張り過ぎてしまう傾向にあります。

それによりストレスを溜め込み心身のバランスを崩してしまいます。

完璧を求めすぎるので、気持ちを楽にし考え方を変える様にすることも、うつ病には良いのですが 自分の性格を変えるの簡単には難しいところです。

代表的な抗不安薬にはメイラックス、デパスなどがありますが、この2つは効き目と作用時間が違いますので、医師に正しく処方して頂き症状にあった服用で改善がみられる事を期待します。

メイラックスとデパスの違い!

メイラックスとデパスは、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬ですが、効き目と作用時間が違います。

【デパス】一般名:エチゾラム

ベンゾジアゼピン系に近いチエノジアゼピン系薬。

抗不安作用は最強クラス、作用時間は短く切れがよいです。

筋弛緩作用も強い。

抗うつ作用・睡眠作用があり、軽度のうつ病・心身症・パニック障害・不眠など幅広く処方されている薬です。

即効性があり、頓服薬としての代表格。

睡眠作用があるので、車の運運転などに注意が必要です。

整形外科では、筋緊張緩和作用として頸椎症や腰痛症に処方されることが度々あります。

【メイラックス】一般名:ロフラゼプ酸エチル

ベンゾジアゼピン系で、1989年から発売されている抗不安薬です。

抗不安作用はやや強め、作用時間は長いです。

その為、中等度~重度の不安の改善のために多く用いられます。

また筋肉をリラックスさせる筋弛緩作用や催眠作用も持っています。

同系統の薬の中で、特に穏やかな鎮静催眠作用を持ち合わせ、精神的な不安や緊張などの症状に処方されます。

メイラックスのもう1つの特徴として作用時間が極めて長い事が挙げられます。

他の抗不安薬と比べて、メイラックスの作用時間はかなり長めです。

作用時間の長さは、1日を通して長く効果を発揮してくれるメリットもあり、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の中では耐性・依存性を起こしにくいお薬です。

メイラックスの特徴を知りデパスとの違いを把握しよう

①メイラックスの特徴

メイラックスはベンゾジアゼピン系で、1989年から発売されている抗不安薬 です。

脳にある抑制系の神経GABA受容体の中のGABA-A受容体というところにある「ベンゾジアゼピン結合部位」という部位に結合することでGABA受容体の作用を増強します。

ベンゾジアゼピン系のうち、抗不安作用に特に優れるものは抗不安薬といいます。

メイラックスはベンゾジアゼピン系抗不安薬ですので不安を和らげる作用に優れています。

ベンゾジアゼピン系には、4つの作用があります。

不安を和らげる作用(抗不安作用)

筋肉の緊張をほぐす作用(筋弛緩作用)

眠くさせる作用(催眠作用)

けいれんを抑える作用(抗けいれん作用)

メイラックスは、効き目が長い事、依存性が少ない事も特徴ですので、服薬回数をなるべく少なくしたい方(飲み忘れがなどにも)や抗不安薬の使用が長期になってしまう方などにも良いと思われます。

<メイラックスのそれぞれの作用の強さ>

1.抗不安作用/やや強め・・・中等度〜重度の不安の改善のために多く用いられる

2.筋弛緩作用/軽度・・・筋肉をリラックスさせる

3.催眠作用/中等度・・・リラックスさせたり眠りを導く

4.抗けいれん作用/中等度

メイラックスとデパスは、同じベンゾジアゼピン系の抗不安薬ですが、効き目と作用時間が違います。

メイラックスはデパスと比べ持続性が違う

②メイラックスのもう1つの特徴

作用時間が極めて長いことです。

他の抗不安薬と比べて、メイラックスの作用時間はかなり長いです。

「半減期」はお薬の血中濃度が半分に下がるまでにかかる時間で、作用時間を知る1つの目安となる値です。

メイラックスの半減期は約122時間です。

これは他の抗不安薬と比べても極めて長い値です。

薬効が122時間という事ではありません、長時間作用するという事には間違いありません。

メリットとしては、作用時間の長いので効果が1日を通して長く続くということです。

また薬の効きが長い方が耐性・依存性が生じにくく、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の中でも耐性・依存性を起こしにくい薬なのです。

デメリットとしては、1回の服薬で1日以上しっかりと効果が続きますが長く効くことにより、眠気や筋弛緩作用によるふらつきが日中にも出るかも知れないというのも特徴です。
日中の眠気、ふらつき、転倒などには特に注意する必要があります。

デパスは強いですが切れが良い抗不安薬なのに対して、メイラックスは長時間持続するので、副作用の違いには注意が必要です。

今度はデパスの特徴を把握しよう

①デパスの特徴

ベンゾジアゼピン系抗不安薬に分類され、主に不安を和らげる作用を持ちます。

ベンゾジアゼピン系と呼ばれるお薬には抗不安作用(不安をとる作用)以外にも、筋弛緩作用(筋肉の緊張をほぐす)・催眠作用(眠くする)・抗けいれん作用(けいれんを抑える)があります。

ベンゾジアゼピン系のお薬は以上のような4つの作用を持っています。

【デパスの効果と各強さ】

抗不安作用 /強い

筋弛緩作用 /強い

催眠作用 /中程度

抗けいれん作用 /弱い

デパスは抗不安作用・筋弛緩作用が強く、即効性があるので不安を改善させたり身体をリラックスさせるのにとても役立ちます。

また筋肉の緊張による肩こりなども改善してくれるため、心療内科以外でも整形外科などでも頚椎症などでも処方される薬です。

ただし、即効性もあり強い薬ですので、足の筋肉が緩んでふらつきやすいということでもあり注意も必要です。

特に高齢者は、安易にデパスを使用して転倒・骨折の原因になってしまうこともありますので気を付けましょう。

不安を改善する効果が高いが、効果を感じやすい分、薬に頼りすぎるという依存症の患者がいるのも現状です。

例えばデパスは強い抗不安薬なのに対しメイラックスは強くなく長時間持続するなど 大きな違いがありますので、上手に付き合いながら、主治医と相談し必要な種類や量を処方してもらいましょう。

デパスの即効性はとにかくすごい

②デパスのもうひとつの特徴

【メリット 】

即効性がある

抗不安作用が強い

催眠作用が強い

筋弛緩作用が強い

即効性があるので、薬を飲んだ直後から効果がでます。抗不安作用として、レキソタンと並んでもっとも強いです。

デパスは抗不安作用だけでなく、催眠作用・筋弛緩作用があります。

その為、睡眠薬としても使われることも多く、不安が強くて入眠障害や中途覚醒がある時などに処方されます。

筋弛緩作用も強いので、肩こり・こわばりなど身体の緊張が強い時に使われます。

【デメリット】

ふらつきが多い

日中の眠気が多い

依存性が強い

睡眠の質が落ちる

デパスは筋弛緩作用が強く、強く働きすぎてしまうと、身体に力が上手く入らずふらつきが出てしまいます。

催眠作用も強い為、日中や車の運転には注意が必要です。

デパスは最初は即効性あるしっかりとした効きめの反面、薬が身体に慣れてくると徐々に効果が出なくなってしまい薬量が増えてしまうこともあります。

また、逆に薬を減らしていく際に、身体のびくつきなど離脱症状がでることがあります。
デパスは他の抗不安薬、例えばメイラックスと違い依存性がとても強い薬の為、服用には注意が必要なのです。

メイラックスとデパスの違いを知って上手に付き合おう!

いかがでしたか?

うつ病は、抗うつ薬の適切な服用と休養によって、ほとんどのケースで症状を改善させることが可能です。

メイラックスとデパスなどの抗うつ薬のメリットとデメリットなどの特徴を知り、自分に合ったものを服用するようにしましょう!

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