誰でも何かに初めて挑戦するときや人前で話すような場面では緊張したり、不安になったりして心臓がバクバクすることありますよね。これは体の自然な反応ですから仕方ありません。しかし、そんな場面でもないのに突然心臓がバクバクするようでしたら、何か病気になっている可能性が疑われます。今回は心臓がバクバクしてしまう病気や対処法をまとめますので参考にしてください。
心臓がバクバク。動悸とは?
動悸が自覚できる場合、心拍数が早くなったようにドキドキしたり、心臓の鼓動がドクドクドカドカしたりするといった事があります。
時には一瞬脈が飛び、胸が詰まるようななんとなく不愉快で不安になるような感覚を感じる事もあるようです。
日常で感じる動悸のほとんどは激しく運動をしたり、怒りや驚き・緊張などで興奮状態になった時に起こります。
アルコールやたばこ、カフェインやその他刺激物を摂取しすぎた時にもこのような動悸が出てくる場合があります。
病的なものだと自律神経のバランスが崩れてしまった時に心臓の働きをコントロールする機能が低下してしまい、動悸がする事があります。
薬の副作用や過労、睡眠不足や過度のストレスといった理由でも動悸が引き起こされる事もあります。そのため、ちょっと気になる動悸がしたからといってすぐに心臓関係の疾患と結び付けるわけにはいきません。
動悸には様々な要因が潜んでいるため、気になる場合は医者へ行くのが望ましいです。
心臓がバクバクしたら脈拍を調べよう
激しい運動など、その行動を起こしたら動悸が起こるのが当たり前という状況以外で気になる動悸が出てきた場合、とりあえず自分の体調などに意識を向けていかなければなりません。
まずは脈を自分で確認してみる事をおすすめします。
激しい動悸が起きると何か悪い病気ではないかと思って更にパニック状態に陥ってしまう人がいますが、どのみちそのような場合であったとしても起こってしまった事は仕方がないのでとりあえず落ち着いて対処していきましょう。
手首で脈拍を確認するのが一番簡単ですが、首筋でも出来ます。
脈拍にリズムの乱れが無いかや、一分間にどれくらいの脈拍があるかを確認してみましょう。
正常な脈拍数は一分間に50回~90回とされています。もしも脈がとても速くなり、その後に遅くなってめまいがあるようだと除脈頻脈症候群の疑いがあります。
脈が遅くなって息切れがする、むくみがあるといった症状がある場合は房室ブロックであったり、脈が途中で抜けたり胸のあたりがもやもやする場合は期外収縮、脈がいきなり速くなってドキドキした後に突然治まってしまう場合には発作性上室性頻脈の疑いがあります。
このような症状は時に重篤な症状の前触れの可能性もありますので、なるべく早く医者で診てもらいましょう。
心臓のバクバクで胸が痛むことがあるの?
動悸が気になるレベルで起こったり、不安になるような動悸が出てきた場合には心疾患の可能性も考えられるので放置はしない方が良いでしょう。
単なる動悸だけではなく、胸の痛みなどもある場合には相当心疾患の可能性が高まります。
急性心筋梗塞・狭心症の疑いもありますから、この場合には迷わず病院へ直行します。
狭心症は冠動脈の内側の一部が細くなってしまい、通常ならば滞りなく運ばれるはずの血液の循環が悪くなってしまうため、一時的に胸の痛みを感じるようになる病気です。
狭心症関連の胸の痛みは狭心症発作と呼ばれています。
狭心症は健康に大敵な事で有名な動脈硬化によって引き起こされ、動脈硬化が進行してコレステロールの塊が血管の壁内で大きくなってしまう事が原因の一つとなります。胸の痛みが現れる頃には冠動脈の内側は75%程度はふさがってしまっている事が多いようです。
狭心症の発作は一点集中ではなく、手の平サイズの範囲で引き起こされる事がしばしばあり、痛みの強さや時間は個人の状況で異なります。
痛みが突然引き起こされた後は数十秒~数分程度痛みが続きます。
心筋梗塞の場合は冠動脈が詰まり、血流が止まってしまう事で引き起こされますが、激しい胸の痛みが特徴で、発作直後から心臓の壊死が始まってしまう非常に危険な状態です。
自律神経が乱れているかも?
心臓が急にバクバクしたり、脈が一回分抜けるといった症状の場合には自律神経失調症の疑いがあります。
過度のストレスや温度・湿度などの環境による体へのストレス、体のゆがみなどのストレスなどで心臓に負担がかかる事が多かったりするとこういった事が起こる場合があるようです。
胸がざわざわするような落ち着かない感じがする場合もあり、何もしていないのに疲労感があったりします。
長期間にわたってこのようなストレスに晒され続ける生活をしていると、心労から自律神経失調症になってしまう事も多々あるのです。
自律神経は潮の満ち干きに関係している事が判明しつつあり、新月・満月の時は症状が悪化する患者も多いという研究結果もあります。現代社会においてはストレスは切っても切り離す事が出来ませんし、不規則な生活を仕事で強いられる事も増えています。
そのため心身のバランスを整える働きのある自律神経が乱れてしまい、心身に不調が出ている人達も増え続けています。
自律神経失調症では動悸の他、頭痛や耳鳴り、不安感、倦怠感といった様々な不調がさりげなく表れてきます。
動悸を抑えるためにリラックスしましょう
動悸を予防したり対策するためには、心身両面のケアが必須となってきます。
心と体を安静にし、ゆったりと休養する事も大切です。
自宅にいる場合には呼吸が楽にとれる姿勢で体を休める事が重要です。
極度の緊張状態や不安感は動悸を悪化させてしまうので、出来るだけリラックスできる時は不安の材料となる事を考えない事です。
服装もゆったりと緩めてリラックスできるようにします。
出先で動悸が起きる場合は座って休んだ方が良いですが、仕事中で難しい場合には壁に寄り掛かるか、トイレに行くふりをして人目に付かない所で少々休憩するのが望ましいです。
胸の痛み・呼吸困難も引き起こされている場合には重大な病気の場合があるので周囲に助けを求めるのが良いでしょう。
動悸が起こった際にはゆっくり深呼吸をし、吸う時よりも吐く時に丁寧に時間をかけて行います。
息を吸う時はおなかを膨らませ、吐く時はへこませましょう。
腹式呼吸を5回程度行うと動悸がおさまる事が多いとされています。
腹式呼吸はダイエットなどにも良いとされていますから、普段から練習しておくと良いかもしれません。
動悸が起きたらツボ押しも効果的
動悸が起きた時には腹式呼吸の他、手のツボを押すという方法があります。
手首には横シワが数本ありますが、横シワの上かつ小指側にくぼんだ場所があり、それが神門と呼ばれるツボになります。
このツボには自律神経のバランスを整える効果があるとされていますので、動悸が出た時にこのツボを押してみてはいかがでしょうか?
ツボの押し方は、神門に親指をあて、残りの指は手首をつかんで固定します。
痛気持ちいい程度の強さで30回ほど押していきます。
左を先に行い、次に右を行います。
このツボを押す時にはできれば楽な姿勢や状況で、リラックスして行えるようにします。ストレスが溜まっている時にはうまく自分なりに発散出来れば良いですが、どうしてもストレスというのは環境が変わらなければ日々蓄積されてしまうものです。
ラベンダー・ゼラニウム・オレンジスイート・イランイラン・カモミールなど、ストレスを緩和させる働きがあるとされるアロマオイルなどもたくさんあるので、そういったアイテムを活用してみるのもおすすめです。
ご自身でコントロールできるようにしましょう
心臓のバクバク、心拍数を自分自身である程度コントロールできるようになると安心できますよね。そのために誰でも出来る方法はやっぱり呼吸です。呼吸のリズムで心拍数はある程度コントロールできます。普段から無意識に呼吸をしていると思いますが、意識的にすると結構つらいものです。正しい呼吸法を覚えると体にとって良いことだらけですから、ぜひとも覚えてほしいものです。