腰痛になるのは、腹筋が弱いからだ!と聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
腹筋を筋トレしてみても、腰痛が良くならない。もしくは腰痛が酷くなってしまった。
もう腹筋の筋トレなんか意味ないと思うかもしれませんが、本当に腹筋が弱くて腰痛になっている場合もあります。
腰痛が良くならなかった方は、筋トレの方法が合っていなかったのかもしれません。
もう一度、腹筋の筋トレ方法を見直してみましょう。
腹筋が弱いと腰痛になる理由
腹筋が弱いと腰痛になることは確かにあります。
しかし、腰痛のある全員の方が、腹筋が弱いから腰痛になっているわけではありません。スポーツ選手でも腰痛がありますので、そういった場合は、体の使い方や腹筋が弱いこと以外が原因になってきます。
腹筋が弱いと言われても、どの筋肉が弱いのかで筋トレ方法はだいぶ変わってきますが、大抵の方は、大腰筋(だいようきん)が弱くて腰痛になっています。
最近では、「大腰筋」という言葉を耳にする機会が増えてきて、聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
大腰筋は、背中側の肋骨の終わり・胸椎の一番下から大腿骨(だいたいこつ)の内側にある小転子(しょうてんし)についています。
簡単に説明すると、腰の一番上からついていて、骨盤を通過し、太ももまでついています。
腰(体幹)から太もも(下肢)までついている唯一の筋肉で、この筋肉は深部にあるので硬かったり、弱かったりすると腰痛が慢性化しやすくなります。
腰痛を良くしたいのなら、まずは大腰筋のストレッチと筋トレをしていきましょう。
腰痛をおこす腹筋の筋トレ
腰痛をおこしやすい腹筋の筋トレは、「上体起こし」です。
体育の体力測定でよく行なう、膝を固定して、体を起こしてくる動きです。
この動きをするときに、腰を丸めてしまうことが多いのですが、その丸めるという行動が腰痛を引き起こしてしまいます。
上体起こしの動作を、日常生活と照らし合わせてみましょう。
上体起こしの動作をすることがあるでしょうか?
どの場面で同じ動作をするのかを考えると、本当にこの動作の筋トレが必要なのか疑問になります。
また、解剖学的にも上体起こしをトレーニングでしていると、大腰筋が使えなくなってしまうので、気を付けましょう。
大腰筋が使えなくなると、腰痛以外の症状も出てきますので、これからご紹介する腹筋の筋トレ方法にかえましょう。
大腰筋を上手く使えるようになると、腰痛が良くなるだけでなく、運動パフォーマンスの向上にもつながります。
腰痛を良くする腹筋の筋トレ方法①
いよいよ腹筋の筋トレ方法の紹介に入るわけですが、トレーニングの前にストレッチを行ないましょう。
柔軟性がなくて腰痛になっていることもあります。
《ストレッチ》
・四つ足になりましょう。(犬や猫のポーズです)
・腕と太ももは地面に対して垂直にしましょう
・顔はおヘソを覗き込むようにして、背中を丸めてきましょう
※このとき、腕と太ももは垂直を保ったままです
・口から息を吐きながら、5秒ほど伸ばしましょう
・キープし終わったら、顔を正面に戻し、胸を張るようにみぞおちを下に突き出し、肩甲骨同士を寄せてきましょう
・これも口から息を吐きながら、5秒ほど伸ばしましょう
・丸まる動きと胸を張る動きを交互に10回行ないましょう
これで、体幹のストレッチが出来たので、筋トレに入っていきましょう。
【腹筋の筋トレ】
・四つ足のままで行ないます
①右肘と左膝をおヘソの下でくっ付けてきましょう
※出来る人は、右腕と左脚が一直線になるようにしましょう。顔はくっ付くところを見ます
②2~3秒キープしたら、右腕と左足を一直線に伸ばしましょう
・①と②の動作を10~20回行ないましょう
腰痛の度合いや個人差があるので、出来る範囲で行ないましょう。
・反対のラインも同様に行ないましょう
※回数は同じ回数こなすようにしましょう
《注意点》
手足を伸ばすときは、「一直線」なので、スラッシュのイメージで伸ばしましょう。
(/←このようなイメージです。)
腰痛を良くする腹筋の筋トレ方法②
四つ足というのは、腰痛が出ない姿勢です。
常に生と死の隣り合わせで生きている自然界の動物が、逃げようと思ったら腰痛が・・・なんてなっていたら、すぐに捕獲されてしまいます。
ちなみに、犬でも腰痛になることがありますが、その場合は、飼い主が前脚を持って歩かせたり、ダックスのような胴長の種類がソファなどの段差に飛び乗るときなどが原因で出ます。
話が少し逸れましたが、腰の痛みが強い方は、赤ちゃんのハイハイをするのも腰痛を改善する1つの手です。
『腰痛を良くする腹筋の筋トレ方法①』では、四つ足姿勢のストレッチと筋トレをご紹介しましたが、
今度は仰向けで行なう筋トレをご紹介します。
【仰向けの腹筋の筋トレ】
・体をアルファベットの「X」の文字になるように、手足を開きましょう
・手は頭の下です。膝は伸ばしている方向にしっかり伸ばしましょう
・右足をしっかり伸ばしたまま、左肩に近づけるように上げてきましょう
※上げるときは、サッカーのインサイドキックをするように、カカトから上げるようにしましょう
・膝が曲がらないところまで上げましょう
・上げきったら股関節から足を回し、親指が下を向くように下しましょう
※下すときも、膝が曲がらないところで、軽く親指を下に向けましょう
・左右交互に10~20回行ないましょう
この動きをすることで、腹筋以外にも足の筋肉のトレーニングにもなります。
腰痛を良くする腹筋の筋トレの後に
筋トレをした後にすべきことがあります。
それは、「ストレッチ」です。
ストレッチなんか必要ないと思っている方は、料理をする時を思い浮かべましょう。
食材を切った後に、まな板や包丁を洗ったり除菌しますよね?
その洗ったり除菌したりすることが、ストレッチとなるのです。
もし、洗ったり除菌したりしないで、使いっぱなしで放置したら、雑菌が増えて次の時は使いにくくなります。
筋肉も同じです。使いっぱなしで、ストレッチをせずにいると、良かれと思って筋トレしたことが、かえって筋肉を硬くしてしまい、症状を長引かせたり、悪化させてしまうのです。
料理すること=トレーニング、運動
器具の洗浄・除菌=ストレッチ、ケア
となります。
ほとんどの方が、器具を使う前にも洗浄・除菌すると思いますので、筋トレ前のストレッチも必要になります。
今回の筋トレは、ストレッチも含まれた動きにはなっていますが、ストレッチも行ない、柔軟性を高めましょう。
【腹筋の筋トレ後のストレッチ】
・右足前で、片膝立ちをしましょう
・左足を床に着けたまま、後ろに伸ばしていきましょう
・左足の付け根が伸びていると感じるところまで伸ばしたら、30秒キープしましょう
・反対の足も行ないましょう
・2セットくらい行ないましょう
股関節の前の部分は、デスクワークなど座っていることが多くなっている人にもオススメです。
ストレッチとトレーニングを2週間、毎日行ない、様子を見てみましょう。
腰痛のある方必見!腹筋の正しい筋トレ方法で痛みをなくそう まとめ
私自身、腰痛が出ることが多々あります。
そんなときは、ケアを受けたり、ストレッチをしたりして、痛みをとるようにしています。
しかし、たまにそれでも痛みがとれない時があります。
そんなときに、大腰筋のトレーニングをするのですが、大腰筋のトレーニングをした後は、痛みがなくなり、快適に動くことが出来ます。
ケアを受けたり、ストレッチをしても腰痛が改善しない方は、正しい筋トレをすると良いでしょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。