朝起きたら『痛いっ!寝違えてしまった!』と感じることはありませんか?
寝違えは、向きたい方向に向けず痛みもあり不快ですよね。
大抵は、少ししたら治るだろうと放ってしまいがち・・・。
でも、整骨院で健康保険が使えたら助かりますよね?
今回は、寝違えが起きる原因と、整骨院で健康保険を使えるのかについてお話します!
一部の治療に関しては健康保険が適用可能な整骨院
柔道整復師という国家資格者が、保健所の許可を得て開設した施術所が、整骨院・接骨院です。
脱臼・骨折・打撲・捻挫・挫傷の診断と治療が認められていますが、脱臼・骨折は応急処置後、必ず医師の診察が必要です。
治療は物理療法(電気治療・温熱療法・牽引など)と各種手技療法や運動療法などで、必要に応じて整復固定を施します。
施術は柔道整復師が行いますが、医療系の学生や整体師の方に治療助手をお願いすることもあるでしょう。
鍼灸や按摩マッサージ指圧の国家資格者を雇用した場合は、患者さんのマッサージやはり・きゅう治療をお任せします。
急性期の外傷(原因のあるケガや痛めたもの)には、健康保険が適用されますが、それ以外は自費治療というのが原則ですが、その境界線はとても曖昧というのが現状ですね。
ちなみに寝違いは、保険適用になります。
患者さんから委任を受けた整骨院が、保険の請求事務を代行することで、窓口でのお支払いが保険治療費の一部負担金(0~3割)になります。
初診時と毎月初めにご署名いただいている用紙が「療養費支給申請書」といって、保険請求に必要なレセプトです。
本来はその月の最終治療日に署名をいただく書式なのですが、現実には困難なので便宜上月初めに署名するのが一般的です。。
以前は認印の捺印もお願いしていたそうですが、現在は代理人署名以外は不要になりました。
寝違える原因
寝違えは、病名や負傷名ではなく、一般的な症状名あるいは俗称になります。
ぶつけたり捻ったりなどの思い当たる原因が無く、朝起きたら首が痛くて動かせない状態を「寝違えた」と訴える患者さんが多いですね。
痛みの範囲は、首から肩・背中におよび、動かすと痛みが増します。
通常は中枢から疑いますので、まず頭痛や吐き気、めまいなどが無いか伺います。
手指の知覚障害や脱力、言語障害の確認も重要です。
内臓では循環器や呼吸器、消化器の関与も考慮します。
特に心疾患は、左肩に痛みが出やすいので、既往症に注意します。
中枢性や内臓性の原因が否定されたら、首の骨や関節、神経痛を疑い、最後に筋肉を診察します。
通常は首や肩・背中の筋肉の挫傷、いわゆる肉離れの場合が多いので、整骨院でも健康保険で治療できます。
寝違えの原因は様々ですが、枕や寝具が体に合わず、楽に寝返りがうてない場合は筋肉が硬くなりやすく、捻って痛めてしまう場合がありますね。
冷えや過労も良くありませんので、ご注意ください。
腋窩(えきか)神経が原因との説もありますが、第5、第6頚神経が支配している部位に痛みが出るケースはありますが、運動痛は出にくいかも知れませんね。
ストレスも寝違えの原因
人はストレスを受けると、自律神経の交感神経が興奮します。
戦うために体が身構えますので、自然と肩に力が入り、首・肩周辺の筋肉が緊張して硬くこわばります。
硬くなった筋肉の細い繊維は、寝返りなどの動きで部分的に断裂しやすく、起床時の痛みとなります。
ストレスが、痛みを伝える神経の伝達をブロックする働きを、弱める作用があることが最近解明されました。
痛みをより強く感じるようになるので、筋肉がこわばり神経を刺激する、痛みの悪循環に陥ります。
結果、寝ている間も筋肉が緩まず、寝違えが起きやすくなるのでしょう。
どんな小さな痛みでも健康保険で治療できる場合があるので、痛みに過敏な方も我慢せず、整形外科や整骨院にご相談ください。
ストレスの原因は、心理的なものの他に暑い寒いなどの気温や騒音、臭いや振動など本当に様々ですね。
加齢による病気や経済的な不安、死への恐怖も潜在的なストレスとなります。
原因を排除できれば良いのですが、難しい場合は上手に対処する方法を見つけるようにしましょう。
また、泥酔や電車の中での居眠りは、筋肉が弛緩しすぎてしまい、少しの衝撃で筋肉を痛めるのでご注意くださいね。
整骨院では寝違えにも健康保険が適用される?
整骨院での健康保険の適用範囲は、原因のはっきりしたケガや痛めたものに限られます。
具体的には、寝違えやぎっくり腰、転落転倒によるケガやスポーツ外傷などです。
負傷名は脱臼・骨折・打撲・捻挫・挫傷に負傷部位名をつけたものになります。
寝違えの場合、主に首が痛ければ「頚部捻挫」、肩から背中が痛ければ「背部(上部)挫傷」という負傷名で保険請求します。
捻挫は関節を捻って、靭帯や関節包などを損傷したケガのことです。
患部に大きな外力が加わり、筋肉の繊維に傷ができた肉離れが挫傷です。
動かせない程痛い部位には、大きな傷がある場合が多いので、患部をマッサージしてはいけません。
腫れや熱があり激痛の時は冷やし、痛みのピークを過ぎたら徐々に温めます。
急性期は、凍傷に気をつけてアイシングと冷湿布を使用します。
痛みを感じる動作は避けますが、痛くない動作は慎重に行ってください。
熱い風呂やアルコールは控えましょう。
通常の寝違えであれば、3日くらいで痛みは和らぎます。
ぬるめの湯でゆっくり温めて、痛くない程度のストレッチを始めましょう。
湿布は、温・冷どちらでも貼って気持ち良いほうで結構です。
整骨院で健康保険治療できる場合とできない場合!
保険適用には制限があり、第三者行為(他人にケガさせられた)や交通事故、通勤・勤務中の負傷には、健康保険は使えません。
損害賠償保険や自賠責保険、労災保険の対象になります。
単なる肩こりや疲労回復などの慰安的なマッサージや、予防目的の治療は保険適用外です。
整骨院では、神経痛やリウマチ、加齢が原因の慢性的な症状の治療なども自由診療になりますので、治療費は全額自己負担です。
金額に制限は無いので、施術所が設定した治療費を請求されます。
また、同じ月内で2か所以上の整骨院に健康保険での通院はできません。
転院をご希望の場合は、月替わりでないと保険が使えませんので、ご注意ください。
同じ負傷名で同時に整形外科と整骨院で保険治療を受ける事もできませんので、どちらかが自費治療になります。
整形外科では寝違え以外にも、筋肉や関節などに痛みを感じるほとんどの疾患に保険が適用されますので、健康保険証での治療をご検討の患者さんは、整形外科受診をおすすめします。
もちろん医師による正確な診断と処方は、貴方の治療に必須ですので、まずは整形外科を受診しましょう。
寝違えたらやってはいけない事!
マッサージは血液やリンパ液の流れを促進、新陳代謝を高めて傷の回復を促し、痛みを軽減させる効果が期待できます。
筋肉をほぐして、疲労を回復させる作用もある優れた手技療法です。
寝違えた首や肩の筋肉の繊維は、細かく切れている場合が多いので、その傷口を押したり揉んだりしてはいけません。
強く施術すれば、炎症が悪化し痛みがひどくなってしまいます。
無理な体操やストレッチも避けてください。
痛いのを我慢して患部にストレスをかければ、傷口が開いてしまい治りが遅くなるだけです。
お風呂で温めると楽になったように感じますが、後で必ず痛みが強くなりますので、急性期は熱い風呂で長時間、患部を温めないでください。
お酒を飲むと痛みを感じにくくなりますが、血行が良くなりすぎて、炎症がひどくなる場合があるので控えましょう。
痛み止めを飲み、無理をして仕事や家事をすると、症状が悪化したり、治癒が遅れることがあります。
寝違えは我慢せず、健康保険で治療できる整形外科や整骨院を早めに受診しましょう。
寝違えたら整骨院へ行ってみよう!
たかが寝違え!されど寝違え!
寝違えたら、本当に辛くて仕事やプライベートにも影響しかねずストレスですよね!
嬉しいことに、寝違えは整骨院で健康保険が適応されるんですね。
ですから整骨院に行き、早期に治療するという選択肢も考えてみてはいかがですか?