後頭部に違和感。頭ががふわふわする・・・これってなんかの病気??と不安になりますよね。頭の病気は命に関わります。ですが違和感があるからといって必ずしも病気とは限りません。では後頭部のふわふわした違和感はなぜ起こるのか、原因についてしらべて見ました。
後頭部のふわふわとした違和感!疑われる原因①
原因その1:筋肉のコリ
後頭部の違和感の原因として、最初に挙げられるのが筋肉のコリです。
首や後頭部の血流が悪化していることが理由と考えられています。
年齢層は30代から50代の若い世代に多いです。
ひどい肩こりでは、首から後頭部、そして頭までの筋肉が張った状態になります。
この張りにより、血流が悪化してしまいます。
この際、ふわふわとした感覚や後頭部が重いなどの違和感が出て来るのです。
血流障害というと脳梗塞などの疾患を心配しそうですが、筋肉の血流障害では関係ありません。
原因その2:ストレスや睡眠不足
日頃のストレスや睡眠不足、そして40代後半から50代に起こる更年期障害では、自律神経のバランスがくるってしまうことが多いです。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、この2つの神経のバランスが崩れると、船酔いによく似た感覚が出てきます。
この症状は、男性よりも女性に多いと言われています。
これら2つの原因による、ふわふわした感覚や後頭部の重い感じや違和感が生じることもあります。
「脳梗塞や脳出血では?」と心配することで、さらに違和感が悪化することもあります。
病院で診てもらうなど、身体的にも心理的にもサポートしてもらう方がよいでしょう。
後頭部のふわふわとした違和感!疑われる原因②
高齢者では動脈硬化が原因にも
60代以上の高齢者になると、男性の方がふわふわとした感じが出ることが多くなります。
これは、原因として、動脈硬化が出てくるからです。
頚椎からは椎骨・脳底動脈という動脈が出てきて、脳幹部や小脳などの後頭部に血液を送っています。
この循環が動脈硬化などで悪くなると、ふわふわとした感じが出て来ると言われています。
意識に関連する感覚である、ふわふわ感やめまいは、後頭部の延髄や小脳などが司っています。
この部分の血流障害が起こると、意識消失しないでも、めまいとして感じられることもあります。
高齢者ではこのような症状に注意が必要です。
また、ふわふわ感や頭の違和感は、高齢者では脳梗塞が原因となることもあります。
これ以外の原因での通常の「ふわふわ感」や「めまい」、「後頭部の重い違和感」は特に問題がないものですが、場合によっては注意すべきものもあります。
脳出血の場合は、激しい頭痛や嘔吐、めまいが出ます。
また、神経の麻痺で顔や手足が動かない場合も、脳の病気(脳梗塞・脳出血・脳腫瘍)が疑われますので、至急病院を受診しましょう。
最近では脳MRAによる検査ができるようになりました。
症状が続いている方は、検査を受けてみると安心できるでしょう。
後頭部の違和感はストレスによる緊張性頭痛かも!?
後頭部に違和感がある病気
緊張性頭痛と後頭神経痛は、ストレスや筋肉の緊張が原因の頭痛です。
緊張性頭痛は、脳への血管が筋肉により圧迫されていることが原因で起こります。
また、後頭神経痛は、神経の圧迫が原因と言われています。
緊張性頭痛の症状は「頭が重くキリキリと痛い」と表現されます。
また、「ヘルメットをかぶったような」とも言われることがありますが、違和感があるという症状です。
後頭神経痛では、神経の圧迫により、電気が走ったような痛みが出ます。
痛みの後には首の違和感が出て来ることが多いようです。
ふわふわとした感じにはなりません。
いずれも脳神経外科を受診して診断を受けます。
緊張性頭痛では、首と肩の周囲にある筋肉である筋硬結が重要です。
首と肩の筋肉は、後頭部から下へ伸び、肩甲骨に付着します。
頭と首、そして肩は、筋肉と神経が密接に繋がっているのです。
仕事をしていると集中力が低下してきて、夕方には頭痛がひどくなる人も多いでしょう。
また、帰宅して夕食や入浴も終わり、ぼーっとしていると痛みが出て来るという人もいます。
これは集中するものがなくなり、元々あった頭痛にようやく気がついたということです。
集中していたため、昼間は痛くなかっただけなのです。
後頭部のふわふわした違和感。すぐ病院にいったほうがいい?
頭の違和感というと、後頭部がふわふわする感じでしょうか。
頭の中がふわふわするという感じであれば、ストレスが原因かなと思います。
私も頭の中のいろいろなところでふわふわとした感じが出て、頭痛専門病院に受診しましたが、ストレスが原因と言われました。
他の症状の場合は分からないので、まずは専門病院で検査をした方が良いと思います。
偏頭痛も原因がよく分からず、ずっと悩んでいました。
段々怖くなってきたので、大学病院を受診し、いろいろな検査を受けました。
CT、MRA、そしてMRIという脳の動画が見られる機械で検査をしましたが、結局原因はわかりませんでした。
とりあえずは問題ないので、様子を見ましょうということになりました。
心配な方は大学病院で精密検査をするのもいいと思います。
最近では「頭痛外来」もできているので、そこで診てもらうこともできます。
他には、内科でも診療をしてくれる病院もありますが、専門分野が異なることもあるので、少し不安ですね。
そんな方は脳神経外科を受診するとよいでしょう。
MRIなどで精密検査をしてくれます。
後頭部に違和感を感じたら!疑われる脳の重病
脳腫瘍
後頭部の頭痛は脳腫瘍でも起こります。
突然の痛みで起こるくも膜下出血と異なり、脳腫瘍の頭痛は、数日から数ヶ月かけて徐々に痛くなるという特徴があります。
また、頭蓋内圧が関係しており、寝ている間は圧が高いため起床時に強い痛みが出たり、吐き気がないのに嘔吐をしてしまうという症状も特徴的です。
嘔吐により脳圧が下がるので、頭痛も一時的に良くなります。
血管疾患
解離性動脈瘤では、首筋の一方から後頭部にかけての突然の頭痛が特徴的です。
あまり耳にしない病気ですが、よくあるものですので、気をつける必要があります。
解離性動脈瘤は、脳梗塞やくも膜下出血の原因にもなります。
特に、くも膜下出血では死亡率が高くなるので注意が必要です。
発症のきっかけとしては、交通事故、水泳、整体での治療、ヨガ、野球などの頭部を急に回す運動やスポーツ、怪我などが挙げられます。
40代程度の男性に多く、若年層の脳梗塞の原因としても挙げられます。
初期には首の片側が痛いとか、後頭部に違和感や頭痛があるなどが症状です。
その後、ふわふわとした回転性のめまいや、意識や言語の障害が出てきた場合は、解離性動脈瘤の可能性が高いです。
後頭部にふわふわした違和感をなくす対策
後頭部のふわふわとした違和感の対策
肩こり頭痛の対策
緊張性頭痛は肩こりなどによる血流の悪化から来るものが多いので、自分でできる対策をまとめてみました。
まず、「体を動かす」ことです。
正しい姿勢をとって、長時間同じ姿勢とならないよう、休憩を適宜入れましょう。
肩を回す体操やストレッチが効果的です。
姿勢を入れ替えることも重要です。
精神的にもストレスをためると良くないので、ストレス解消をしましょう。
また、意外にも歯のかみ合わせが悪い人も多く、歯科でかみ合わせを調整してもらうと肩こりが解消したりします。
メガネの度をあわせるのも重要です。
就寝時には、高さの合った枕にすることで、首への負担を減らし、コリがよくなります。
偏頭痛の対策
偏頭痛は痛みの原因の脳幹や三叉神経が首元にあるので、運動をしては逆効果です。
とにかく安静にすることが重要です。
副鼻腔炎の対策
まず、耳鼻科を受診しましょう。
これしかないです。
副鼻腔炎の場合の違和感は、副鼻腔に膿がたまり、三叉神経を刺激するために起こっています。
これらの症状以外に、バッドで殴られたような激しい痛みがする、上手く話せないなどの症状がある場合は、危険な病気の可能性がありますので、症状が治まってもすぐに病院にかかることをおすすめします。
後頭部の違和感まとめ
頭の違和感やふわふわした感じ、頭が重い感じなどはどの世代でも見られ、悩んでいる人も多くいるでしょう。
違和感といっても肩こりによる血液障害や睡眠不足もその原因となります。
脳梗塞など重病が起きたのでは?と不安になる方もいらっしゃると思いますがそのような場合はそれほど多くありません。
ただしびれなどの症状が出たときは深刻な脳の病気の可能性もあるので早急に病院にいきましょう。