高齢者のための腰痛を改善・予防する体操

最終更新日:2023/11/10

年齢を重ねると、腰や色々なところが痛くなってきて、思うように体が動かなくなってくると思います。

腰痛に悩まされ、作業するのが困難になっている方やもうすぐ高齢者になるけど動けなくなるのが嫌だ!と思っている方などに

高齢者でも簡単に出来るオススメの体操をご紹介します!

高齢者の腰痛を引き起こすと考えられる原因

筋肉は歳を重ねるごとに硬くなってきてしまいます。長年の癖で体の使い方が悪いほうに作用していたりします。

全身のありとあらゆるところに筋肉はありますが、
その中でも沢山の筋肉が作用し、前後左右など、自由な動きが出来るようになっているのが「股関節」です。

その股関節の周りにある沢山の筋肉が硬くなったり、弱くなってうまく作用しなくなってくると、血液の流れが悪くなったり、症状が出にくい体の使い方ができなくなったりして腰痛が起きやすくなります。そのため、股関節周りの筋肉は、柔軟性を維持して使いやすくしておくことが大切です。

また、姿勢が悪くなってしまいますと、背中が伸ばしにくくなってしまい、その影響で股関節の動きに制限をかけてしまい、腰痛の原因を引き起こしてしまうこともあります。
背中が丸まりやすくなっていると感じたら、「頭のてっぺんを常に一番高い位置に置いておく」と意識して頂くだけでも、背中が伸びやすくなり姿勢が良くなります。

若いひとでも背中が丸まりやすくなっている人が増えていますので、姿勢は立っているときでも、座っているときでも、普段から意識して頂きたいと思います。

今回は「股関節の動き」と「姿勢」を良くしながら腰痛の予防・改善に繋がる体操をご紹介していきます。

高齢者のための腰痛を改善するための体操

ご自身の出来る範囲で行なってみて下さい。

改善の体操その① 姿勢改善の体操です。

・仰向けで寝て、体でアルファベットの「X(エックス)」を作るようにします。
・つま先を天井に向けて、かかとを突き出します
・両肘、両膝を伸ばしている方向にしっかりと伸ばします
・5秒間伸びるのをキープしたら、脱力しましょう
・10回ほど行なってみましょう

※慣れてきた方は、腹式呼吸をしながら行なってみましょう!
 伸びた状態になったら、息を吸って吐いてをしっかりと行なったら、脱力しましょう

改善の体操その② 股関節の体操です。

・体育座りから片足を上げてきます
(体勢は仰向けでも、手を後ろに着きながらでも構いません)
・上げていない足の膝のお皿の上に、上げた足のふくらはぎの左右の中心がくるようにします
・そのまま、出来るだけ中心を合わせたまま、足首の方と膝の方に10回動かしましょう!

※ふくらはぎには腰痛のツボが複数ありますので、少し痛いくらいに当てても大丈夫です。
 前後に動かすことで、股関節の動きが出てきます。

高齢者のための腰痛を予防するための体操

ご自身の出来る範囲で行なってみて下さい。

予防の体操その① 姿勢改善の体操です。

・うつ伏せで両手は顎の下です
・両膝を揃えるようにします
・両足を揃えたまま、右側に倒れるところまで倒します
(左の膝は床から離れても良いので、膝同士がくっついたまま動く。ということを意識して下さい)
・左の肘は床に付けたままで行います
(出来る方は左の胸を床に押さえたまま行なってみましょう)
・反動を使わずゆっくりと戻し、反対側に倒しましょう
・右5回、左5回の計10回。気持ち良く伸びるているくらいで行なってみましょう

※慣れてきた方は倒していくときに、息を吐いてみましょう。背中全体にストレッチがかかってきます。

予防の体操その② 股関節の体操です。

・仰向けで両手は頭の下です
・足を「改善の体操その①」の位置(ハの字の位置とします)に伸ばします
・右膝を太ももの方向に、そのまま曲げてきます
・膝がおへそに近付くようにします
(股関節の硬い人は膝が体の外に逃げてしまいますが、おへそに寄せられるだけ寄せてみましょう)
・その位置から左足と並行になるように動かします
・そのまま左足と揃えるように伸ばします。伸ばした足は一度床に付けて大丈夫です

※戻し方は上記の逆再生の順で行ないます

・平行になっている右足を太ももの方向にそのまま戻します
・膝をハの字の位置になるように向けます
・ハの字の位置に伸ばします。ここも伸ばした足は一度床に付けて大丈夫です
・行って戻ってを左右10回行なってみましょう

この体操は、動きがスムーズになるまで継続して行なってみてください。
歩きやすさや階段を上り下りするときの負担が変わってくると思います。

体操の頻度や回数の目安は?

頻度は、朝昼晩と1日3回を毎日行なって頂けると最高です。
お仕事などでお昼に体操をするのが難しい方は、朝晩に行なうようにしましょう。

体操をしてみて「続けられそう!」と思った方は、2週間毎日、最低でも1日1回は行なって体の変化を感じ取ってみましょう。

「毎日はちょっと」と思った方は、
筋肉が日に日に硬くなってきてしまうのを防ぐためにも、最低でも3日に1回は行なうようにして下さい。体操を生活習慣の1つに出来るまで意識して行なってみましょう。

回数の目安としては、ご自身の無理なく出来る範囲で構いません。
上記のはあくまで目安ですので、特に「予防の体操」は回数を減らして頂いても構いません。継続することで徐々に出来るようになってくるので、気長に毎日行なって楽になってきたら回数を増やしてみましょう。
継続は力なり!です。

お体の状態によって、楽にできるものとそうでないものがあると思いますので、まずは習慣として身に付くまでは、楽なものからでも大丈夫です。
徐々に回数や種目を増やしていってみて下さい。

4つの体操がスムーズに出来るようになると、体もかなり良いほうに変わってきますので、軽くなった体をイメージしながら行なってみましょう。

腰痛は他の症状の原因にもなる!?

腰が痛くなったら、膝や足首も痛くなった。という方はいらっしゃいませんか?
腰が痛くなるとその痛みをかばう動きをしてしまい、膝や足首が負担を軽くするために頑張りすぎて、痛みが出てしまうケースがあります。

腰痛から膝痛・足首痛を引き起こすケースですが、内股で歩くクセのある女性に多く見受けられます。
内股で歩いてしまうと、正しい重心が出来なくなってしまうことが多くあります。
そのため、股関節に負荷がかかり、筋肉が硬くなってしまいます。

このようなことを防ぐには、「股関節の動きを良くする」と「姿勢を改善すること」を意識しましょう。
この2つを良くすることが腰痛の改善と他の症状の改善にも繋がると考えられます。

今回ご紹介させて頂いた体操は腰痛以外にも効果を発揮するものが沢山あります。
中でも「予防の体操その②」は膝痛にもかなり有効ですので、腰痛以外に下半身で気になる症状がある方は、お試し下さい。

高齢者のための腰痛を改善・予防する体操 まとめ

今回は「股関節の動き」と「姿勢」を意識した体操をご紹介させて頂きました。
なぜ、この2つを選んだかと言いますと、私のお客様にも、高齢者といわれる年齢の方がいらっしゃいますが、多くの方のお話を聞いたりお体を触らせて頂くと、皆さん慢性の腰痛持ちだったり、股関節の動きが悪くなっている方でした。

そして長年の腰痛でしょうがないと諦めているところに膝痛などになり、ようやくお越しになるのです。
こうなると膝痛と腰痛の2つを改善していかなければなりません。これにはお時間も掛かりますので、症状が腰痛だけのうちに他の症状が発生するのを未然に防ぐ意味でも、今回の体操は是非行なって頂きたいと思います。

好きなことをおもいっきり楽しみたいのは幾つになっても変わらないはずです。毎日の積み重ねで好きなことや普段の生活をより良いものにして頂きたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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