何か特別にしたわけではないのに、いきなり左目の下まぶたがピクピクと痙攣することはありませんか?
痙攣する以外に痛み等があるわけではないのですが、なかなか止まらないと不快で困りますよね。
今回は左目の下まぶたの痙攣の原因と考えられる病気と、痙攣の治し方をご紹介します。
左目の下まぶたがピクピクと痙攣する原因①
目の周りの異常にはどんな原因があるのでしょうか?
ここから5つの原因についてまとめましたので、自分に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
①片側顔面痙攣(かたがわがんめんけいれん)
勝手に左目だけといった片側の筋肉のみが痙攣する病気です。
症状は、目の周りがピクピクする→徐々に目が開けられなくなる→ほおから目にかけて曲がった状態になる という順序で進行します。
原因は、脳と繋がっている顔面神経が敏感になることです。
症状が重くなると片目が完全にふさがり、日常生活に影響が出てしまいます。
この病気は40~50代の女性に多く見られ、30歳より若い方や男性は発症することはほとんどないようです。
気になる方は脳神経外科や神経外科を受診しましょう。
②顔面ミオキミア
目の下のまぶたが痙攣する病気です。
特徴は、下まぶたによく起こる、1年近くずっと症状が続く、短い時間内で頻繁に勝手に動く といったものです。
睡眠不足や疲労の蓄積が原因となります。
今回紹介する中で最も多いのがこちらの病気といえます。
ただ、まれに顔の神経自体の麻痺、脳腫瘍の可能性もあるので、長期間など心当たりがあるときは病院でMRIなどの精密検査を受けましょう。
左目の下まぶたがピクピクと痙攣する原因②
③疲労がたまっている
スマホやPCなどで目を酷使することが原因になっていることも少なくありません。
眼精疲労の場合の特徴は、いきなりまぶたがピクピクする、勝手に閉じない、何度も起こる などです。
対策をすると1か月以内には治るのでチャレンジしてみましょう!
後ほど紹介します。
④栄養不足になっている
病的な原因ではなく、栄養の不足によるものが原因であることもあります。
栄養素が本来供給されるはずの目の周りの筋肉に行き届かず異常が起こり、痙攣するのです。
その他にも、眼球が乾きやすい、霞みがかってくる といった症状が見分ける参考になります。
⑤脳梗塞
いきなり怖い病名が出てきました。
実は、脳梗塞の前兆の一つにまぶたの異常が挙げられます。
具体的には、まぶたが腫れ上がる、痙攣する などです。
左目の下まぶたの痙攣もこの中の症状の一つと言えます。
片方だけである理由は、脳梗塞自体が半身だけに発症することが多いからです。
他の前兆には、視界が定まらなくて揺れている感覚がする、片目が見えなくなる、物が二重に見える、吐き気がひどい といったことがあります。
これらの症状がある場合には注意してください。
左目の下まぶたが痙攣する場合の対処法
(1)眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の対処法
筋肉の緊張を和らげる注射を数ヶ月ごとに打つ、精神的な原因が考えられる時には薬を飲む、症状が出ている左目下まぶたなどの皮膚や筋肉を切除する手術をする といった治療法があります。
症状はドライアイと類似していますが、そちらの治療では治りません。
また、現時点では、ボツリヌス療法が効果があると言われています。
こちらは目に3つの注射をする方法で、入院の必要もありません。
(2)眼精疲労(がんせいひろう)の対処法
遠くのものを眺める、目の周りをゆっくりと揉み解す、目を閉じた状態でゆっくりと動かすことで改善します。
(3)眼部のチェック症の対処法
時々休憩しながらパソコンやスマホなどを使用することで目の緊張状態やストレスの減少につながります。
(4)栄養不足になっている時の対処法
たんぱく質は疲労回復や修復、ビタミンAは目の老化を防ぐ、ビタミンB1は疲労回復、ビタミンB2は視力回復の効果があります。
これらを摂取するには、納豆、玄米、卵、ナッツ類、野菜を積極的に食べるといいでしょう。
また、アルコール類は痙攣を悪化させます。
控えるようにしましょう。
(5)片側顔面痙攣(かたがわがんめんけいれん)
治すには脳神経外科、神経内科、眼科などに行く必要があります。
通院しながら徐々に治していきましょう。
左目の下まぶたが痙攣する場合に考えられる病気と検査方法
1)顔面ミオキミア
「眼輪筋」という顔周りの筋肉を支配している神経の一部が異常に興奮することで起こります。
この病気は、眼精疲労、睡眠不足、顔の神経麻痺の時に起こりやすく、症状の多くが下まぶたに現れます。
特に脳の関係の時は、脳腫瘍の危険もあるので病院でMRI検査を受けましょう。
(2)片側顔面痙攣(かたがわがんめんけいれん)
はじめは左目だけといった片側の目の周りに軽い痙攣が起こります。
徐々に同じ側の口、頬、顎に症状が広がり、痙攣も早くなります。
原因は脳から出た顔面神経が動脈などで圧迫されることです。
脳梗塞などでも同じような症状が出ることがあります。
(3)眼瞼痙攣(がんけんけいれん)
まぶしく感じてまばたきを無意識のうちに続けるのが初期症状です。
進行すると、下まぶた、やがて両目の上下のまぶたが痙攣します。
脳の機能異常が関係すると考えられています。
下まぶた痙攣の検査方法
(1)瞬目負荷試験
・軽瞬テスト:軽くまばたきしようとしても強いまばたきしかできない。
・速瞬テスト:速くまばたきしようとしても遅くなってしまう。
・強瞬テスト:強くまばたきすると、目を開けるときに遅くなったりまぶたの痙攣が起きたりする。
(2)鑑別診断
頭部MRI検査やCT検査などを行うことで、他の病気の可能性や脳内血管の動脈硬化の有無を調べます。
(3)jankovic分類
症状を重症度と頻度から5段階のスコアに変換し、その後の治療を考えます。
左目の下まぶたが痙攣する症状の治療対処方法と予防習慣
(1)目を温める
蒸しタオルを目の上に乗せることで血流が良くなり、痙攣が治ることがあります。
(2)目の運動
遠近感を保つ運動をします。
目の30cm先に指を置いて、数m先に目標を置きます。
目の焦点を10秒ずつ指と目標に交互に合わせることで筋肉がほぐれます。
(3)顔を左右方向に向ける
痙攣している側の色々な角度に顔を向け、痙攣が止まる方向で維持することで痙攣が止まることがあります。
(4)専門医へ相談する
まずは眼科、原因がわからない時は脳外科や神経内科でMRI検査を受けるといいでしょう。
下まぶたが痙攣する症状への予防習慣
(1)サプリを活用して、ビタミンB、ブルーベリー、ルテインなど目にいい成分を摂取しましょう。
(2)カフェインはあまり摂らないようにしましょう。
(3)目を温めて血流をよくしましょう。
(4)しっかりと睡眠を取りましょう。
自分でできる対処法
症状が気になる時は病院に行くことをお勧めしますが、まず症状を和らげたい時は上記以外にもこれらの方法を試してみてください。
①痙攣が起こっている左目や右目の周りをマッサージする。
②睡眠をしっかりとる。
③好きなことをしてストレス発散をする。
このような方法を試すことで、一時的なまぶたの痙攣が治ることがあります。
顔面痙攣の症状と治療法
顔面痙攣の症状とは
下まぶた、上まぶた、頬、口元にだんだん症状が広がり、まぶたが一時的に閉じることもあるため日常生活に支障が出ます。
痙攣が起こりやすいのは、寝不足の後、疲れている時、人に会う時、緊張している時、急に明るくなった時です。
また、睡眠中にも起こります。
自分の意思では止められないため、運転中など事故につながる危険もあります。
伴う症状として、頭が重い、鬱陶しい、すぐ疲れる、首や肩がこる、根気がなくなる、耳の中で不快な音がする、などが挙げられます。
50歳代、0歳代、60歳代の順に発症しやすくなります。
痙攣は1%を除き片側、特に左目に起こります。
女性の方が男性より2.5倍起こりやすく、また、子供には全く見られません。
顔面痙攣の治療
今までの薬物療法、電気療法、民間療法(ハリ、灸など)に代わり、現在は以下の治療法が有効です。
・ボツリヌス毒素注射
一般的な顔面痙攣の治療法です。
ボツリヌス毒素を痙攣している筋肉に注射することで神経の伝達物質の放射が抑えられ、筋肉の収縮が止まります。
1週間程度で効果が出ます。
注射の効果で局所的に顔が麻痺することがあります。
効果は4か月程度しか続かないため、繰り返し注射をする必要があります。
・神経ブロック療法
今までは強い痛みや麻痺を伴いましたが、ボツリヌス毒素注射で満足できない場合には、現在は顔面神経をパルス高周波で行うことで軽度の麻痺で行えます。
まぶたの痙攣に要注意!
いかがでしたか?
まぶたの痙攣にはさまざまな原因である可能性がありますよね。
このくらい大丈夫だろうと安易な自己判断をしないで早めに医療機関に受診しましょう。
また目を休めたり、ゆっくり休んだり、食習慣の見直し等、日常からできる予防習慣も身につけましょう!