右目と左目の視力が違う人は多くいらっしゃると思います。
では、右目と左目で見える色に違いがある人はいるのでしょうか。
実は、意外とこの悩みを抱える人は多いのです。
今回はそんな右目と左目で見える色に違いがある人や場合についてお話しします。
右目と左目、同じ色で見えている?
右目と左目で、見える色が違うと感じる人は少なくありません。
外部要因として、ファインダーと瞳の光軸にズレがあるため、暗い像が見えて、青っぽい色が見えるようです。
人間側の要因に、残像現象というものがあります。
例えば、明るい場所でまぶたを閉じたら、真っ暗には感じません。
薄い赤い光を感じるでしょう。
その状態で、片方の目を手で隠すと、隠した方の目のみ真っ暗に感じます。
そして30秒くらい待ってから、太陽を直に見ないようにして、目を開いてください。
右目、左目の見え方に違いがあるはずです。
青く見えることにびっくりするでしょう。
体調にもよるのですが、しばらくすると元に戻るので心配はいりません。
私は、寝転んで本を読むときに、仰向けやうつぶせで本を読むときは大丈夫なのですが、横向きで本を読むと、左右の目で見える色が違うことがあります。
おそらく血の流れや眼圧が、関係しているのでしょう。
このような症状が出て、気になる場合は、一度眼科に行くことをオススメします。
右目と左目で色の見え方が違い、病院へ・・・
右目と左目で色の見え方が違うため、眼科に行った人の話です。
白内障の手術をした人が『こんなに白が真っ白とは知らなかった』と言うので、左右の目で別々に外の景色を見たら、左目の方が黄色っぽく見えたそうです。
その後何度か比べたのですが、その度に黄色味が濃くなったり、ほとんど感じなかったり違いが現れたようです。
最近、左目の視力が下がったので、見えにくいと思っていたら、加齢黄班変性というのを頻繁に聞くようになったので、眼科に行きました。
異常はありませんでしたが、眼圧や網膜検査などを行ったそうです。
網膜の3D写真で、やや左目に凹凸があるのがわかりましたが、先生にそれは血流が悪いためだと言われました。
ドーナツ型の中心がへこんでいるので、問題はないようです。
加齢黄班変性の場合は、中心の底に病変が見えるようです。
ということで、血流が良くなる緑黄色野菜中心の食生活をするように言われたということでした。
それから、紫外線にも注意するよう言われ、サングラスをかけるようにオススメされたそうでした。
右目と左目、見える色に違いが出る原因とは
次は右目と左目で、見る色に違いが出る理由を紹介します。
色合いが左右で違うのは、瞳孔の開き加減が、左右で違うからです。
瞳孔は黒目の中心にあり、光が眼球に入る穴です。
虹彩は、瞳孔の周りにあり瞳孔の大きさを調整します。
周囲が明るい場合、虹彩が狭くなり瞳孔が小さくなります。
この状態になると、青っぽく見えます。
周囲が暗い場合、虹彩が広がって瞳孔が大きくなります。
この状態になると、赤っぽく、あるいは黄色っぽく見えます。
これは、網膜上の細胞の種類に理由があるからです。
黄斑とその周辺では、網膜上の細胞の種類が違うため、細胞の種類で色に対する感じが違います。
そのため、虹彩の広がり加減で色合いが変わるのです。
例えば部屋の窓際で、片方の目から光を浴び続ければ、その目では青っぽく見えます。
反対の目では、赤っぽく、あるいは黄色っぽく見えます。
青っぽく見える目を手で隠して暗さに慣れさせれば、赤っぽく、あるいは黄色っぽく見えるようになるので、試してみてください。
クオリアが右目と左目での見え方の違いを作る
クオリアが、右目と左目での見え方の違いを作ります。
クオリアとは、「感じ」という意味で、 「イチゴの赤い感じ」「空の青い感じ」「映画を見るときのドキドキする感じ」というような主観的に体験する質のことを言います。
外部からの刺激を体の感覚器が捕えて、脳に伝わります。
そうすれば、何らかの質感を人は経験します。
人間の経験するクオリアは非常にたくさんあり、独特の感じがあります。
視覚、聴覚、嗅覚から、それぞれ全く異なるクオリアを得るのです。
どんな状態でクオリアがともない、どんな状態でともなわないのか、よく討論されています。
視覚体験には、色々なクオリアがともないます。
視覚体験で、一番討論されるのが、色です。
例えば、リンゴの赤い感じ、空の青々とした感じ、などです。
また、形、大きさ、明るさ、暗さ、などがあります。
片方の目で世界を見るより、両方の目で世界を見るほうが、世界をより三次元的に感じることができます。
それは、奥行きのクオリアがともなうためです。
「利き目」によっても右目と左目の見え方は違う
利き目によっても、右目と左目の見え方が異なるようです。
ある日、夕日を撮るために、仕事帰りにある広場に行きました。
いつものように、雲を見ながらシャッターを切ったのですが、ふと、『左が利き目なら、左目にファインダーを当てるのかな?』と思いました。
手のように、目にも利き目があります。
両目のうち、良く見えるほうが利き目です。
カメラは、利き目が右の人がほとんどなので、右目にファインダーを当てるように作られています。
そこで左目にファインダーを当ててみると、持ちにくいし、鼻がディスプレーの真ん中に当たって、目を当てにくいです。
そして、『右目と見てる色が違う!』ということに驚きました。
カメラから目を離せば、オレンジ色の夕焼け空が見えるのですが、左目で見る空は、少し青っぽいのです。
そこで、左目から右目にファインダーを当て替えてみました。
すると、オレンジ色の、いつもの夕焼け空が見えるのです。
ということで、右目と左目の色の見え方に違いがあることに気づきました。
右目と左目の見え方にこんな違いのある人は病院へ
右目と左目の見え方が、次のように違う場合は、眼科へ行きましょう。
夜、なかなか眠れないときに、ふと窓側を見てみると、両目の見え方に違いがありませんか。
左目は明るく見えたり、右目は暗く見えたりするのです。
明るい場所では、左右の目の見え方に違いがない場合もあります。
この場合、目の違和感を感じる場面はほとんどないように思います。
眼球の明るさや色への感度は、左右で異なることがあります。
一過性なら、片方に異常があったり、横向きに寝ると片方の目だけ圧迫されて起こることもあります。
左目は普通に見えるのに、右目だけぼやけて見える場合、一度だけなら右目に目やにがついていたのかもしれません。
また、横向きで片方の目を圧迫して寝ると、一時的な圧迫で、見え方が変なこともあります。
左右の明るさが違うなら、左右の眼球の視細胞感度の違いが原因かもしれません。
左右で明るさや色への感度が異なることで起こる症状になります。
また、左右の視力が違うことも、明るさの違いの原因になることがありますので理解しておきましょう。
人間は左右対称ではない
手の太さが左右で違ったり、視力が右目と左目で違ったりするように、人間は左右対称ではありません。
そうしてみると、右目と左目で見える色が違う人がいるのは当然のように感じます。
ただ、先ほど説明したように、病気により左右の目で見える色が違う場合もありますので、不安な場合はお医者さんに相談すると良いでしょう。