皆さんは人前に出て話をするのは得意ですか!?
全然大丈夫という人と、緊張で口がカラカラに乾くから余計に話しをしづらくて困るという人がいると思います。
緊張で口が乾くのは、極度に緊張しているよ!という体からのサインです。
そこで、今回は緊張して口が乾く原因と予防法、緊張体質を改善する為の大事な考え方についてお話します。
緊張した時に口が乾くのはなんで?
口が乾くというのはあまり好ましい状態ではありませんよね。
特に緊張をした時になる方も多いでしょう。
唾液の分泌は、交感神経によって調整されています。
緊張場面や激しい運動の時は、交感神経が唾液の量を減少するように働きかけますので口が乾くのは正常な現象です。
ただ、それによって話がしにくくなったり、さらに緊張してしまうということもあるので不快ですよね。
普段、自律神経が唾液の正常なバランスを保っているので、口の乾きが気になることはないでしょう。
しかし、精神的なストレスを受けることによって自律神経のバランスが崩されてしまいます。
ストレスや緊張が継続していると交感神経のスイッチが入り、唾液の分泌を抑制するように働きます。
野生の状況では敵が現れると、回避するか戦闘するかという臨戦態勢になりますが、現在の生活では別のストレスがあります。
例えば、大人数を前にしたスピーチ、過誤トラブルの状況を上役に説明、大切な試験の前、失敗したくないという場面の時に口が乾くという状況は交感神経のスイッチが入っているからです。
その緊張した場面が長ければ長いほど、それに伴って唾液の抑制時間が長くなり口の乾きが続きます。
口が乾くとどうなる?
緊張などによって口が乾くことによってトラブルが発生します。
さてどんなことが起こるでしょう。
まずは、唾液が少なくなることで食べ物が喉に詰まりやすくなります。
人は食べる時に唾液によって食べ物がスムーズに流れていきます。
食べ物は唾液と混ざることで初めて喉に流れていくからです。
水分が少ない食べ物を食べた時などは水分が吸収されてしまい、喉の奥に詰まるような感覚を実感された方も多いのではないでしょうか。
これも唾液が充分に行き渡らないことによるものなのです。
次に、唾液の量が減ってしまうと口の中の汚れが流れなくなってしまいます。
そのままの状態が継続されると、口の奥に汚れが溜まった状態が続いてしまいます。
また、舌に汚れが溜まった状態になると、味覚障害を引き起こすこともあります。
舌の上にコケが生えたようになってしまい、味覚を感じる神経が鈍感になり味を判別しにくくなってしまうのです。
さらに、歯にも影響があります。
唾液が少ないと汚れが溜まりやすくなるので、虫歯になる可能性も増えます。
汚れが付いてる時間が長ければ長いほど虫歯の菌も繁殖し続けることになるのです。
緊張して口が乾いた時の対処法
緊張して口が乾くという方も多いでしょう。
大人で1日の唾液量は、約1.5リットルです。
緊張などのストレスによって交感神経のスイッチが入り、唾液の量が減少してしまうと口が乾くといった現象が発生します。
常に口が乾いてしまう「ドライマウス」という症状でなければ、緊張などによる口の渇きは一時的なもので平常時には元に戻るでしょう。
口が乾いたからといってすぐに病気になるわけではありませんが、話がしにくくなるのは悩ましい点です。
口が乾くと話しもスムーズにできません。
緊張時間が短ければ問題ありませんが、時間が長くなればなるほど口の乾きも深刻になります。
どう対処したら良いでしょうか。
口が渇いているのですから何かを飲むことが最適です。
しかし、ただただがぶ飲みすると胃や体への影響もあるので、飲み物以外の対応も知っておくと良いでしょう。
まずは、ガムを噛むこと。
これは、噛み続けることで唾液が分泌されます。
ただし、現実にはガムを噛むことができない場面もあります。
そんな時は、噛む動作だけを繰り返してみましょう。
言ってみればエアガムですね。
実際にガムを噛むほどではありませんが、若干効果はあります。
その他に、口の中で舌を動かすだけでも唾液の分泌を促します。
舌を口の中でグルグルと動かしてみましょう。
意識をすることでさらに唾液が出てくるはずです。
緊張の他に口が乾く原因とは?
緊張した時に口が乾くという経験は多いでしょう。
では、それ以外に口が乾く原因は何があるでしょうか。
口の乾きのある原因としては、自己免疫疾患のシエーグレン症候群、高齢者に多いドライマウス、糖尿病などの病気、ストレス、抗精神病の薬や血圧の薬等によって発生すると言われています。
「シエーグレン症候群」
正常な細胞組織に過剰反応してしまう自己免疫疾患で、唾液量や涙量の障害が出ることがあり、年代としては40~60歳の女性に多い症状です。(H17厚生労働省患者調査より)
「ドライマウス」
加齢やストレス、偏った食事、全身疾患、摂取している薬の副作用など様々な原因によって起こります。
「糖尿病」
血糖値が高くなる病で、頻尿や喉の乾きが発生します。
これは、2型と1型があり口の渇きは2型に多い症状です。
「ストレス」
副交感神経は唾液の分泌を促す一方、ストレスにより交感神経のスイッチが入ると唾液量に変化が生じてしまいます。
「薬の副作用」
特に精神安定剤や抗不安薬、高血圧の薬などの副作用として口が渇くことがあります。
緊張してしまう原因
緊張すると口が乾くのと同時に心臓がドキドキ・・・なんともいえない感じになりますよね。
どうして緊張してしまうのでしょうか。
過度に緊張することはあまり良くないとわかっていて、自分自身で落ち着こうと思っても体が勝手に緊張した状態になってしまいます。
それは、自律神経が指令を出しているからです。
自律神経は心臓を動かしたり発汗したり、自分の気持ちでは調整できない部分を司っている神経です。
この神経は、この刺激があったらこの反応、といったように決まった反射の指示を出します。
「アドレナリン」という言葉をご存知でしょうか。
神経の伝達物質の一つで交感神経の働きを高めます。
緊張した時や興奮した時には交換神経が優位になります。
アドレナリンはノルアドレナリンという物質から生成されています。
ノルアドレナリンも神経伝達物質なのですが、特に緊張した時や不安を感じた時だけに出る物質です。
これにより、血圧が高くなったり、体が震えたり、動悸がしたりします。
そうです、これが緊張している時の体の状態です。
つまり、人が緊張してあがっている最中に多くのノルアドレナリンが血液中を巡っています。
この大量分泌のために緊張症状が出ているのです。
これが出やすい人はいわゆる「あがり症」で、先天的な体質なのでこれを変えることは難しいことです。
緊張・あがり症を改善する為に大事な考え方
緊張して口が乾く、さらに動悸がして・・・あがってしまうといつもの力が出せなくて自信喪失なんてこともありますよね。
これではもったいないのではないでしょうか。
これには対応する考え方が大切です。
とは言え、苦手意識や緊張した時の恐怖感はなかなか拭い去れるものではありません。
何か大きな転機がなければなかなか変われそうにもないと思われるでしょう。
この悪循環を脱するのに効果的な方法があります。
それは、意識の奥、無意識の領域にある潜在意識に働きかけ、あがったり緊張したりする状況を誘発させていた今までの考え方、気持ちの在り方をポジティブな方向に変えていくという方法です。
潜在意識は、以前経験したことや自分では忘れたつもりでいる傷などから成立しています。
ですから、緊張する場面で『大勢の前で話すことの恐怖』や『自分がコントロールできなくなることが怖い』といった潜在意識を、逆に『緊張なんてへっちゃら』『大勢の前で話すことが快感』といったポジティブ感覚に変えていくことがポイントです。
恐怖感や不安感が和らげばそれが自分への『自信』に繋がり、次回人前で話すことが苦痛ではなくなってきます。
あがり症と思っている方、緊張して体がこわばってしまう方はこういった症状から卒業するためには、こういった普段からの小さな積み重ねがとても大事なのです。
緊張しやすい体質から脱出しよう!
私自身も極度のあがり症で悩んでいます。
人前に出て注目されることは、苦手な人にとっては強いストレスになりますよね。
しかし、度合いに差はあれども、緊張するのは皆同じなんです。
不安要素を付け足して、緊張の度合いを上げているのはあなた自身なのかもしれません。
あがり症を克服するために、自分の気持ちや考え方を見直してみて下さい。