整骨院と整体院の違いは?肩こりの原因と治療、予防法とは?

最終更新日:2023/04/26

よく皆さんが口にしている「肩こり」という言葉は、病気の名前ではありません。
首・肩周りの慢性的なコリ、腕に症状が及ぶもの総称して「頸肩腕症候群」と呼びます。痛みがある状態を放置しておくと、肩こりが慢性化してしまい、なかなか治りにくくなってしまいます。
そこで、整骨院や整体院で行われる治療が効果的です。
整骨院と整体院の違いはどこにあるのかと、肩こりの原因と予防法も合わせてまとめてみました。

整体院と同じだと思える整骨院

整骨院と整体院、どちらも聞く言葉です。

しかし、どんな違いがあるのか知らない人も多いと思います。

まずは、整骨院についてお教えします。

■整骨院

整骨院とは、打撲や捻挫の治療、骨節や脱臼の応急処置にテーピングや電気治療等を行う所です。

按摩師、鍼灸師、整体師が一緒に働いている所も多いです。

接骨院、ほねつぎとも言われます。

施術を行う為には、マッサージ師や鍼灸師と同じく専門の教育を受け、柔道整復師の国家資格を取得する必要があります。

そして、施術所の開設には保健所への登録が必要です。

また、一部の治療に関しては健康保険が適用されます。

現在は、肩こりや腰痛等の治療に電気治療と整体等を行い、健康保険が適用される所も多いようです。

上記で説明したように、接骨院と整骨院には違いはないです。

よくネット上で「接骨院と整骨院は違う」と書かれている記事も見かけますが、接骨院と整骨院は同じものです。

そして整骨院とは、「柔道整復師が施術する施術所」の事です。

この「柔道整復師が」と言う所が、大きな特徴です。

整骨院と1文字だけ違う整体院ってどんなところ?

ここまで整骨院についてお教えしましたが、今回は整体院についてお教えします。

■整体院

その名の通り「整体」を行う所ですが、「整体」には、かなり広い意味合いがあります。
「整体」は、日本では、手技を用いた代替医療・民間医療全般を指します。

具体的には、脊椎や骨盤、肩甲骨、手足等の骨格や関節、骨格筋の歪みを、手技や補助器具を用いて矯正したり調整したりする施術を指す事が多いです。

整体院とは、 脊椎・骨盤・肩甲骨・四肢(上肢・下肢)等、体全体の骨格や関節の歪み・ズレの矯正、骨格筋の調整等を、手足を使った手技と補助道具で行う技術を持ち、肩こりや腰痛等の施術を行う所です。

因みに、健康保険は不適応です。

現在、整体師の資格は民間資格となっており、スクールや整体師個人が独自に発行する事が出来ます。

また、資格を持たなくても整体院を開設する事は出来ます。

施術者によって様々な流派、理論、方法がありますが、多くの場合はリラクゼーションとしてのマッサージを行っています。

因みに、カイロプラクティックは、背骨の歪みが体の不調の原因であるという考え方で、背骨の歪みを手技や補助道具を使って矯正する手法です。

こちらも民間資格なので健康保険は不適応です。

肩こりの原因

今や老若男女問わず、肩こりで悩んでいる人は多いです。

肩こりの原因には、様々な事が挙げられます。

■日常生活から考えられる原因

①同じ姿勢でのデスクワーク

同じ姿勢で長時間PCに向かっている事で、首や肩周辺の筋肉に緊張が続き、肩こりの症状が現れます。

②眼精疲労

PC、スマートフォン等による長時間の目の酷使や、メガネの度が合っていない等の慢性的な筋肉の緊張や疲労が、肩こりの症状を引き起こす事があります。

③運動不足による筋肉疲労と血行不良

日頃から運動不足だと、筋肉が使われてないので、筋肉に緊張や疲労が起こりやすく、肩や首筋が凝ります。

また、血行不良による肩こりの原因になります。

④ストレスによる緊張

肉体や精神にストレスを受けると、自律神経の働きが活発になり、筋肉が緊張します。

その為、肩周辺の筋肉が緊張し、肩こりが起こります。

一時的であれば問題ないのですが、連日ストレスに晒され筋肉の過剰な緊張状態が続くと、肩こりが慢性化する事があります。

⑤寒さによる筋肉の緊張・自律神経の乱れ

寒い場所や冷房の効いた部屋で長時間過ごしていると、体に不自然な力が入り、筋肉が緊張します。

また自律神経の乱れを引き起こす為に、筋肉の緊張が強まり、肩こりの原因となります。
過度の肩こりは体調不良の原因になるので、整骨院や整体へ行くことをオススメします。

肩こりをともなう疾患名

肩こりには、疾患の症状で起こるものもあります。

①四十肩・五十肩

正式名称は肩関節周囲炎と言います。

肩関節と周辺の組織が慢性的な炎症を起こし、腕の動作が痛みの為に制限されます。

6ヵ月〜1年半程で回復しますが、回復を早めるには肩の運動を行うのが効果的です。

整体等を受けてみるのも良いです。

② 変形性頸椎症

首の椎間板の弾力が減少し、椎間板に接している椎骨がトゲの様に変形し、頸椎の間から脊髄神経を圧迫し、首・肩・腕等に痛み・凝り・痺れの症状を起こします。

この場合、整骨院や病院へ行くのをオススメします。

③更年期障害

更年期とは閉経の前後、約10年間を指します。

更年期を迎えると、女性ホルモンのバランスが急激に変化し、様々なトラブルを引き起こします。

症状には、凝り・怠さ・イライラ・不安感等があります。

④高血圧症・低血圧症

生活習慣等の原因があります。

高血圧症の場合は常に最大血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上の状態、低血圧症の場合は最大血圧が常に100mmHg未満の状態を指します。

自覚症状がなく、肩こりの他に高血圧症の場合は動悸・息切れ等の症状が、低血圧症の場合は怠さ・手足の冷え等の症状が現れます。

⑤狭心症・心筋梗塞

共に動脈硬化が原因です。

狭心症は、胸が締め付けられる様に痛み、左肩に痛みが広がる発作が数分続きます。

心筋梗塞は、胸や左肩に激痛が走り、呼吸が出来なくなる程の発作が30分以上続きます。

整体が必要になる前に!簡単な肩こりの予防法

肩こりは生活習慣病の1つに挙がります。

少しでも楽になる為に、予防法をオススメします。

①運動して血行を良くする

体に負担が少なく、全身の筋肉を使う運動を行い、血行を良くします。

ウォーキング・ストレッチ・ラジオ体操等がオススメです。

②肩や首を温める

エアコンでの冷やし過ぎや、寒さに身を縮める筋肉の緊張は、肩こりの原因になります。
冷気を避け、蒸しタオルやカイロ等で肩と首を温めると良いです。

③デスクワーク時の姿勢

パソコン画面との距離を40cm以上離し、椅子には背筋を伸ばし深く腰掛け、キーボードに手を置いた時肘の角度が100度くらいになる様にします。

長時間続く場合は、1時間に1回は伸びをする事をオススメします。

④温寒療法

凝っている部分に42℃くらいのお湯と20℃くらいの水を交互にかけ、最後に熱いお湯で締めます。

40℃くらいのお湯にゆっくり浸かる事もオススメです。

⑤マッサージ・整体

痛みを感じる程のマッサージや整体は、筋肉に余計な緊張や疲労を与えたり傷つける事があります。

擦る・軽く押す・揉む程度に留める方が良いです。

整骨院へ行くのも良いと思います。

⑥市販の薬を使う

インドメタシン・フェルビナク配合の貼付薬や、イブプロフェン配合の内服薬、有効成分配合のビタミン剤が効果的です。

⑦病院で診察を受ける

日常生活に支障を来したり、疼く様な痛みを伴う肩こりの場合、他の疾患の可能性があるので病院を受診する事をオススメします。

整骨院で活躍する柔道整復師の業務内容は?

柔道整復師は、昔から「ほねつぎ」「接骨師」という名で知られています。

資格を習得する為には、厚生労働省の許可した養成施設で3年間修学するか、文部科学省指定の4年制大学で基礎系科目と臨床系専門科目を履修します。

卒業時に、財団法人柔道整復研修試験財団が行う国家試験の受験資格が与えられ、合格すると厚生労働大臣免許の柔道整復師になれます。

つまり、国家試験に合格して初めて、柔道整復師を名乗り、患者さんに施術を行う事が出来るのです。

柔道整復師には、健康保険を使用しての開業権が与えられ、接骨院や整骨院を開業する事が出来ます。

また、勤務柔道整復師として、整形外科のリハビリやスポーツ施設・介護施設等で活躍している人も大勢います。

接骨院や整骨院では、骨・関節・靭帯等に加わる急性や亜急性の原因で発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の損傷を、肩こり等にする整体ではなく「非観血的療法」によって整復・固定等を行い、人間の治癒能力を最大限に発揮させる治療を行っています。

柔道整復師は骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷の治療のエキスパートなのです。

整骨院へ行って整体してもらおう!

肉体的、精神的なストレス、自律神経の乱れなどによる肩周辺の筋肉の緊張と、血流不足が原因の肩こりは本当に辛いですよね!

私も慢性的な肩こりに悩まされています。

その痛み、我慢しないで一度整骨院へ行って整体してみてはいかがですか?

また、肩や首のこりは、生活習慣の見直しで改善することができます。

あなたの生活習慣、一度見直してみませんか?

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