尾てい骨が痛いときに。オススメストレッチと楽な座り方。

最終更新日:2024/01/19

尾てい骨が痛い原因は一つに限らず様々です。
デスクワークや長時間の同じ姿勢、動作を繰り返すことによる筋肉の張りや凝り、姿勢の崩れが良く上げられる原因として考えられます。
その他には出産・産後や病気も考えられますが、これらの原因が当てはまる方は、まずは自分で簡単なストレッチを行って改善するか試しましょう。

尾てい骨が痛い場合【原因1⃣】

まずはじめに尾てい骨周辺に痛みが出てきてしまう原因を具体的にご紹介していきます。
尾てい骨周辺に痛みを感じる多くの方は姿勢の崩れや体のゆがみ、妊娠・出産・産後の体の変化による筋肉の緊張がひとつの原因として考えられます。
原因となる、筋肉は骨盤底筋群や、腸腰筋などですね。
骨盤底筋群とは、骨盤の一番底にあり骨盤や内臓を支えるハンモックのような役割をしています。
腸腰筋は、大腰筋、腸腰筋、小腰筋が総称されて腸腰筋と言われてます。主な役割は股関節を前に曲げる動作・骨盤の前傾をさせてくれる働きがあります。
これらの筋肉の張りに左右差がでてくると当然バランスが崩れてくるのはわかりますよね。左右の筋肉の張りのバランスが生じることにより、仙腸関節も左右どちらかに引っ張られてきてしまいます。そうすることにより尾てい骨周辺に痛みが発生してしまうことが考えられます。

(仙腸関節とは)
骨盤の輪は3つの骨で構成されています。
骨盤は腸骨があり、二枚の腸骨のちょうど中央に逆三角形の形をした仙骨があります。腸骨と仙骨が接合して仙腸関節を構成しています。仙腸関節は体の上半身と下半身をつなぐ唯一の関節で骨盤全体として上半身を支える土台となる大切な働きをしています。

尾てい骨が痛い場合【原因2⃣】

尾てい骨のゆがみは骨盤が開いた状態で、靭帯がゆるみ骨盤の高さが左右で変わってしまったり、周りの筋肉の張りが左右で大きく差がでてしまうと起こります。
そうすると、支えている坐骨の位置関係が座っている状態で変わり、骨盤の傾きが起こります。妊娠・出産後の筋力の低下、授乳時による姿勢の悪化などで骨盤の前傾が強くなり、尾てい骨が後方へ出てしまうため尾てい骨が当たって痛いと言う症状を引き起こします。
特に仰向けに寝た時が痛い。腰が反りすぎている状態も同様な痛みが起こります。

では、尾てい骨の痛みには具体的にどんな疾患があるか、ここで紹介します。

【1】尾骨痛

主に分娩時や腫瘍の圧迫で起こる痛みのことです。

尾てい骨周辺に激しく焼けるような痛みが生じることが特徴です。座ってるとき、歩行時など、下肢に関わる動作で痛みを感じることが多いです。

【2】尾てい骨打撲

しりもちのように再三の強い衝撃で尾てい骨が打撲状態になると、痛みが生じることがあります。その影響で尾てい骨のゆがみは便秘症などの他の症状に繋がることも考えられます。

【3】尾骨神経痛

腰部や尾てい骨に痛みを感じる神経痛です。尾てい骨の大きなゆがみが原因と考えられています。症状が深刻な場合は手術療法をとるか検討されます。

【4】ガン

尾骨神経痛が実はガンだったという場合も考えられます。『悪性の神経痛』と呼ばれています。検査でしか発見できないため、心配な方は検査をおススメします。

ガンや打撲以外でしたら、症状の具合にもよりますがストレッチで解決できることが多くあります。それは骨盤周りの筋肉の問題が多いからです。できれば、手術やブロック注射に頼り痛い思いをするなら、一度本気でストレッチに取り組んでみてください。

では、次にストレッチをご紹介します。

尾てい骨が痛い場合【ストレッチ1⃣】

 
【尾てい骨の痛み解消ストレッチ】
尾骨痛の方は仰向けだと寝るのも辛いことが多いと思いますので、うつ伏せで寝るストレッチと横向きに寝ながら行う二つのストレッチをご紹介します。

<うつ伏せで行う尾骨痛解消ストレッチ>
1:うつ伏せの状態でアルファベットのエックスを作ってください。
(この時に足首は上に曲げましょう)
2:片足を少し浮かせて出来るだけ遠くに伸ばします。
3:浮かしている足と反対側の手を上へ伸ばします。
4:上げている右足を左足のかかとにタッチをしてきましょう。
(足をクロスさせるようなイメージです。)

※クロスさせているこの状態で5秒ほどキープします。

5:右足をもとの状態に戻し一回脱力しましょう

1〜5の動作を左右交互に行い1セットです。
3セットを目安に行いましょう。

<横向きで行う尾てい骨の痛み解消ストレッチ>
1:横向きで寝て、下の手を枕にし、下の足を90度くらいに曲げましょう
(曲げている方の足首、伸ばしている足首は上に曲げましょう)
2:伸ばしている足の股関節を内側にねじり、遠くに伸ばしていきましょう
(このとき足首は曲げたままの状態で、つま先は下を向いています)
3:内側に捻じっている股関節を反対に外側へ捻じります
(このとき足首は曲げたままの状態で、つま先は上を向いています)
4:3ができたら下の足と同じところまで足をたたみましょう

5:上の足を伸ばして一回脱力しましょう

この1~5の動作を左右交互に行い1セットです。
3セットを目安に行いましょう。

尾てい骨が痛い場合【ストレッチ2⃣】

<股関節のストレッチ>

1:体育座りで両足を外側にパカっと割るように開きましょう。
(足の角度を90度にし、つま先を開きます)
2:肘で膝を交互に床に向けて押すイメージでゆらゆら揺れましょう。

20秒~30秒を目安に行いましょう。

<おしりのストレッチ(座位)>

1:両足を伸ばした状態で座り、手は後ろに着きます。
2:右足を90度に曲げそのまま外側に倒します。
3:外側に倒した右足の足首を左膝の上に乗せ4の字を作ります。
4:伸ばしてある左膝を曲げ、かかとをおしりの方へ引き寄せます。

左右40秒を目安にキープしましょう

<太ももの後ろストレッチ(立てひざ)>

1:右足を立て膝の角度は90度にましょう。
(上半身はみぞおちを斜め上に向けてるように意識しましょう)
2:左足の甲は床につけます(股関節を前後に広げましょう)
3:1の上半身の状態をキープし、前の方へゆっくり体重を移動していきましょう。
4:太もものつけねが伸びているのを感じましょう

左右40秒を目安にキープしましょう

尾てい骨が痛い場合【正しい座り方】

尾てい骨を痛めた原因が、尾てい骨に長時間、または突発的な衝撃など何らかの事故や負担がかかったことによる「捻挫」だとすれば、これ以上尾てい骨に負担をかけないようにしなければいけません。
尾てい骨に負担がかかりやすい状態の多くは、座っているときです。
尾てい骨に負担がかからない座り方は椅子やソファーに限らず、浅く腰を掛けた状態で背もたれを使用しない状態が負担がかかりにくいです。
なぜかと言いますと、脊柱は積み木のように椎骨が重なって構成されています。
浅くかけた状態で背もたれを使用する状態では、脊柱の湾曲が正しい位置から崩れやすくなります。そうすると骨盤が後ろに倒れねこ背の状態になり、当然尾てい骨が座面に接地しやすくなるので、骨盤を後ろに倒す姿勢では座らない方が良いのです。

座るときは骨盤の前傾を心がけましょう。
骨盤の前傾の作り方をお伝えいたします。
人間の構造上、背骨は横から見た時に緩やかなS字を描いています。
背骨がS字を描いている状態のとき、骨盤は自然と前傾しています。
背骨のS字の湾曲と骨盤の前傾を作ると腰が反っているのではないか。。。と心配される方もいると思いますので、説明します。
まず、左右両方の肩甲骨をぐるっと後ろに回してください。そうすると肩甲骨が背骨側に寄りますね。そして、太ももの付け根で座るように意識してみましょう。
この2つのポイントを意識して座ると自然と脊柱の湾曲は緩やかなS字を描き、骨盤は前傾をしてきます。

座り方や姿勢を日々心がけて習慣にしてしまえば、尾てい骨の痛みとおさらばできるのではないでしょうか。

まとめ【尾てい骨が痛いときに。オススメストレッチと身体の使い方。】


良い座り方や姿勢を保つためにはどうしても柔軟性が必要になってきます。
まずは、全身の柔軟性を高めて座り方、姿勢の改善を行っていくと尾てい骨の痛みも軽減してくると思います。
尾てい骨の痛みからおさらばするために、まずはストレッチを始めてみて下さい。
そして、常日頃姿勢などもどうなってるか見直してみましょう。

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