レキソタンは、主に不安を和らげる作用があります。
レキソタンは効果が強いため、依存してしまいがち・・。
しかし、レキソタンの副作用には「離脱症状」があり、注意が必要のようです。
長期間の服用は離脱症状が出やすい傾向にあるそうです。
今回は、レキソタンの離脱症状について、また、対処法についてご説明していきたいと思います。
レキソタンの離脱症状について
離脱症状とは、今まで飲み続けていた薬をなんらかの理由で減薬したり、中止してしまった場合に、イライラしたり落ち込んだりする症状です。
このような精神症状だけでなく、頭痛や肩こりのような身体症状や吐き気、発汗などの症状も起こります。
離脱症状は、抗不安薬を減薬、断薬した場合にも起こります。
具体的には、イライラ、落ち込み、不安、そわそわ、無気力。頭痛、不眠、動悸、震えなどがあります。
服用期間にもよりますが離脱症状は人によって、現れ方がさまざまです。
なぜ、離脱症状は起こるのでしょうか。
例えば、レキソタンを飲んでいるとします。
毎日、レキソタンを飲んでいると、身体が薬に慣れてきます。
身体はレキソタンを飲むことで身体の機能のバランスを整えますが、急に薬のない状態になると、身体がびっくりします。
このびっくりした状態が離脱症状として現れるのです。
レキソタンはGABA受容体の部分に作用します。
それにより、抗不安効果が得られます。
高い効果が得られる薬なだけに、身体の薬への依存は強くなり離脱症状も起こりやすくなります。
レキソタンの離脱症状が出てしまう原因
薬を減薬することで調子が悪くなる理由は大きく3つあります。
一つ目は、病気の再発・再燃。
二つ目は、離脱症状。
三つめは、減薬したことによる不安感です。
大概の人が、病気が再発してしまったのだと心配になる場合が多いようですが、実は、離脱症状だったり、減薬による不安から調子を崩す方も多いのです。
レキソタンは効果の強い薬ですので、その分離脱症状も多い方です。
そのことを十分に理解しておくべきです。
精神疾患の場合、長期間薬を服用しなくてはならない状況になります。
そんな中で、薬に依存してしまうのは仕方がないと思います。
その分、薬を減らすとか中止する場合は、不安になることも多いものです。
もし、レキソタンを減薬したり中止したりする場合には、薬がなくても大丈夫だという自信をもてるように心がけることが大切です。
症状の経過を見ながら、病気が再発しているために調子が悪いのか、それとも薬を減らすことによる離脱症状で調子が悪いのか、よく見極めることが必要です。
主治医の先生ともよく相談しながら進めていくことが大切です。
レキソタンの離脱症状の悪化は長期間の服用が原因?
抗精神病薬は服用期間が長期に渡ったり量も多い場合、依存しやすくなります。
薬に頼るのは当たり前のことですが、薬以外による依存の要因もあるのです。
依存につながりやすり要因として4つ挙げられます。
①服用期間が長期である
②抗不安薬の量が多い
③アルコールと併用している
④精神的に依存をしている
レキソタンのような効果の強い薬を長期的に飲んでいれば、身体にはそれが当たり前のように必要になってきます。
長期間服用することで調子を保てたり、効果のある量を服用することで不安を抑えることができます。
でも、それで離脱症状が悪化するか言えば一概にそうとは言えません。
レキソタンの離脱症状の悪化は長期間の服用が原因とは限りません。
人は毎日していることをしないということで、不安になることがあります。
日常生活においてもそのようなことがあるのに、薬については敏感になるのは当たり前です。
この薬を飲んでいるから大丈夫だ。
この薬のお陰で調子がまずまずなのだろう。
薬の効果を感じるというよりは、飲んでいることで安心していることがあるということです。
ですから、アルコールとの併用は決してしないこと、飲むことだけで安心感を得ているのではないかともう一度見直してみることが大切です。
それが、アルコール依存やレキソタンに依存してしまわない対策とも言えます。
レキソタンの離脱症状の期間を短くするには
レキソタンのような抗不安薬はすべて離脱症状を起こす可能性があります。
離脱症状は、半減期が短い、効果が強い、量が多い、服用期間が長いほど起こりやすいということが分かっています。
レキソタンをみてみると、半減期は約20時間と長いのですが、効果が強いため離脱症状の起こりやすさは、「やや多め」です。
効果が強力なため、減薬したときの反動が大きいのです。
なるべく、離脱症状を抑えるためには、必要以上の量を飲まない、漠然と長期間のみ続けないことが大切です。
薬に頼ってしまう状況はわかりますが、もう一度見直すことも大切です。
レキソタンの離脱症状の期間を短くするには、どうしたらいいのでしょうか。
レキソタンで離脱症状を起こさないためにどんなことを気を付ければいいのでしょうか。
具体的には、半減期を長くする、効果を弱くする、量を少なくする、内服期間を短くすることで、離脱作用を起こしにくくすることができます。
このあとひとつずつ、詳しく見ていきましょう。
レキソタンの離脱症状・・その期間の対処法
レキソタンは効果が強力なため、減薬するときは離脱症状で苦しむ場合もあります。
レキソタンの減薬時に離脱症状が出た場合、どうすればいいのでしょうか。
その対処法を考えてみましょう。
離脱症状が出た場合の方法は二つです。
①減薬した状態で、しばらく様子を見る
②もとの量に戻す
離脱症状は辛い症状です。
もしかしたら、病気そのものが悪化してしまったのかもしれないと思うかもしれません。
しかし、減薬をしたという事実があるのならば、しばらく様子をみることです。
もちろん辛いことですが、少し我慢してみましょう。
もちろん、耐えがたい症状であれば、先生に相談しなければいけません。
だいだい1週間から2週間で症状が落ち着き、徐々に程度は軽くなります。
中には3カ月と長く続く場合もあるので、無理はしないで下さい。
日常生活にも支障が出るほどの辛い離脱症状が出た場合には、もとの量に戻します。
減薬が原因なので、もとの量に戻れば症状は改善するでしょう。
離脱症状をいかに短く、軽いものに出来るかを考えて、先生と相談の上、減薬にチャレンジしてみてください。
決して自己判断で行ってはいけません。
離脱症状を起こさないための2つの方法の詳細
レキソタンの離脱症状・・減薬方法
Ⅰ.より緩やかな減薬
離脱症状を起こしにくくするためには、より緩やかに減薬することが必要です。
減らす量をより細かくする程、反動が少なくなります。
例えば、レキソタン15mg/日から10mg/日に減薬して離脱症状が出たのであれば、12mg/日や12.5mg/日など、より細かく刻んで減薬します。
本当に少量づつ行うことで、離脱症状のリスクは少なくなります。
錠剤では細かい調整が出来ないので、薬局で粉砕してもらい粉にするのがお勧めです。
また、期間も重要です。
1週間ペースで減薬して離脱症状が出るのであれば、2週間や4週間のペースに伸ばしてみましょう。
Ⅱ.半減期の長い抗不安薬に切り替えてから減薬する
離脱症状は半減期の長い抗不安薬のほうが起こしにくいです。
そのことから、半減期の長い抗不安薬にいったん切り替えてから減薬するとうまくいくことがあります。
例えば、レキソタン(半減期20時間)からメイラックス(半減期122±58時間)に切り替える方法です。
いろいろとその薬によって特徴がありますので、主治医の先生としっかり相談しながら減薬できるといいですね。
無理のないように・・
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したレキソタンの離脱症状は、とても辛い症状ですよね。
しかし、お薬の効果の実感が強いため、依存してしまうと、断薬するまでに時間が掛かってしまいます。
断薬をするためには、無理をせずに、しっかり専門家の指導の下、行うようにしてくださいね。