人の助けになれる仕事をしたい!
健康や癒しを与える仕事をしたい!
という方いらっしゃいますよね。
そこで整体師やカイロプラティックの資格を取得したいと考えている方、いらっしゃいますよね。
資格をとるにはどのような方法で、どのくらいの金額がかかるのか、ご紹介していきたいと思います。
整体師になるには資格が必要?
整体師は国家資格ではなく、実は特別な資格も必須ではありません。
まったくの未経験でも整体師になることができます。
実務経験を積みながら働くことで、一人前の整体師になっていくのです。
未経験でもなれる整体師ですが、患者さんから信頼してもらえないといけませんよね?
そのため、民間の整体師の資格を取得し、患者さんに安心して施術を受けてもらおうと考える方が多いと思います。
整体師の民間資格は、整体師の専門学校・通信講座などに1~2年通い、基礎医学・整体学・実技などの専門知識を勉強して取得します。
ときどきポストに整体師セミナーのチラシが入っていることはありませんか?
チラシの内容は「2日間の実技セミナーで、何でもできる整体師に!」などと謳っていることが多いのですが、たった2日間だけの実技セミナーで「何でもできる整体師」なんて無理な話です。
専門学校や通信講座に通うためにはある程度金額が掛かりますが、1~2年かけて整体師のノウハウをしっかり学びます。
つまり、最低でも1~2年かけて学ばないと整体師としての安心・安全性は保証できないということです。
これから整体師を目指したいという方は、整体師は国家資格ではなく民間資格だからこそ、『整体師は人体に影響を及ぼす施術をする』ことを念頭に置いて、責任感を持って学ぶ姿勢が必要不可欠です。
整体師の資格を取得するまでの期間と金額
1、整体専門学校
整体師に本気でなりたい人向けです。
基礎医学と専門知識(リフレクソロジー、ヨガ、ストレッチ、スポーツトレーナー等)を学びますが、学べる専門知識は学校によって異なります。
昼間部・夜間部の2部制が多いです。
通学期間は1〜2年で、インターンを行う学校もあります。
費用は20万円〜250万円程です。
2、整体通信教育
知識を学びたい人や理論を学んでいない人向けです。
東洋医学メインの基礎医学(解剖・生理・心理・サービス理論など)のDVDを見ながら学びます。
実技講座もあり、その場合あるセクションまで学ぶとセミナーやスクーリングという形で対人の講座が開かれます。
講座期間は1か月〜3年、講座の内容や受講コースを複数持っている場合は、3年以上受講可能な場合もあります。
費用は2万円〜140万円程度です。
3、民間セミナー・講習会
既に整体を勉強している人、開業または施術者として活動している人向けです。
講習会日数は平均1〜7日です。
内容によって1回の受講で終わるものから、数か月に渡って複数回の講座を設けるものもあります。
費用は3万円〜30万円程度です。
整体師の理論や技術を1から10まで全て学ぶためには最低でも10か月以上、100万円以上の金額が必要です。
学ぶ期間が短くて受講金額も安いものは一部のセラピー内容のみの場合が多いです。
安かろう早かろうでは、知識・技術ともに一部分しか理解できません。
整体師の資格を生かして開業するのにかかる金額
整体師の民間資格を取得し独立開業を目指す方も多いと思いますが、実店舗を構えるためには、最低でも800万円以上の金額が掛かります。
初期費用は、立地や坪数、また居抜きかスケルトンかなど、店舗の購入(または賃貸)形式によって変動します。
例えば、居抜きの店舗の場合は内装や水道・空調等はすでにあるため、立地や広さによって物件の価格が変わります。
スケルトン物件の場合は、居抜きと異なり内装や空調などをすべて取り除いた状態ですので、物件の価格以外に初期設備の費用が掛かります。
<店舗の実例と初期費用>
①スケルトン物件
ベッド数5・ゲルマニウム温浴機1・その他更衣室や洗面所などを設置⇒約800万円
②居抜き物件(元リラクゼーションサロン/リフォーム要)
ベッド数5・その他リフォームやインテリア代⇒約1000万円
また、店舗を持つと初期費用以外にもお金が掛かります。
賃貸物件の場合は月々の家賃が掛かりますし、様々な施術や接客をしていく上でランニングコストが掛かります。
複数のスタッフを雇う場合は人件費も掛かります。
なお家賃は立地や広さによっても変化しますが、約30万円以上の物件が多いかもしれません。
土地値の高い地域の場合は月々賃料が70万円掛かる物件もあります。
他には、駅ナカのテナント店舗の場合は、各鉄道会社で坪単価が決められており坪数の賃貸となります。
似ているイメージの整体師とカイロプラティックの違い
整体とカイロは歴史背景や治療方法が異なります。
海外では該当する法律も全く違うものです。
カイロプラクティックは、単に骨をボキボキ鳴らす整体というわけではありません。
団体によって多少異なりますが、主に「背骨や頚椎を中心に、体の歪みを取り、神経の圧迫を調整すること」と定義されています。
アメリカでは国家資格がありますが、日本には国家資格がありません。
そのため、日本のカイロはほとんど民間資格か無資格となります。
資格に関しては日本では整体と同じ扱いです。
カイロプラクティックは、1895年にアメリカで作られた手技です。
先ほどご紹介した定義の通り、背骨や頚椎に現れた歪みを強制し、神経の働きを高め、体に現れる様々な痛みや不調を調整してくれるものです。
アメリカでは政府に認められた医療国家資格「Doctor of Chiropractic」を持つ人のみがカイロプラクターを名乗れます。
日本では、法整備がなされていないため、少しカイロプラクティックをかじっただけでも資格取得のために金額をかけずに無資格・無免許ながらカイロプラクターを名乗れます。
しかし、アメリカではWHOのガイドラインによって、4年以上の専門教育を受けなければ正式なカイロプラクターとして施術してはいけない決まりがあります。
専門の大学を卒業しなければならないため、カイロプラクター全員が学位を持っているのです。
日本でカイロプラクターになるために必要な資格
日本のカイロプラクティック施術者は数万人に上ると言われています。
しかし、残念ながら日本ではまだカイロの法制化がされておらず、国家資格もありません。
取得可能なカイロの資格は、民間学校の認定資格(民間資格)のみとなります。
日本では、あん摩・マッサージ指圧師や鍼灸師、柔道整復師は国家資格があり取得が必須となりますが、整体師とカイロプラクターには特別な資格は必須ではありません。
現状日本では、金額をかけず無資格でも誰でも名乗れてしまうのです。
本場アメリカでは大学でカイロプラクティックを学び、国家取得を取得できます。
アメリカ以外にもオーストラリアやイギリスなど約40か国において、国家資格と認められています。
これらの国ではWHO(世界保健機関)のガイドラインに基づいて、約4200時間の大学教育を受けることがカイロプラクターの資格取得に必要だと定めています。
そのため、各国にはカイロプラクティック大学があり、基礎医学や専門知識・技術などを学ぶことが可能です。
大学卒業後は、国家資格「ドクター・オブ・カイロプラクティック(Doctor of Chiropractic)」が取得でき、レントゲンの使用や医療に基づく施術・診断が認められます。
一方、日本ではカイロの法制化がされておらず国家資格もないため、たとえカイロの民間資格を取得したとしても、それらの医療行為は禁じられているのです。
カイロプラティックの資格を取るのにかかる期間と金額
1、専門学院などのスクール
2年制・3年制があります。
一般的に、各スクールが設ける認定試験に合格した場合や、全課程を修了した卒業時に「認定証」や「修了証」という形で資格を取得できます。
夜間部のあるスクールなら働きながら通えます。
受講料の目安は、2年制で初年度納入金130~150万円・総額200万円程度、3年制で初年度納入金150~180万円・総額350万円程度となります。
2、短期スクール・単科形式
受講期間は3か月~18か月など様々です。
2年制スクールの内容を凝縮した講習や、学びたい授業だけ受講できる単科方式のスクールなどがあります。
随時募集を受付している所が多く、自分のタイミングで通いやすいことがメリットです。
課程修了と同時に「認定証」や「修了証」として資格取得可能な場合が多く、中には単科の受講のみで取得可能な資格もあります。
3か月講習で総額40万円~60万円程、6か月講習で総額70万円~80万円程かかります。
3、通信教育講座
カイロプラクティックに関連する通信講座のほとんどは、整体師とカイロが同じ括りで扱われており正確なものではありません。
そのため通信のみでは資格を習得することはできませんが、学習だけでもしたいという方には通信は一つの方法です。
教材費込みの金額目安は、2か月コースで7万円、3か月コースで13万円程です。
通学がある場合は1回2時間の指導で別途2万円程掛かります。
学ぶ目的を明確にしましょう
いかがでしたか?
整体師とカイロプラティック、それぞれの違いと資格取得にかかる期間と金額についてご紹介しました。
資格取得は一つの目標ですが、資格を取ることが目的になってしまわないよう、必要な知識や技術を身に付ける事も大切ですよね。
一生できる技術を身につけて、人を助ける仕事ができたらとても素敵なことですよね。