日常生活の中で急に背中に痛みが起きることがありますよね。
背中の痛みは場所によってさまざまな病気を引き起こしている可能性があります。
場合によっては激痛を引き起こす恐れもあるのです。
今回は、左の背中に痛みを引き起こす6つの病気と症状をご紹介していきたいと思います。
背中の左側の激痛の原因
背中の左側に激痛を感じたら、胃潰瘍になっているかもしれません。
胃潰瘍とは食べ物を消化するために胃袋から出る酸が、粘膜まで溶かしてしまうことで、胃の中を傷付けてしまう症状のことを指します。
重症化すると筋肉にまで達することがあります。
特徴としては「痛み」「必要以上の酸の分泌」「出血」が挙げられます。
一度治ったのにもかかわらず、再び発症するようならピロリ菌に感染している可能性があります。
みぞおちから身体の左側に掛けて痛むものの、その度合いは個人差があります。
主に食事の最中や直後に、胸焼けや吐き気を感じます。
吐血した際の色が黒っぽかったり、便がタールのような色をしていたら、胃が出血しているかもしれません。
胃の粘膜は、粘液によって守られています。
しかし強いストレスなどを受けると自律神経が上手く働かなくなり、胃酸過多となってしまいます。
こうなると防ぎきれず、粘膜が破れて腫瘍が出来てしまうのです。
脳や肺、臓器に関する病気にかかっていたり、解熱剤や痛み止めなどを使っていても胃潰瘍が起きることがあります。
左の背中に激痛を伴う胃の病気
背中の左側に激痛を伴う病気のひとつに「胃ガン」があります。
胃の粘膜の遺伝子が傷付くことでガン細胞へと変わってしまったことが主な原因です。
ガン細胞は一度出現すると際限なく増え続けるため、気付くのに遅れると治療を施してもすでに手遅れとなっているケースが多いようです。
進行具合が粘膜までなら手術で治ります。
しかし筋肉などにまで達していれば、他の部位にもガン細胞が行き渡っていることがあるので、完治する見込みは非常に低いとされています。
死亡理由がガンであった場合、胃ガンは肺ガンの次に多いと言われています。
厄介なのは前触れとなる症状がないということです。
つまり何らかの症状が現れているなら、すでにだいぶ病状は進んでいることになります。
具体的な症状は胃炎とよく似ているので、最初のうちはそこまで深刻にならない人が多いのです。
そして病院へ行き、宣告されることでショックを受けることがほとんどです。
どうしてガンが生まれるのか、その詳しい理由は未だに分かっていません。
ただこれをすると発生しやすいという行動はあるので、当てはまるものがあれば、これから控えるようにしていきましょう。
順に「偏食」「過度のストレス」「酒や煙草、コーヒーの摂取量が多い」「ピロリ菌」「遺伝」です。
最後の2つはどうしようもありませんが、他は自主的にやめられますね。
左の背中に激痛を伴う胃の病気。その②
背中の左側に激痛が奔る。
そんな時は急性胃炎を疑ってみましょう。
これは油断していると誰でも起こり得る症状です。
主な症状は胃の痛みと吐き気で、稀に血を吐くこともあります。
ほとんどの場合は安静にしていたり、市販の胃腸薬を何日か飲めば治りますが、場合によっては病院へ行きましょう。
この胃炎を何度か繰り返すと、どんどん一回ごとの症状が長引くようになります。
コーヒーやアルコールなどの飲み過ぎ、辛いものなどの刺激物の過剰摂取、薬の副作用など、日常生活の中でやってしまうことが原因となっています。
またストレスが溜まっていたり、風邪などのウィルス、何らかのアレルギーによっても引き起こされます。
普段からなるべくリラックスするように心掛けて、規則正しい生活を送っていれば、胃炎になることはまずありませんよ。
ウィルスは病気を治せば自然と胃炎も治ります。
アレルギーは様々な要因で起こるので、主治医と相談しながら少しずつ改善に向けていきましょう。
飲み過ぎで左の背中に激痛が出る
膵臓に炎症が起こることを膵炎と言います。
アルコールを摂り過ぎることで発症し、これを何度か繰り返すと慢性的なものへと変わります。
早いうちに治療を受けて、アルコールを断てば慢性化することは防げますが、手遅れになるとガンに変化するそうです。
膵炎の症状はお腹や背中の左側に感じる激痛です。
膵臓からは消化液が出ているのですが、これが膵臓の細胞を溶かしてしまうことで、周辺にある神経が敏感にその刺激を感じ取ってしまうため、強烈な痛みが襲いかかるのです。
この時、吐き気も伴うことが多いようです。
食べ物や飲み物を極力摂取しなければ次第に良くなりますが、症状が重くなると命を落とす可能性があります。
慢性化すると痛みは軽減されますが、食欲不振や排便が安定しなくなるなどの比較的分かりにくい症状に見舞われるため、発見が遅れることが多いとされています。
痛みが何日も続いていて、安静にしていても和らぐ様子がなければ、病院で診察してもらいましょう。
左の背中に激痛を伴う心臓の症状
心臓は筋肉が伸縮することで全身に血液を送り届けます。
そしてその筋肉に酸素を運ぶのが冠動脈です。
この冠動脈の流れが悪くなり、血液が届かなければ「狭心症」という病気になってしまいます。
狭心症になると、胸が締め付けられるような激痛に、早くて数分程度、長いと1時間ほど襲われます。
主な原因は動脈が硬くなったせいだと言われていますが、激痛に関しては心臓の筋肉の酸素不足とされています。
狭心症を始めとする心臓関係の病気には「放散痛」という症状が伴うことが多いようです。
これは痛みが心臓を中心に全身の各部位へと広がっていくことを意味しています。
背中の左側、左肩、左腕といった具合に、身体の左側に痛みが集中している点が特徴です。
ですが肩や背中だけしか痛みを感じていない場合、ただの肩凝りだろうと大して気にされないことが多いのです。
放っておくといつの間にか手遅れの状態になっているかもしれないので、怪しいと思ったら病院へ行くことをおすすめします。
ストレスで起こる背中の痛み
今の世の中、ストレスとの縁は切りたくても切れなくなっています。
ストレスを溜め込みすぎると、身体にはろくなことが起こりません。
その中でも自律神経はストレスに敏感なので厄介です。
自律神経が働き過ぎると、頭や胃、背中の痛みに不眠といった非常に有り難くない症状が現れます。
そしてこれらの痛みは連鎖していき、神経や関節など他の部位にまで広がるどころか、手足の痺れなどといった新たな症状を引き起こす可能性があります。
精神状態は身体にも影響を及ぼします。
健康な身体を維持するなら、心も安定させなければならないと医学的な観点からも言われています。
特に痛みは長く続けば続くほど気持ちが落ち込んでくるので、精神面にも負荷が掛かります。
そのため心のケアも決しておろそかにしてはいけないのです。
最近では背中の左側だけに激痛を感じるなど、部分的な身体の痛みに悩まされる人が増加しているようなのです。
アメリカではガンの次に多い病気が心疾患とされており、深刻な問題となっています。
身体の危険信号を見落とさない
一言に「背中が痛い」といってもその原因や症状は人それぞれですよね。
病気が原因で痛みを起こす事があると知っているだけでも、重大な病気を早期発見につながるかもしれません。
少しでも、いつもと違う違和感を感じたら、病院を受診しましょう。