恥骨が痛いと悩むのは女性がほとんどですが、まれに男性も痛みを感じることがあります。男性の場合、痛みの原因が女性とは違います。女性のように妊娠出産は出来ませんからね。今回は男性が恥骨を痛める原因と対処法をまとめますので、現在お悩みの方は参考にしてください。
男性の恥骨が痛い原因は運動?
皆様は恥骨がどこにあるかご存知ですか?
恥骨はおへそから手のひら一個分くらい下で指先で触れる部分にあります。
恥骨は左右一対あり結合しています。
恥骨炎という病名は一般的にはあまりなじみがない言葉ですが、実際にはかなり多くの人がかかっている病気です。
恥骨の前面部分や結合部分の周辺に痛みが発生した場合、恥骨炎の可能性があります。
軽度なものではハリのような感覚がももの付け根の部分に出始めます。
恥骨部分を押してみて痛みを感じれば恥骨炎になっているといってほぼ間違いないでしょう。
恥骨炎はスポーツや運動が原因になることが多くサッカー・ラグビー・ラクロスなどよく走る方がなることが一般的です。
激しい動作を継続して行うことによって脚が前後左右に強い負荷と共に動かされ、恥骨部分に大きな負担がかかるのです。
また姿勢が悪いと骨盤が徐々に開いていき恥骨の結合部分に負担をかけてしまうこともあります。
以外かもしれませんが出産前の妊婦も恥骨炎になりやすく、また一番なりやすいのも妊婦なのです。出産のために骨盤が広がり産道が出来るので、仕方のないことでもあります。回復をするために恥骨部分に痛みを感じたら早期発見のために病院にいきましょう。
診断方法は主にレントゲン、MRIでの検査となります。
虫食いのような変化を確認することで原因を特定するのです。
男性の恥骨が痛い原因は病気?
男性特有の病気の一つに前立腺炎があります。
これは実に全ての男性の半分近くが経験するといわれているほど男性にとってはポピュラーな症状です。ただすべての人がこの前立腺炎で悩むというわけではありません。少し痛みを感じても、いつも通り過ごしていたら痛みが治まってしまうという場合も多いものです。
前立腺とは膀胱のすぐ手前、陰嚢と肛門の間にある男性特有の器官です。
精液の精製や、排尿、射精時の手助けをする役割を持っており、くるみ大の形をしています。
前立腺は症状の出る部分が恥骨炎とかぶっているケースが多く、この二つを併発しているという方も少なくないそうです。
恥骨の痛みを改善することが前立腺の痛みを軽減することにつながるケースもあるためになんらかの関係性があると考えられていますが、前立腺炎の症状は多岐にわたるため、医学的見地からは結論を出せていません。
恥骨炎はスポーツをしている方に多いため、もし激しい運動をしていないにもかかわらず恥骨に痛みを感じた場合は前立腺炎である可能性が非常に高いです。
また排泄時に痛みを感じたり、残尿管があるといった場合もこれに該当する可能性があります。
もし心当たりがある方は早めに受診されたほうが良いでしょう。
恥骨が痛い前立腺炎を詳しく解説
前立腺炎はかかる年代、症状の範囲とともに非常に広く、簡単に原因を特定できません。もっとも軽度な前立腺炎様症候群は生活習慣やストレスからくるものとされており、座りっぱなしからくる前立腺のうっ血が主な原因とされています。お仕事柄、事務職やパソコンワークがメインになっていると前立腺炎になりやすいのです。例え忙しくても一時間に一回は立ち上がってお尻の負担を軽くしてあげる必要があります。
これは症状は軽度ですが治療に時間がかかり、再発を繰り返すことがよくあります。治療している間も仕事で負担を掛けてしまうので、再発する確率が上がってしまうのです。
これが細菌が入り込んだとなると話がとたんに複雑になります。
感染経路は尿道から逆行したものが主とされています。このため、細菌以外でもクラミジアやマイコプラズマといった性病が原因となって発症することも少なくありません。
原因となる細菌は大腸菌やブドウ球菌が主なものとされており、この場合急性細菌性前立腺炎と診断されます。このケースでは症状の一つである発熱が治まっても会陰部などの下腹部付近に違和感が残ります。
検査をする場合はまず細菌や白血球の有無を調べ、どちらも見つからない場合は生活習慣から来るものとして判断されます。
男性特有の恥骨の痛みの対処法はあるの?
恥骨炎の治療は発症から経過した時間によって方法と治療期間が変わります。
発症から半年以内の急性恥骨炎の場合、スポーツなどの激しい運動を禁止して安静に努めてもらいます。
慢性的な痛みがある場合は2、3ヶ月で完治するでしょう。
それから前立腺炎からくる症状の場合は内服薬による治療が主になります。こちらは薬を飲み続けておよそ1~2ヶ月ほどで完治するでしょう。
ですが前立腺炎は症状が多岐にわたるため、合併症なども起こりやすいので一概には言えませんので、あくまで目安だと思ってください。
治療法ですが、安静にする場合はアイシングや温熱療法がとられます。
基本的には薬などは使用しませんが、場合によってはステロイドの注射、鎮痛剤などを使用する場合もあります。
スポーツ選手の場合はこれと平行してストレッチや水中歩行といったリハビリ活動を行いながら治療を進めていきますが、痛みがなかなか治まらない場合は手術に踏み切る場合もあります。
恥骨結合の固定術、骨片の摘出術、内転筋の血腫除去などが主な手術内容となります。 もっとも前立腺炎が原因と考えられる場合はここまでにはならず、場合によってはマッサージのみでの治療を行うこともあります。
水分を良く取り尿の量を増やすことで患部を洗い流すなど、あまり負担のかからない治療が中心となります。
普段の生活から予防することはできるの?
前立腺炎や恥骨炎といった症状はスポーツ選手などの激しい運動をしていない人であれば生活習慣を改善することにより、治療することが出来ることがほとんどです。
恥骨の結合部への負担を減らすにはストレッチが高い効果をもたらすとされています。といっても特別な事をする必要はなく、ラジオ体操のような簡単なもので大丈夫です。
長時間する必要はないので、一日に数回、こまめに行うことで恥骨炎の治療や予防をすることが出来ます。
前立腺炎は原因がはっきりしてませんが、細菌感染でなければ病院に行かなくても改善が可能です。細菌以外での原因はストレスとうっ血とされているので、デスクワークをされている方は一時間ごとに立ち上がったり歩いたりする、またお風呂にゆっくりつかり血行をよくすることが予防につながります。
ストレスなどもためないように意識的に十分な休養をとるようにしましょう。 とはいえ前立腺炎は慢性化すると治療が難しい病気ですので、もし異常を感じたりした場合は迷わずに病院を受診しましょう。
恥骨の痛みは辛いですよ
恥骨周辺が痛む辛さは、なったことのある人にしか分かりません。なってしまったら
早期に医師と相談するしかありませんが、できればならないに越したことはありませんね。原因は様々ですが、この記事を読んだ方はご自身でできる予防法は必ず実践していってください。少しでも発症のリスクが減ることを祈りましょう。