微熱が続いて咳と腰痛も伴うこと。原因と対処法まとめます。

最終更新日:2023/07/07

微熱が長く続いて下がらないときに咳や腰痛の症状を伴うことがあります。ただの風邪であらば治るのを待てば良いのですが、風邪とよく似た違う病気にかかっていることも考えられます。そこで今回は微熱が続く咳と腰痛を伴う原因と対処法をまとめてみたいと思います。

微熱が続くとはどんなこと?

皆様は微熱というと何℃くらいを想像しますか?
人間の体温は普通37℃前後といわれています。これは体の細胞がいろいろな働きをするのに一番適した温度と考えられています。
微熱の定義は37℃~38℃を指します。しかし、個人差があるので普段の熱の高さから1度弱上がっている場合を微熱と考えてよいと思います。

ただし、同じ人間でも朝目覚めたときが一番低く、夕方に最も高くなる日内変動もあるので、熱を測るときには注意が必要です。

微熱を引き起こす原因は以下のものが考えられます。
1)病気に対する免疫反応
体内に細菌やウイルスなどの異物が入ってくると、免疫機構が病気の原因を排除しようとします。免疫機構にはいろいろありますが、一つの作用機構として熱で異物を殺すというものです。

2)アレルギー反応
アレルギー反応も免疫機構が行きすぎた場合を指します。このときにも微熱が出ることがあります。

3)体温を調節しているシステム(脳と神経システム)の異常
脳梗塞、脳出血の後遺症として微熱が続くことがあります。これは体温を調整する脳と神経システムの間に何らかの異常が生じて発熱する場合が有ります。

4)ホルモンバランスの異常
女性の場合には、生理周期によって、ホルモンバランスが変化するので、微熱が出る場合が有ります。

微熱が続き咳と腰痛を伴う原因とは

微熱が続き咳と腰痛を伴う原因には、女性の場合には先ほど挙げました生理周期による体温の変動が考えられます。
排卵から生理が始まるまでは黄体ホルモンの分泌が盛んとなり体温が微熱だけでなくかぜのような咳と腰痛が伴う場合が有ります。(PMS:月経前症候群)

以上の症状は生理が始まると消失します。しかし、症状が消えない場合には妊娠している可能性があります。

更年期障害も発熱の原因となります。しかし、咳や腰痛が伴うことは少なく、他の病気を疑う必要がある可能性があります。

男女共通の原意としては結核を疑う必要があるかもしれません。今ではほとんど聞かなくなってきましたが結核は決してなくなった病気ではありません。

時折、病院や学校での集団感染が新聞に載っている場合があります。これは結核菌感染しても、必ずしも発病するとは限らないからです。発病はしませんが、菌をまき散らす可能性は持っています。

体の免疫機能が落ちている人に結核菌が感染すると発病することになります。

微熱が続き咳と腰痛が辛かったら何科にかかる?

女性の場合には産科・婦人科を受診することをお勧めします。PMS(月経前症候群)の場合には、医療用医薬品も発売されています。(薬局でも薬剤師の説明を受ける必要がありますが、PMSに対する薬剤が販売されています。)

妊娠の場合にも産科・婦人科で解決します。

更年期障害の場合にも産科・婦人科で解決します。

産科・婦人科で問題がなかったり、男性の場合は内科で診療してもらいましょう。特に、海外旅行中から症状が続いている、会社や学校で同じような症状がでている人がいる場合にはそのことをきちんとお医者さんに伝えましょう。

単なるかぜと誤って診断されてしまうと、結核菌をばらまく可能性があるので、注意が必要です。結核と診断するにはX線撮影とタンの結核菌検査を行うことになります。かつては8週間程度時間がかかりましたが、今では核酸増幅法という技術で2~3日で結果が分かります。

その他の病気でも原則として内科に係ることをおすすめします。

微熱や咳を自分でどうにか出来るの?

熱は消炎鎮痛剤を用いると下げることができます。
咳は鎮咳去痰剤(ちんがいきょたんざい)を用いると止めることができます。
両方とも薬局で購入することが可能です。

PMSで病院に行っている時間がない場合にはPMSの治療薬を薬局で購入することが可能です。妊娠の可能性に関しても妊娠検査薬は薬局で購入可能となっています。

男性の場合、女性でも明らかに生理周期とは関係がないと分かっている場合には、結核の場合には集団感染を引き起こす可能性があることから自分で症状を抑えることはやめておいた方がいいと思います。

その他の病気の可能性があるので、内科で診断を受けることをおすすめします。

消炎鎮痛剤と鎮咳去痰剤の場合には副作用がでることもあるので、微熱や咳が続く場合には自分の判断で薬を飲むのは短期間として、なるべく病院に行くことをおすすめします。

熱が下がっても腰痛が無くならなかった場合

熱が下がっても腰痛がなくならない場合には、女性の場合には性周期とは関係のない病気と考える方が正しいと思います。

男性の場合には結核の可能性は非常に低くなります。微熱が腰痛と別の病気が考えられます。

腰痛の原因には運動性腰痛と内臓性腰痛の場合があります。

運動性腰痛の場合には筋肉が原因の場合があり、痛みの発生は動作が関係している場合が多くなっています。安静にしているとあまり痛まないのが特徴です。腰痛が続く場合には整形外科に行くことをおすすめします。

内臓性腰痛は動作と関係なく、いつもしくしくした感じで痛みます。就寝中に強い痛みで目が覚めるときもあります。この場合には熱が続く場合が多いですが、最初の熱が他の原因の場合には熱が下がったように見える場合があります。

内臓性腰痛の場合には、最悪の場合には肝臓がんの可能性があります。

運動性腰痛の場合には自然に治ってしまう場合がありますが、内臓性腰痛の場合には進行していくことが多く、なかには命にかかわる病気の場合もあるので、すぐに内科の診断を受けることをおすすめします。

普段の生活習慣を見直しましょう

全く原因が不明で咳と微熱が続く場合があります。

この場合には睡眠不足や運動不足が原因となっている場合があります。この場合には生活習慣を見直すことが必要となります。
早寝早起きをしたり、しっかりと湯船に浸かるようにしたり、軽いストレッチをしたりすると良いでしょう。
子どもの場合には学校に行きたくないという理由で微熱をだす場合が有ります。これはストレスによる発熱の可能性があります。学校でいじめに合っていないかなどを確認する必要があります。

最近では大人でもストレスにより咳や微熱が続くことがあります。

朝食をきちんととり、布団に入ってからスマホやタブレット端末を長期間見ないなどの生活習慣を見直す必要があります。そのまま放置しておくと子どもでは自閉症、大人では抑うつ症状を起こす場合があります。”
ストレス解消法は人それぞれ違いますから、自分にあったストレス解消法を見つけておくことが大切です。

男性で微熱が続き、咳と腰痛を伴う場合には重い病気の可能性があります

内臓にがんができてもほとんど症状がでることがありません。しかし、微熱と咳や腰痛が続くようであれば一度検査してもらった方がよいと思います。もしかしたらがんを早期発見できるかもしれません。

産科・婦人科や内科で診察してもらっても異常が見つからない場合には、子どもの場合には学校でいじめなどのストレスを受けていないか担任の先生やスクールカウンセラーに相談してみましょう。そのままにしていくと自閉症を発症してしまう可能性があります。

同様に大人の場合にもストレスからくる場合があります。職場に問題がある場合には、会社のストレスチェックの内容を見直してみましょう。そのままにしていると抑うつ状態からうつを発症する可能性があります。

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