背骨が痛いと感じたときに姿勢が悪いからではないかと疑う方が多くいらっしゃいます。普段自分の立ち姿勢や座っている姿勢を気にされている方はいらっしゃいますか?
自分にとって楽な姿勢がいい姿勢とは限りません。
今回のお悩みの症状を改善する為に自分の姿勢を知り、意識改革をして改善をしてみましょう。
背骨が痛いのは一箇所とは限らない 理由その1
背骨が痛くなるのは姿勢の影響がほとんどです。
ですがただ悪い姿勢を気を付けるだけでは解決に結びつくのは困難だと思います。
一般的に悪い姿勢というのは「猫背」という言葉がしっくりくるでしょう。
悪い姿勢についてもう少し詳しくご説明します。
皮膚、筋、筋膜、関節などに何かしらの障害があると、正しい姿勢をとることは難しくなります。
この障害によって崩れる姿勢は「不良姿勢」と言われます。
この不良姿勢が続くと関節や筋、筋膜などに重い、だるいといった不快感や痛みをもたらすことがあります。
不良姿勢になってしまう原因として、日々の生活の中の些細な癖や、繰り返すことで自然と身についてしまった不自然な運動方向への反復動作、同じ姿勢をキープしていることで筋肉が緊張収縮させてままにしてしまうことなどが考えられます。
特に全身の筋や筋膜のバランスの不均衡によって少しずつ身体への負担となり
最終的に姿勢が崩れてしまい不良姿勢になってしまうのです。
その不良姿勢による影響が大きくなると関節や筋肉が硬くなってしまいます。
いろいろとキッカケはありますが、どうして不均衡が発生してしまったのかを知ることは理想姿勢を手に入れるためには非常に大切なのです。
背骨が痛いのは一箇所とは限らない 理由その2
ヒトは二足歩行によって手に体重をかけて活動をする機会がめっきり減りました。
その結果、肩まわりだけではなく、首、腰の筋肉までが弱くなってしまいました。
大人では約5キロの頭と約8キロの両腕を肩まわりの筋肉で支えなくてはいけません。
これは実に大変なことです。
その上、現代社会でのストレスの増大によって精神的疲労が溜まりやすく、決まりきった単調な繰り返し労働が肩や腰に肉体的疲労を溜めてしまいます。
さらに運動や睡眠、栄養バランスを崩れさせることで運動不足の人が増えています。
これらが原因で肩こりや腰痛などに悩む人は後を絶たない状況です。
背骨が痛くならない為に意識をすることは身体を全体的に見直すことが大事になってきます。
正しい姿勢と動作を獲得する為には、正しい理論を知ることが大切です。
色々な雑誌を見たり、テレビ番組を参考にしてもなかなか正しい姿勢を身につけることはできません。
例えば、背骨の痛みの影響で肩こりが起きたときに肩だけに注目してもだめですし、腰痛だからといって腰だけをケアをしてもだめです。
膝が変形してきているからといって膝だけをケアをしてもだめです。
姿勢は全身のつながりという認識をすることが大切になります。
背骨が一箇所痛いことを改善するにはお腹とお尻の筋肉
背骨の痛みが出ないようにする為にも身体全体の筋肉を柔らかくして部分だけの筋肉の負担を軽減することが大切になってきます。
今回は簡単なストレッチをご紹介いたします。
①仰向けの状態で寝て、両膝を90度に曲げて両手を両膝に乗せ背中を丸めましょう。
②そのままの姿勢で、両足を床から浮かせて体重を頭の後ろへ移します。
③倒れそうになったら、今度は前に体重を移して、両足を床方向に戻していきます。
④そして、両足が床につく直前に、再度後方に体重を移します。
・ポイント
①肘の角度を変えないように注意しましょう。
②このような動きを5~10回反復しておこなっていきましょう。
③慣れてきたら少しづつ回数を増やしていきましょう。
以上になります。
このストレッチはお腹の前の筋肉の腹直筋と大殿筋を同時に強化をするためのストレッチです。
腹直筋の筋肉がうまく機能しなくなってしまうと上半身が前かがみになりやすくなるのでしっかり使えるようにしておきましょう。
大殿筋の筋肉が硬い状態でうまく機能しなくなると姿勢が崩れる原因にも繋がります。その影響で腰痛を引き起こす方も少なくありません。
ですからこの二つの筋肉は柔らかくしておきたい部分だと言えます。
背骨周りを伸ばせるストレッチはまだまだたくさんあります。
他の記事にも沢山載せていますので参考にしてください。
背骨が一箇所痛いことを予防するには歩くこと
今度は予防についてです。
背骨に痛みが起きないようにするには普段から予防をすることが大事になってきます。
その為にも普段から歩きましょう。
ポイントとしては普段よりもやや大股で歩くことを意識しましょう。
足を前に振り出すときに、おしりの大殿筋にキュッと力を入れましょう。
大股で歩くことだけを意識をすると、腰は反りがちになってしまいます。
そこで、大殿筋と協力して骨盤を後傾に修正しながら歩くことができるようになります。予防以外にヒップアップ効果にもつながります。
振り出した足を床につけるときに、かかとからつけるようにしてください。
女性の方で普段ハイヒールばかり履いている人はつま先から着こうとしますが、それはいけません。
胸の真ん中を前に突き出すようにし、手も前後にしっかりと振れるように歩きましょう。特に肘を伸ばして後ろにきれいに振ることで、二の腕のたるみの防止にも繋がりますので女性の方にはこの歩き方はおすすめといえるのではないでしょうか。
①胸の真ん中を前に突き出す。
②腕を前後にしっかり振る。
③おへそを背骨に近づけるように腹筋に力を入れる。
④足を前に振り出すときに、後ろ側の大殿筋にキュッと力を入れる。
⑤ふだんよりもやや大股で歩く。
⑥かかとから足をつける。
この6つのポイントを意識しましょう。
背骨が一箇所痛いときの予防はもも裏の筋肉を伸ばす
今度はもも裏の筋肉を伸ばすストレッチです。
もも裏の筋肉が硬くうまく機能しなくなると、背中に負担がかかり、膝が曲がりやすくなり故障が発生します。
男性の方は特にもも裏の筋肉が硬い人は腰痛にかかりやすくなります。
そうならない為のストレッチです。
①前後に大きく脚を広げていきましょう。
②右足のつま先を天井方向に向けながら右足を前にできるだけまっすぐ伸ばし、反対の左足は膝を着けて足の甲を地面につけて左足を後ろに伸ばしましょう。
(両ひざとも曲がらず伸びた状態を意識するとストレッチの効果が高まります)
③この状態で30~1分間キープしましょう。
④今度は足を入れかえて左足のつま先を天井方向に向けながら左足を前にできるだけまっすぐ伸ばし、反対の右足は足の甲を地面につけて右足を後ろに伸ばしましょう。
⑤この状態で30~1分間キープしましょう。
以上になります。
このストレッチをおこなうことでもも裏の筋肉のストレッチになります。
地面に膝を付けるのが痛い人は膝下にタオルなどを敷きましょう。
もも裏の筋肉のハムストリングスがしっかり伸びてこないと太もも前の大腿四頭筋に過剰に負担がかかってしまい膝を痛めてしまったり、四頭筋を使いすぎて筋肉が肥大すると股関節の柔軟性にも悪い影響を与えることも少なくないのでしっかり伸ばしておきたい部分です。
このストレッチで股関節を動きやすくし骨盤を正しい状態に整えましょう。
その結果、理想の姿勢に近づけることが簡単に出来るようになるのです。
背骨が痛いのは背骨の一箇所だけが原因じゃない!姿勢が大事 まとめ
痛くなるのを防ぐにもまずは正しい姿勢を知り、痛みが出ている部分だけを改善、予防するのではなく、身体全体の部分を総合的に改善することが一番のいい方法ではないかと私は思います。
ただし背骨が一箇所だけ痛いとき、何かしらの病気のサインなのかもしれません。
今回まとめた不良姿勢の改善をしても一向に解消しないときは、病院で一度精密検査をしてくださいね。