日常生活で腕を使わないことはまずないはずです。
食事をしたり、仕事や家事をしたり、ボールを投げたりするときに腕の筋肉を使います。腕の痛みが起きてしまうと色々と支障が出てしまいます。
そうならない為にも前腕の筋肉の痛みについて色々な角度から検証してみましょう。
前腕の筋肉の痛みが起きる原因とは
前腕の筋肉の痛みが起きるのにはさまざまなパターンがあります。
腕の大きい筋肉の中で腹側筋群の上腕筋と上腕二頭筋と背側の上腕三頭筋と肘筋に分けられます。
上腕二頭筋は大腿二頭筋と並び、スポーツ中で肉離れや断裂を起こす可能性の高い筋肉です。
上腕二頭筋は肘を曲げ、上腕三頭筋は伸ばすときに使われるので、お互いの拮抗筋(きっこうきん)となっています。
例えば、ダンベルを持ちながら肘90度に曲げてくるときに主動筋が上腕二頭筋で上腕三頭筋が拮抗筋になります。
今度は上腕三頭筋を主動筋で考えて見ましょう。
例えば片腕を上に真っ直ぐ伸ばしてから肘を90度に曲げます。
その曲げた状態から今度は腕を真上に伸ばしたときに主動筋は上腕三頭筋になり拮抗筋は上腕二頭筋になります。
拮抗筋は、一方が収縮する時に完全に弛緩している訳ではありません。
他方も必ず働いており、動きのバランスを保っています。
しかし、拮抗筋との筋バランスが崩れてしまうと、弱いほうが障害を受けやすくなります。
その影響で腕に痛みが出ることが考えられます。
片方の部分だけを使うのではなく主動筋と拮抗筋をバランスよく使えるようにすることがひとつのポイントになってくるのではないでしょうか。
前腕の筋肉の痛みは首の影響から
前腕の筋肉には腕以外の筋肉が付着しています。
腕周りの筋肉の部分に痛みがあるだけではなく、それ以外の部分の影響で痛みが出ていることが少なくありません。
身体の中で首周りの動きがいいか悪いかで身体に異常な負荷が掛かり易いかとそうでないかと判断ができます。
首は前屈と後屈、右屈、左屈、右旋、左旋と前後左右に曲げたり捻ったりの動作ができます。
首の動きが悪いと腕の筋肉の痛みの原因になります。
首が疲れてくると頭の重さで首が前屈状態になって、首の後ろ側が硬くなってしまい首を後ろに伸ばしづらくなります。
今度は首を左右に倒したときです。
もし首が疲れてくると疲れている方向に首が傾いてきます。
右側の首が疲れていると首が右側の傾きますし、逆の左側の首が疲れていると左側に首が傾きます。
首を左右に捻るときに筋肉が硬くなっていると硬くなっている筋肉の方の首の動きが悪いと考えられます。
首周りは腕まで付着している筋肉があるので首と腕は密接な関係があります。
デスクワークの仕事している方は長時間同じ姿勢でいることで首の姿勢がだんたんと崩れやすくなります。
症状が起きない為にも仕事の合間にこまめに首周りのストレッチをして腕に負担がかからないように準備をしましょう。
前腕の筋肉の痛みは肩の影響から
肩の状態が良くないと前腕の筋肉に痛みが出ることが少なくありません。
肩関節は、人間の関節の中でも最も可動範囲が大きい反面、関節窩が小さくて安定性が低いです。
その為、脱臼などを起こしやすい場所とも言えます。
肩関節は回旋筋腱板と呼ばれる四つの筋、「肩甲下筋(内旋)」、「小円筋(外旋)」、「棘上筋(外旋)」「棘下筋(外旋)」の腱が関節包とつながり、上腕骨頭を包んで肩関節を補強していると言えるでしょう。
この腱板が老化をしてしまうと一般的の症状でいう「五十肩」「四十肩」といった症状になります。
この症状は肩関節周辺に炎症が起こり、痛みが出ます。
痛みが出ると上腕の挙上動作をするのが困難になります。
ですから肩関節周辺の回旋筋の部分が老化しない為にもしっかりとした予防が今後は必要になってきます。
肩周りに負担がかからない為のストレッチや食事などを意識していただけるだけでも身体に異常が起きる確率は軽減できます。
簡単な肩周りのストレッチをひとつご紹介いたしますので、お試しください。。
・家の戸口などのところに肩幅で立ち、つま先は開きます。
・戸口などの端に当て、手のひらで支えるようにします。
・顔は正面に向けます。
・手で支えた姿勢から、体を前に倒していきます。
・この姿勢で10秒間静止します。
・ポイント
・前に倒していくときは、ゆっくりと深く行いましょう。
顔はしっかり正面に向け、つま先を開いておくのを忘れないようにしましょう。
前腕の筋肉の痛みは肘に影響する
腕の痛みから肘の症状を発症する人もいます。
腕の運動が重要な役割を果たすスポーツでは、肘の過労による傷害が起きやすいことから、それぞれのスポーツによってテニス肘、野球肘、槍投げ肘等と呼ばれています。
これらは色々な原因が絡んできます。
その原因のひとつとして前腕の屈筋と回内筋の使いすぎによって、肘の内側上顆付近の腱や滑膜が炎症が起きます。
肘の内側が痛む場合、これは前腕の屈筋を酷使するスポーツによく起きる症状です。
テニスのフェアバンドを多くするプレイヤーは内側上顆炎になりやすいです。
一方、バックハンドを多くすることで肘の外側に痛みがある場合です。
これは前腕の伸筋と回外筋の使いすぎによって外側上顆部で腱等が炎症を起こすことがあります。
これは外側上顆炎と呼ばれ。野球肘の場合、間違った投球フォームがきっかけになっていることもあります。
またテニスの場合、自分に合わない重すぎるラケットも原因のひとつとも言えます。
ですので腕を曲げるとき、伸ばすとき、捻るときに働く筋肉に負担がかからないように予防法としてはまず、使い過ぎに注意すると共に、前腕のストレッチや、筋力強化、前腕へのテーピングなどでしっかりとケアをしましょう。
前腕の筋肉の痛みが起きない為には
今度は前腕の痛みが起きない為に簡単にできることをいくつかご紹介致します。
筋肉の痛みは内臓の疲れからくるケースがあります。
そんなときはツボを刺激してすっきりしましょう。
前腕の痛みを予防するときは「曲池(きょくち)」と「尺沢(しゃくたく)」を押してみましょう。
曲池の場所は肘の外側で表と裏の丁度境目のところにあります。
それから肘の内側のしわ上で親指側に尺沢があります。
どちらも近い場所なので、調べて刺激してみてください。
今度は体内の部分から予防するためには食事を意識して取り入れるしかありません。
腕の痛みは言い換えれば炎症です。
炎症を抑える食材を取り入れましょう。
炎症を抑えるのは柑橘系の果物、緑色の葉野菜、トマトや魚などを取り入れるといいでしょう。
これらの食材は炎症を抑える栄養素が豊富に含まれている心強い食材達です。
逆に糖分を多く含んでいるスイーツや動物性の脂などは炎症を増進させる作用があるので、痛みがあるときは控えましょう。
後は運動やストレッチをして予防をしましょう。
できれば全身を負担なくできるようにストレッチを継続して行いましょう。
内側、外側のバランスが整えれば症状に悩まされることはまずないでしょう。
前腕の筋肉の痛みが起きてしまうのはもうコリゴリ! まとめ
今お悩みの症状が起きない為に前腕だけでなく首や肩も併せてケアをしていく必要があります。
それから内側のアプローチの食事を意識して内臓の疲れを残さないようにしましょう。
そしてストレッチや運動などで外側をくまなくアプローチをして負担がかからない身体を手に入れましょう。
内側、外側をバランスよく鍛えるのが一番の方法ではないかと思います。
今の症状でお困りの方は一度カラダラボにぜひご相談ください。