右手の薬指に痛みを感じる・・という方いらっしゃいますよね。
痛みを感じる原因は「変形性関節症」かもしれません。
指の第一関節に痛みを感じる方は、ヘバーデン結節という病気の可能性があります。
また、第二関節に痛みを感じる方は、ブシャール結節という病気の可能性があります。
どちらも、関節に痛みを感じる点で、リウマチに似ている病気です。
しかし、病院でリウマチと診断されなかった場合は、この二つの可能性があるかもしれません。
右手薬指に痛みを感じる原因は「変形性関節症」かも?
右手の薬指に痛みを感じた場合、変形性関節症である可能性があります。
骨と骨の間には軟骨があるのですが、それがすり減ることで指がスムーズに動かせなくなる症状のことを言います。
こうなると破損した組織の欠片や関節液などにより、炎症や腫れが起こります。
放置しておくと関節の動きが鈍くなってきて、どんどん形が変わってきます。
初期症状は動かした時に軽い痛みを感じるだけなので、特に気にしない人も多いのですが、その間も病気の進行は止まりません。
早くしないと手遅れになるので、怪しいと思った時点で病院を訪ねて下さい。
変形性関節症はどの関節にも起こり得る病気です。
何処に発症しても不便ですが、特に厄介なのは膝や股関節、脊椎でしょうか。
これらは身体を支えている柱のような部分なので、普段の生活が困難になることも多いでしょう。
共通点は関節の形が変わることなので、指に発症した場合は指の形が徐々に変化していきます。
一度変形すると戻らなくなるので、放っておくことはせず、医師の診察を受けて下さい。
右手薬指の痛み・・第一関節に痛みがある場合はヘバーデン結節
右手の薬指の第一関節に痛みを感じたら、ヘバーデン結節を疑いましょう。
これは中高年の女性に多いと言われています。
最初は指先が痛む程度ですが、進行するにつれてどんどん重症化していきます。
関節が痛む病気はいくつかありますが、指の第一関節が痛い時はヘバーデン結節です。
どれくらい痛むのかは個人差があり、軽く触っただけで飛び上がるほど痛むこともあれば、ズキズキとした鈍痛を感じることもあるようです。
指の形が変わるだけで、痛くはないという人もいます。
特徴としては関節が赤黒く腫れ上がり、指の甲にこぶが出来ます。
この状態では指先に力が入らないため、手が握れなくなったり、ボタンが押せなかったり、指を曲げることすら出来なくなります。
最も不安視されているのは指の変形についてですが、これも人によって差があります。
そこまで目立つほどではなかったり、逆に手を開くと隣の指にくっついてしまうくらい曲がったりと様々です。
現時点では、この病気の明確な治療法は発見されていません。
そもそも原因すら特定出来ていないため、病院以外での治療法も検討する必要があるようです。
ヘバーデン結節の原因は?
右手の薬指に痛みを感じるところから症状が進むヘバーデン結節は、変形性関節症のひとつです。
名前の通り、徐々に関節の形が変わっていき、それに伴い指も曲がっていきます。
症状の度合いに個人差はあるものの、何故このような症状が起こるのか、その詳しい原因は判明しておらず、具体的な治療法も見つかっていません。
しかし患者さんのほとんどに共通していることがあります。
それは「40代以降」ということです。
ヘバーデン結節を理由に病院を訪れるのは女性が多数ですが、比率としては男女の差はありません。
軟骨がすり減ってきたり、靱帯が繊維のように細くなってくる性質を含めて、もしかすると老化のせいで発症するのかもしれません。
日本人に多く見られるのは、指先を使うような細かい仕事を行ったり、食事には箸を使用するので、疲労が蓄積しているというのもあるでしょう。
また血糖値が高くなると、悪玉物質が生み出されていき、軟骨や靱帯の組織を壊していきます。
それをきっかけとして、変形性関節症を引き起こしている可能性が疑われます。
右手薬指の痛み・・第二関節に痛みを感じる場合はブシャール結節
右手の薬指、それも第二関節に痛みを感じる時はブシャール結節の可能性があります。
ヘバーデン結節と同様、変形性関節症のひとつに含まれます。
こちらも発症する原因は分かっていません。
ですが手をよく使う人に多い傾向があります。
使いすぎることで軟骨がすり減っていき、やがて指の形が変わっていきます。
こちらも男女比には大差がないものの、病院を訪ねるのは女性が多いと言われています。
症状が似ているため、関節リウマチと間違われることがありますが、リウマチの場合は全身の関節に発症します。
またブシャール結節の場合は手がこわばったり、上手く手を握ることや広げることが出来なくなります。
人によっては雑巾が絞りにくくなることや、文字が書きにくいということもあるようです。
第二関節が不自由になると日常生活にも支障を来します。
稀にヘバーデン結節と併発することもあり、そうなると指はほぼ使い物になりません。
進行していくにつれて指が曲がっていきますが、一度曲がると元に戻らないため、気が付いたら早く病院へ行きましょう。
ブシャール結節の原因は?
右手の薬指の第二関節に痛みが生じた場合、ブシャール結節になっているのかもしれません。
はっきりとした原因は未だに見つからないものの、日常生活や仕事で指をよく使う人が多いため、指の使いすぎが発症する理由なのではないかと言われています。
また患者さんの大多数が中高年なので、加齢も関係しているという考えもあるようです。
女性に比較的多く、遺伝も関わってくることから、ホルモンバランスも一因だという意見もあります。
これらは西洋医学の観点によるものですが、東洋医学では内臓が弱っていることが原因だと言われています。
特に腎臓は骨の成長と大きく関わるため、重要視されています。
腎臓の調子が悪いとリンやビタミンDなどの働きが鈍くなり、骨に異常が出てきます。
疲れやすくなったり、手がこわばってきたり、全身のむくみが酷い時は腎臓が弱まっていると考えても良いでしょう。
実際にブシャール結節の患者さんに尿検査をしてみた結果、腎臓の数値がおかしい人がたまにいるとのことです。
しかしこの病気は関節の形が変わることが主症状の病気であり、第二関節以外の箇所にも異常が起こる可能性もあるので、東洋医学の意見も「その通りだ」とは言い切れません。
指の関節の痛み・・日常生活での予防は?
病気や怪我は事前に対策を取ればある程度防ぐことが出来ます。
ですが変形性関節症は原因不明のものがほとんどなので、予防することが出来ません。
きっかけは右手の薬指辺りに痛みが出ることですが、初期段階はそこまで鋭い痛みではないので、放置しておく人が多いのです。
それならせめて関節が健康でいられるように、自分で出来ることをやっていきましょう。
まずは食生活を見直すことです。
血糖値が高まると骨や関節に異常が現れます。
米やパンなどの炭水化物ばかりを食べるのではなく、野菜や肉、魚なども使い、栄養のバランスを考えた食事を摂りましょう。
甘いものは糖分の塊なので控えめにして下さい。
積極的に摂取したいのはビタミンCです。
軟骨の成分であるコラーゲンを作り出しているので、ビタミンCを含んだ生野菜や果物を食べましょう。
変形性関節症は指の酷使が理由とも言われていますが、使わなさすぎも問題です。
血行を良くしたり、筋肉を強くするために軽く動かしてやりましょう。
じゃんけんのように、手を握ったり広げたりを繰り返すだけでも構いません。
スマートフォンなどを操作すると、手の形が固定され、動かすのは指先だけという状態になります。
指先ばかりを使うと、骨や関節に負荷が掛かります。
適度に指を休めるようにして下さい。
関節の不調を感じたら病院へ!
ヘバーデン結節とブシャール結節、どちらも聞き慣れない病名ですよね。
どちらも原因が解明されていないのですが、変形性関節症の一部であると考えると、少し身近に感じやすいかもしれませんね。
関節の不調は、年齢を重ねると感じる機会も増えてきますよね。
家族で悩んでいる人がいたり、自身が症状に悩んでいる場合は、少しのヒントにして頂ければ幸いです。
リウマチの症状と似ていることから、勘違いされやすいですが、この二つは全身症状は出ないようです。
関節の不調で悩んでいる方は、病院を受診して、健康でいられるようにしてもらいたいですね。