肋骨が痛い!
物や人にぶつかった記憶があるから骨折かもしれない。
物や人にぶつかった記憶がないのに肋骨に痛みが出る。
肋骨に痛みが出るようになると、呼吸をするのも辛くなってしまうことがあります。
その時の対処法、肋骨に痛みが出ないようにする予防法をご紹介します。
診察されていない方は、まずは整形外科などの医療機関でレントゲンなどを撮り、症状をはっきりさせてから対処していきましょう。
呼吸をすると肋骨が痛い!原因は?
肋骨が痛いとなっても、その痛みが左右のどちらかなのか両方なのか、さらに上側・真ん中・下側なのかでも、原因が様々になってきます。
痛みの出方も、体を動かすと痛みが出るのか、触ると痛いのか、呼吸をするだけでも痛みが出るのかと様々です。
痛みの出方は人それぞれですが、呼吸をするだけで痛みが出ることほど辛いことはないと思います。
肋骨に痛みが出る原因はなんなのでしょうか?
痛みの出る原因として考えられることは、筋肉が硬くなったことによる神経の圧迫です。姿勢が固定されたり、崩れやすくなるデスクワークや長時間の運転などは、肋骨周りの筋肉が硬くなりやすく、肋骨に痛みが出ることがあります。
食べ過ぎ、飲み過ぎによる胃や肝臓の疲労により、肋骨の筋肉が圧迫され、背中だけでなく肋骨にも痛みが出ることがあります。
内臓でも、筋肉と同様に疲れが溜まると硬くなります。
また、精神的ストレスにより自律神経が乱れて、神経から筋肉に影響を出すこともあります。とくに、この後に出てくる肋間神経痛という症状とストレスは関わりが深いとも言われていますので、精神的なストレスはなるべく溜めないようにしましょう。
肋骨が痛い!となる代表的な症状
肋骨に痛みが出てネットで調べてみると、「肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)」という言葉がすぐに出てくると思います。
折れた肋骨が突き刺さったような痛みなど、何かが突き刺さったように感じることが多いようです。
肋間神経痛を出す神経が肋骨全体にあるので、痛みがころころ変わる方もいます。
突き刺さったような痛みがないからといって、肋間神経痛になっていないとは限りません。
筋肉の張りや食事、運動の有無などによって、痛みの度合いは変わってきます。
肋間神経痛は、心臓の弱い方や中高年の女性に起きやすい症状です。
運動をしていなかった高齢者の方が、急に運動を始めたときにも症状が出てくることがあります。
女性は下着の締め付けが強いと、胸椎(胸の裏側の背骨のことです)が動かなくなってきてしまい、症状が出てくることがあります。
下着を外しても、息苦しさ・肋骨に痛みや違和感が出たら注意しましょう。
他にも、肋骨骨折や打撲などの外傷により、筋肉や神経を刺激し続けて、骨折や打撲が治っても痛みが取れないことがあります。
肋骨のストレッチで呼吸を楽に
肋間神経痛では、深呼吸や咳をしたりなど、肋骨に動きが出ると痛みが出ます。
これらを改善・予防するためには、ストレッチをすることが大切です。
改善と予防で内容は変わってきます。
まず、改善ですが、前の項目で「心臓の弱い方」に起きやすく、胸椎の動きが出ないことも症状が出る原因と説明しました。
背中には、心兪(しんゆ)というツボがあります。場所は、背骨の両脇にあります。
場所の見つけ方は、肩甲骨の真ん中より少し下、首の一番出っ張った骨から、出っ張りを5つ数えた骨と6つ目の骨の間にあります。
心兪の効果は、心臓系の症状にはもちろんのこと、ストレスや不眠にも効果的です。
ここを押してくれる相手がいるなら押してもらいましょう。
もし、押してくれる相手がいない場合は、両手を腰の後ろで組み、胸を張るように両手を伸ばしましょう。痛みの軽い方は、腕を上げてくるとよりストレッチがかかります。
胸椎周りの背中の筋肉が少し柔らかくなってきます。
今度は予防ですが、胸椎やその周りの柔らかさを維持するようにしましょう。
例えば、指を鎖骨下にあてて、肩を大きく後ろ回しするだけでも予防になります。
肩を後ろ回しすると、肋骨のストレッチが入ります。肩甲骨の動きも出てくるので、首から背中の筋肉のストレッチにもなります。
肩甲骨をしっかり寄せるようにすると、心兪にも刺激が入ってきます。
単純な動作ですが、この単純な動作を毎日続けるだけでも予防になります。
痛いと感じるときはリフレッシュをする
肉体的には特に問題がないのに、なぜか体に痛みを感じるときがあると思います。
このような場合は、知らない間にストレスを感じていたり、気分が落ち込んでいることが原因で痛みが出ることがあります。
人の体は不思議なもので、その人の気分によって調子が変わってくるのです。
例えば、その日の朝、少し腰に痛みがあったとします。
なんとなく気になってはいますが、友達と楽しく遊んでいるうちに、痛みを忘れ、家に帰ったら腰が痛かったことを思い出す。
このような経験をされた方はいると思います。
日ごろから痛みを感じている場合ですと、痛みを忘れることはなかなか難しいですが、その日のちょっとした不調が、「楽しい」という感情でなくなることがあります。
これと逆のパターンを経験された方もいるのではないでしょうか。
学校に行くのが嫌で嫌でしょうがなく、どこか痛くなればいいと思っていたら、本当に頭痛や腹痛、発熱までしてしまった。そして、学校に行かなくて良いとなると、調子が良くなる。
ストレスを溜めやすい方は、日ごろから少しでも発散出来るようにしましょう。
新しい趣味を見つけたり、休みの日に体を動かしたり、寝る前にストレッチをするなど、自分の時間を作るようにしてみましょう。
呼吸をすると、なぜ肋骨は連動するのか
肋骨の間には肋間筋(ろっかんきん)という筋肉があり、呼吸をするときに連動します。
肋間筋は、外肋間筋という表層にある筋肉と、その外肋間筋の内側、深層にある内肋間筋という2つの筋肉があります。
普段何気なく呼吸をしているときは、外肋間筋と横隔膜が働いて息を吸い、吐くときは特に筋肉は使わず、息を吸ったときに、元の位置から下がった横隔膜が、元の位置に戻ろうとして息が吐かれます。
肺は、取り込んだ新鮮な空気と全身を巡ってきた古い空気を入れ替える作業をする役割で、自分で広がるという役割は持っていません。
しかし、広がったり縮んだりしないと空気の交換が出来ません。
そこで、横隔膜や肋間筋などが肋骨を動かし、肺が自然と広がったり縮んだり出来るのです。
普段の呼吸では、ほとんど筋肉を使わないと説明しましたが、腹式呼吸など意識して行なう場合は、たくさんの筋肉を使うことになります。
息を吸うときには、首など肋骨上部の筋肉を、息を吐くときには、お腹など肋骨下部の筋肉を使います。
呼吸をしたときに肋骨に痛みが出たりするのは、呼吸に対して意識してしまい、その結果筋肉を使い、痛みが出ることがあります。
腹式呼吸で痛みが出る場合は、首周りの筋肉か腰周りの筋肉が硬くなっている可能性があります。
首周りのストレッチをして深呼吸、腰周りのストレッチをして深呼吸といったようにして、どっちが硬くなっていて痛みが出ているのか確認してみましょう。
呼吸をすると肋骨が痛い!ぶつけた記憶のない痛みの原因とは まとめ
呼吸をするだけで痛みが出ることほど辛いことはないと思います。
他の部位の痛みなら使わなければ痛みは出ませんが、呼吸だけはしないわけにはいきません。
脳の神経で唯一腹部まである迷走神経(めいそうしんけい)という神経があります。
この神経がストレスと関わりが深いといわれていて、交感神経や副交感神経のバランスを整えることにも関連してきます。
ストレスが全くないという方は、まずいないでしょうから、ストレスを上手くコントロール出来るようにしましょう。
いつもより早く寝るだけでも効果があります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。