整骨院とマッサージ治療院と整体院の違いは一体どこに!?

最終更新日:2023/05/13

辛い体の不調の緩和やリラクゼーション目的で利用される事が多い、整骨院・マッサージ治療院・整体院ですが・・・。
整骨院、マッサージ治療院、整体院の違いは一体どこにあるの!?
今回は、そんな整骨院、マッサージ治療院、整体院の違いについてご説明させていただきたいと思います。

マッサージ治療院と違いないと思っていた整骨院って?

整骨院・接骨院とは、国家試験に合格した「柔道整復師」が開設する施術所のことです。
つまり整骨院と接骨院は同じです。

業務範囲は、脱臼・骨折・打撲・捻挫・挫傷などの外傷性疾患が基本で、受領委任払いという制度を利用して、健康保険の適用が認められています。

開設にあたっては細かい規制があり、面積・採光・換気・消毒の詳細を記入した「施術所開設届」に見取り図を添えて、管轄の保健所に提出し審査を経て許可されます。

以前申請時の名称は、○○接骨院(○○は、地名か院長名)のみでしたが、後に整骨院という名称が認められ、○○の部分もかなり自由に設定できるようになりました。

柔道整復師が常勤し、院長か従業員が鍼灸師の免許を所持していれば、「○○鍼灸整骨院」の名称も許可されています。

あん摩マッサージ指圧師の免許があれば、施術内容に「マッサージ」と表示できます。 
昔よく使われた「ほねつぎ」は正式名称ではなく、業務内容をわかりやすく標榜したものです。   

健康保険適用の業務範囲は、接骨院と整骨院で違いはありませんが、自由診療(健康保険を使わず、自費での治療)の場合は各院で個性のある施術がなされています。

混合診療(保険と自費の併用治療)についても以前は規制がきびしく、施術室や入口を分ける必要がありましたが、現在は黙認されています。

整骨院との違いを知りたい、マッサージ治療院って?

マッサージ治療院とは、国家試験に合格した「あん摩・マッサージ・指圧師」が開設する施術所のことです。

「マッサージ」という言葉を、施術所の名称と施術内容に使用できる、唯一の治療院です。 

本来、看板にマッサージと書いてあれば、国家資格者が常勤していなければなりません。
しかし、残念なことに現実には、不当表示や無免許者による施術が横行しています。

未熟な施術者による、医療事故が懸念されますね。

整骨院においてもマッサージを施術に取り入れている院は多いですが、院長か従業員があん摩・マッサージ・指圧師の免許を所持していれば、問題ありません。

治療技術に上手い下手の差はありますが、少なくとも3年以上基礎医学を学んだ国家資格者が、患者さんに不利益となる危険な施術を行うことはありません。 

マッサージは、歴史ある優れた手技療法です。

マッサージ治療院の看板をかかげて開業されている院長さんは、ご自身の手技に自信をもち、あん摩・マッサージ・指圧だけで患者さんを治療できる施術者です。

安心して受診してください。

整骨院とはシステムが違いますが、医師の同意があれば健康保険が適用になる疾患がありますので、詳しくはマッサージ治療院でお気軽にご相談ください。

ここだけは違う。整体院って?

整体院は 背骨や骨盤を主に、全身の骨格や関節の歪みといわれるものを、手技と器具を使って矯正し、バランスを整える治療院です。

施術者は整体師と呼ばれ、養成所などで学び、団体や個人が発行した免許を所持している方が多いです。

国家資格ではないので、法的な拘束がなく自由に開業できるため、残念ながら現在乱立している整体院は、玉石混合の状態と言って良いでしょう。

もちろん治療技術を日々研鑽され、驚くような効果のある、優れた手技療法を会得した施術者も多くいらっしゃいますが、それを患者さんが見分けることは極めて困難ですね。 
慰安的なマッサージを受けるだけであれば安全ですが、稚拙で乱暴な整体施術は避けなければいけません。

施術前に十分な説明を受け、不安を感じたらはっきりと断りましょう。

高い治療費を払って、症状を悪化させてから後悔しても遅いので、痛ければ施術の途中でも中止を申し出てください。
 
様々な治療を試しても改善しなかった症状が、整体によって治癒する症例が多くあることも事実ですので、紹介や口コミで貴方のお身体に合った整体院と出会えると良いですね。
近年治療院が急増し、自費治療を取り入れている整骨院も増えてきました。

整体の技術に関しては、整体師さんとの違いは無く、学習と経験によって培われますので、整骨院だからといって安心は禁物です。

接骨院・整骨院・整体院などの違いのまとめ

接骨院に通院されるご高齢者は、整形外科・接骨院・整骨院・整体院・マッサージ治療院の違いをご理解されていない方がとても多いです。

「接骨院は保険を使ってマッサージが受けられる所」と思っていらっしゃる患者さんが大半です。

整体やマッサージを標榜する接骨院が増えてきたので、余計解りにくくなっていますね。 
本来、接骨院・整骨院では、急性の外傷にのみ保険が適用されるのですが、現状では外傷を広義に解釈して、慢性と思われる疾患にも負傷名をつけて保険請求している実態が原因なのでしょう。

誤った健康保険の利用は是正されるべきですので、最近では保険治療から自費治療に経営方針を転換している接骨院が多くなってきました。

皆さんご存じのように、医師が診療をおこなう整形外科と他の治療院は、全く違うものです。

筋肉や関節、骨の異常や痛みを感じた時は、まず整形外科を受診して下さい。

適切な検査・診断と治療を受けることができます。 

何よりも、症状に隠れた重篤な疾患を除外してもらえる事が、とても重要です。

これは患者さんの生命にかかわる事で、医師にしかできません。

整形外科と他の施術所との大きな違いです。

接骨院・整骨院・整体院などの治療内容の違いのまとめ

整形外科では問診の後、視診や触診と各種検査が行われます。

検査内容は、個人医院(クリニック)と病院では出来る範囲が異なります。

通常はレントゲン撮影、必要に応じて血液検査やMRI検査が実施される場合もあるでしょう。

治療は、投薬や注射、手術になります。

リハビリ室では、電気治療や運動療法が受けられます。

症状の原因が加齢や生活習慣にある場合は、治療を受けてもなかなか改善しないケースがあります。

担当医師と良く相談をして許可を得た上で、他の施術を検討してもよいでしょう。

接骨院・整骨院では、整形外科のリハビリ室と同様の電気治療などが受けられますので、近隣で通院しやすければ、整形外科ほど混まないのでおすすめです。

最近は日曜日や夜遅くまで診療している接骨院もあるので、お勤めの方は通院しやすいでしょう。

整形外科と違い、マッサージが受けられることも良い点ですね。

西洋医学で結果が出づらい疾患に、東洋医学が著効する場合があります。

症状に応じてはり・きゅう・あん摩マッサージ指圧の治療も検討する価値があります。

また、優れた技術を取得したカイロプラクターや整体師の施術で、劇的に症状が改善した例も多数みてきました。

医師の同意があれば、治療の選択肢の1つですね。

整骨院や接骨院で活躍する柔道整復師について知ろう

柔道整復師になるには、3年制の専門学校か4年制の大学に通学して、国家試験の受験資格を得なければなりません。

高校卒業で入学できますが、社会人の方も多いです。

近年養成所の数が異常に増えましたので、入学は容易です。

学費は比較的高額ですね。 

特に専門学校は夜間もあるので、整骨院や整形外科に勤務しながらの通学も可能です。 
早くから、医療の現場に携わることは将来の開業に向けて、欠かすことができませんのでおすすめします。

授業は、基礎医学と脱臼・骨折・打撲・捻挫・挫傷の治療理論と実技です。

包帯やギプス、テーピングなどの治療法を学びます。

骨折や脱臼時の整復法も生徒同士で練習しますが、実際に現場で施術することは少ないです。

整形外科では、医師の補助の場合が多いですし、接骨院では骨折や脱臼の患者さんがほとんど来ません(スポーツ外傷を得意としている接骨院は別です)。

元々は「ほねつぎ」ですが、昔とは違い整形外科医院が増えた現在では、レントゲン検査もせずに整復するリスクは、患者さんのためにも避けた方が良いでしょう。

法的にも骨折や脱臼の応急処置は認められていますが、必ず病院に転医させる必要があります。

免許取得後は、多店舗経営で実業家を目指す方と、慰安的なマッサージではない治療にこだわる方に分かれます。

勤務時の給与は高くはありませんが、開業後成功すれば高額の収入が見込めます。

症状に合わせて整骨院、マッサージ治療院、整体院にするか決めよう!

いかがでしたか?

同じ施術内容に思えていましたが、実は色々な違いがありますね。

簡単にまとめると、マッサージ治療院と整骨院は健康保険が使える治療と日常生活の疲労をとる健康保険の効かないリラクゼーションに利用できます。

整体院はリラクゼーションとしてのみ、利用できます。

それぞれの違いを知って、あなたの症状にあったお店を選んでください。

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