重い腰痛で整形外科を受診!神経ブロック注射の副作用は!?

最終更新日:2023/05/23

腰痛は、日常生活にも影響することもある辛い症状で整形外科に通っている方も多いと思います。

消炎鎮痛剤が効かないほどの重い腰痛や、治療を続けていてもなかなか改善されない腰痛に対しては、「神経ブロック注射」という治療が行われることもあります。

腰痛以外にも神経ブロック注射が適応される病名と、神経ブロック注射の特徴と副作用についてお話していきます。

整形外科等で神経ブロック注射が適応される病名①

1.星状神経節ブロック注射が有効な病気とは

頭痛、顔面神経麻痺、頭頚胸部の帯状疱疹、頸椎症、五十肩、頸椎椎間板ヘルニア、むちうち後遺症、肩こり、レイノー病、眼精疲労、片頭痛、突発性難聴、 閉塞性動脈硬化症、多汗症、帯状疱疹、アレルギー性鼻炎、網膜血管閉塞症など多くの病気に有効です。

2.星状神経節ブロック注射とは

気管の左右にある、星の形をした神経のかたまりをブロックする方法です。

整形外科で用いられます。

星状神経節は、上半身の交感神経の中枢です。

頭痛を患っていると、交感神経が興奮して、血のめぐりが悪くなります。

この方法で、痛みを効果的に緩和できます。 

副作用としては、麻酔を用いるため出血などが考えられます。しかし、通常はその危険性はほとんどないようです。

3.星状神経節ブロック注射の方法とは

(1)ベッドで上向きになって、肩の下に枕を入れます。

  首をそらせるようにして、力を抜きます。

(2)医師はのどぼとけ下の気管の横、左右どちらかに、局所麻酔薬を1回注射します。

(3)血流が良くなり、痛みが和らぎます。

(4)30分ほど安静にして、全身状態の経過観察をします。

(5)注射した側のまぶたが重くなり、鼻が詰まったり声がしゃがれることもあります。

  しかし、それは効果が出ている証拠です。

  2時間以内に、全て元通りに戻ります。

整形外科等で神経ブロック注射が適応される病名②

1.腰部硬膜外神経ブロック注射に有効な病気とは

ぎっくり腰、慢性腰痛症、椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、 変形性股関節症、変形性腰痛症、腰椎圧迫骨折、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、筋膜性腰痛症など多くの病気に有効です。

2.硬膜外神経ブロック注射とは

運動神経、交感神経などを治療できるブロック注射療法です。

人の体の中は、首からお尻まで続く脊髄神経が通っています。

その周りには、血管やリンパ管、脂肪を含む空間があります。            

この方法では、その空間に薬液を注入して、血流を改善して、痛みを和らげます。

特に腰に行うと、おへそから下の病気全般に効果があります。

整形外科やペインクリニック科や麻酔科外来ではよく行われています。

麻酔による副作用は、まれに出血なども考えられます。

しかし、通常はその危険性はほとんどないようです。

3.硬膜外神経ブロック注射の方法

(1)ベッドで横たわり、身体をエビのように丸くします。

(2)腰を消毒して、痛み止めを注射します。

(3)ブロック針を腰の神経近くに注射して、薬液を注入していきます。

(4)約10分ほどで、血行が良くなり、痛みが和らいでいきます。

(5)約30分ほど安静を保ち、点滴治療を行います。

(6)30分経過した後に、血圧を測定して全身状態を観察します。

  これで終了です。

副作用が心配な神経ブロック注射とは?

神経ブロック注射とは、 腰痛の原因となっている神経やその周辺に、局所麻酔薬を注射し、痛みを抑える治療法です。

ペインクリニックや麻酔科や整形外科の外来で受けることができます。

腰痛は、主に骨や関節、靭帯、筋肉など、腰周辺のさまざまな組織が原因で起こります。
痛みがあると筋肉がこわばり、血管が収縮して血行が悪くなります。

血液が淀むと、痛み物質が増えます。

さらに筋肉・血管の収縮が促されるという悪循環に陥ることになります。

この方法は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などでも用いられます。

これらの病気では、神経が圧迫されて炎症を起こします。

そのため、障害を起こしている部分に、直に局所麻酔薬を注入します。

神経を遮断することで、まず痛み自体が和らぎます。

痛みが強い場合は、局所麻酔薬と一緒に、炎症を抑えるステロイド剤も注入して、症状を軽減させることもあります。

この麻酔効果は数時間しか持ちませんが、その後に続く継続的な痛みを取り除く効果も期待されています。

効果は、数日から数週間続くと言われていますが、個人差が大きいのが現状です。                                   
副作用としては、麻酔を用いるため、まれに出血などが考えられます。

しかし、専門医の管理のもとでは、その危険性はほとんどないようです。

星状神経節ブロック注射の特徴&副作用①

星状神経節ブロックの特徴・副作用

神経ブロック注射は、安全で、治癒能力を高め、治療期間を短縮する可能性があります。
上半身の病気に効く星状神経節ブロックは、気管の左右にある、星の形をした神経のかたまりをブロックする方法です。

星状神経節は、上半身の交感神経の中枢です。

肩こりや頭痛、首の痛みに悩んでいると、持続的に交感神経が興奮状態となります。

いつの間にか痛みに敏感になり、血のめぐりが悪くなってしまいます。

そこで星状神経節ブロックを行うと、効果的に痛みを和らげることができます。

■ 星状神経節ブロックの方法

まず、ベッドで上向きになり、肩の下に枕を入れます。

首をそらせるようにして、力を抜きます。

医師は、のどぼとけ下の気管横、左右どちらかに局所麻酔薬を注射します。

やがて痛みが和らぎます。

30分ほど安静にして、治療は終了です。

まぶたが重くなったり、目が充血したりします。

これらは全て、この方法が効いた証拠です。

■ 星状神経節ブロックの副作用

出血、気胸、感染などがあります。

整形外科などの専門医が治療を行えば、その危険性は非常に少ないものです。

しかし、抗凝固剤=血をサラサラにする薬を飲んでいる場合は、必ず医師に伝えましょう。

出血の可能性があるからです。

星状神経節ブロック注射の特徴&副作用②

腰部硬膜外神経ブロックとは

硬膜外(こうまくがい)神経ブロックは、痛みを感じる神経などを治療できるブロック注射療法です。

治療効果が高く、速効性が期待されます。

ぎっくり腰が治ってしまうこともあります。

特に、腰に行う腰部硬膜外神経ブロックは、整形外科やペインクリニック科や麻酔科外来で行われる基本的な治療です。

■ 腰部硬膜外神経ブロックの方法

ベッドで横たわって、エビのように体を丸くします。

腰を消毒して、痛み止めを注射します。

痛み止めが効いたところで、ブロック針を注射します。

注入する薬液は、痛みを止める作用、神経の腫れを取る作用、筋肉を緩める作用、血流を改善する作用などがあります。

注入後10分ほどで、足が温かくなり、背中やおしりの筋肉がほぐれ、痛みが和らいできます。

およそ30分間、ベッド上で安静を保ち、点滴治療を行います。

その後、血圧を測定して終了です。

■ 腰部硬膜外神経ブロックの痛み・副作用

針を刺す痛みが、主な副作用と言えます。

しかし、ごく細い針を使用しますので、ご安心ください。

「ブロック注射はすごく痛い」と聞いていたけど、想像していたよりずっと痛くなかった、とおっしゃる患者様がほとんどです。

重篤な副作用は、針穴からの感染、出血、神経障害ですが、これらの副作用は非常に少ないものです。

腰痛で受診すべきなのは整形外科・外科・内科のどこ?

1.腰痛を診てもらうのは、整形外科・外科・内科のどこがいいのでしょうか?

腰痛は、その種類によって、医療機関の専門の科が異なります。

腰痛の原因を見ると、次のとおりです。

(1)筋肉や骨の障害によるもの
(2)神経の障害によるもの
(3)ストレスなど心因性によるもの
(4)内臓の病気によるもの

これらのうち、腰部の骨・筋肉・神経が原因の場合は整形外科、心因性の場合は心療内科や精神科、内臓疾患が原因の場合は内科が適しています。

2.まずは整形外科を受診しましょう。 

整形外科で原因が特定されたら、専門科に紹介してもらうことになります。

整形外科では、ブロック注射など腰の痛み自体をやわらげる治療が行われます。

副作用は、ほとんどありません。

心療内科や精神科では、心理療法やカウンセリング、薬物療法を行います。

内科では、内臓の疾患の治療が先決となります。

3.整形外科を受診する際のポイント

原因が大体わかり、腰が痛いだけで下肢のしびれなどがない場合は、安静を保つことで、症状がやわらぐことがほとんどです。

すぐに受診しようとせず、2、3日は安静にしながら様子を見ましょう。

どうしても心配な場合は、近所の接骨院などで診てもらうといいでしょう。

検査が必要な場合は整形外科を紹介してもらえます。

患部の症状や痛みにあった適切な治療をしよう!

ブロック注射治療は、高い治療効果が期待されますが副作用もまれに起こります。

ですから、日本において神経ブロック注射の認知度がまだ低く、使用することがなんとなく恐いというイメージを持つ方も多いようですね。

しかし、激しい腰痛やしつこい腰痛に悩まされている場合には、医師に相談してみましょう!

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