セカンドオピニオン?整骨院と整形外科を同時に通院可能!?

最終更新日:2023/04/27

辛い関節痛や肩こり、腰痛などの体の痛みを解消したいと思う時、どこにかかれば良いのでしょうか?

よく思い浮かぶのは、整骨院や整形外科ですよね。

整骨院と整形外科は、それぞれ全く異なります!

そもそもの成り立ちも違いますし、適応症状も異なるので、症状によってどこにかかるかも検討しないといけません。

整骨院や、整形外科ってどんな診療をする場所なのかと、気になる同時通院が可能なのかについてお話していきます。

接骨院・整骨院とは?

接骨院・整骨院とはどのような所なのか説明します。

最初に、接骨院と整骨院には違いはありません。

ネット上には「接骨院と整骨院は違う」等と書かれている記事が見られますが、間違いです。

■整骨院
打撲や捻挫の治療、骨節や脱臼の応急処置をテーピングや電気治療等で行う所です。

按摩師、鍼灸師、整体師が一緒に働いている所も多いようですが、「柔道整復師が患者さんを施術する施術所」の事を指します。

この「柔道整復師が」という所が、大きな特徴です。

柔道整復師になるには、按摩師や鍼灸師と同じく、専門の教育を受け国家試験に合格し、資格を取得する必要があります。

施術所の開設には保健所への登録を必要とし、一部の治療に関しては健康保険が適用されます。

現在は腰痛等の治療に電気治療とマッサージを行い、健康保険が適用されている所が多いです。

因みに、整形外科は医師が営み、運動器(骨、関節、筋、腱等)に関わる神経の異常(疾患)を治療する診療科です。

整骨院と整形外科に同時にかかる人もいるようですが、その必要はあるのでしょうか。

整形外科と整骨院を同時に通院してみたいが整骨院で健康保険が使える場合は?

整形外科と整骨院に同時に通院した場合、整骨院で健康保険が使える場合と使えない場合があります。

○健康保険が使える場合

骨折・不全骨折・脱臼等は、応急手当を除き医師の同意が必要です。

打撲・捻挫・出血のない肉離れ等も該当します。

例えば、重いものを持ち上げた際に腰を痛めた、階段から滑り落ち足首を捻挫した、寝違えた等、外傷性のもので負傷の原因が明確な場合に限られます。

○健康保険が使えない場合

日常生活に於ける疲れ・肩こり・腰痛等、スポーツ等による肉体疲労や筋肉痛、加齢による五十肩、慰安目的の按摩・マッサージ代わりの利用等です。

神経痛や脳疾患後遺症等の慢性病、過去の交通事等の外傷性疾患の後遺症、医師の同意がない骨折不全骨折・脱臼等、原因や負傷日が不明な怪我等も該当します。

上記の場合、健康保険が使えないので、全額自己負担になります。

業務中や通勤途中の怪我の場合は健康保険ではなく労災適用の為、事業所人事担当課へ連絡してください。

整形外科とは?

整形外科とは、整骨院と違い、運動器官を構成している全ての組織に生じる疾患や外傷を対象としている診療科です。

その為、診療範囲は非常に広範囲で、脊椎・脊髄・上肢・下肢・骨盤等、体の全身が該当します。

また、対象年齢も幅広く、新生児から高齢者まで、全ての年齢層が対象となります。

その為、患者数も非常に多く、厚生労働省の調査では、内科の次に患者数が多い診療科であると報告されています。

整形外科を受診する患者が訴える疾患で、最も多いものは腰痛という調査結果が出ています(人口1,000人当たり)。

高齢化が進む現代日本において、加齢による腰痛・肩こり・変形性関節症等の疾患で悩む人は年々多くなっています。

中には、整骨院と同時に通院しようとしている人もいます。

整形外科が扱う疾患はそれだけではなく、外傷やスポーツ・手の外科等、運動器全ての疾患が対象となります。

このように整形外科は、医療の一部門であり、「医師が医療として施術する」という所に大きな特徴があります。

整形外科で行われる診療って?

整形外科とは、外傷や日常生活で生じる痛みを診療する診療科です。

主な診療内容は、骨折・脱臼・打撲・切り傷等の外傷や、肩こり・腰痛・関節痛等の日常的に生じる体の痛み等も含みます。

その為、整形外科で行われる治療は病気や怪我の治療の他に、運動機能を元に戻す為のリハビリテーションが含まれます。

稀に整骨院と同時に通院しようとする人もいます。

また、リウマチや神経痛等の痛みを主とする疾患の治療や、整形外科疾患に密接に関連している障害の治療を行っている施設も多いです。

整形外科医は、日本整形外科学会が認定する整形外科専医資格を取得することで一般整形外科診療を行うことが可能になります。

しかし、整形外科専門医資格の取得後、其々の専門領域に進んで行く医師が多いです。

その専門領域は多岐に渡り、リウマチ医、スポーツ医、関節外科医、手や足の外科医、小児整形外科医等細かく分かれています。

これをサブスペシャリティと呼びます。

整形外科を選ぶ際は、自分の症状に合わせて医師の専門領域を確認しておくと、症状に合わせた適切な治療を受けやすいです。

勿論、専門でなくても治療を受けることは出来るので心配しないでくださいね。

整骨院と整形外科は同時に通院してもいいの?

整形外科でリハビリを受けているなら、整骨院で保険を使うことは無理です。

例えば、整骨院に通院していて、心配だからと整形外科で画像を撮ってもらい、画像に何もなかったので整骨院に通院するのは可能です。

要は、 整形外科の通院回数だと思ってもらって大丈夫です。

月1、2回なら問題ないですが、リハビリとなると週2、3回だと思うので、整骨院の保健請求が保険会社に断られると思います。

また、貴方が整形外科に通院していたことは後々整骨院には分かります。

(保険が効かなかった場合、保険会社から通知がきます。)

気を付けて頂きたいのは、整骨院と整形外科を同時には受けられないという事です。

同時に受診というのは、整形外科では対処療法で湿布を出す等、殆ど治療らしい治療をしてくれないので、整骨院をマッサージ屋感覚で捉え、掛け持ちしようとすることです。

整骨院業務は、慢性疾患患者を診る事そのものが違法です。

急性のものしか診る事が出来ないのです。

もし、その疾患が急性なら組合に一言言ってから転院した方が良いです。

中々治らないのなら整形外科に行くべきです。

整形外科ならドクターショッピングも問題なく出来ます。

また、最短翌月まで転院を待つのも手です。

貴方の名前を近隣の整骨院から見つけて慢性疾患であると判断された場合、保険請求がなされない可能性もあります。

その場合、整骨院は貴方に残りの7割を請求してきます(自費扱い)。

そんなことにならないためにも同時通院は控えるべきでしょう。

同時に通院するのではなくセカンドオピニオンをしてみよう

主治医以外の医師に求める第2の意見をセカンドオピニオンと言います。

この考え方が広がってきた背景には、従来のお任せ医療ではなく、インフォームド・コンセント(説明と同意)を受け、自分も治療の決定に関わる医療に変わってきた事にあります。

医療は日進月歩で新しい治療法が次々に生まれています。

その全てを一人の医師が把握している訳ではないのです。

また、医師や医療機関によって患者に提供すべき治療は違います。

そこで、最善だと思える治療を患者と主治医とで判断する為に別の医師の意見を聞く事、それがセカンドオピニオンです。

セカンドオピニオンと医師を変える事は違います。

初めから医師を変えたいという意思がある場合は、転院・転医となります。

セカンドオピニオンを受けた後、別の医師の治療を受ける為に医師を変える事はあります。

主治医との関係が悪くなる事を心配してセカンドオピニオンを言いだせない人もいますが、心配する必要はないです。

何故なら、”主治医と共に治療を選択する”事がセカンドオピニオンの前提だからです。

しかし、正確な意味を理解していない医師や、プライドの高い医師がセカンドオピニオンを申し出た患者に対して、転院や転医を薦める場合があります。

その場合、そうした医師と共に今後の治療を続けていけるのか吟味する必要が出てきます。

尚、整骨院と整形外科は同時に通院出来ないので、セカンドオピニオンより転院をオススメします。

自分に合った治療場所を探そう!

整形外科と整骨院は、治療内容や治療方法が同じようなイメージがありましたよね。

一体、どこに行けばいいのか悩んでしまうこともあると思います。

治される側と、治してくれる側の間で、より良い治療を行う為には両者の信頼関係が必要です。

可能な限り自身の気持ちを治してくれる側に伝え、通じ合う人間関係を構築して、自分にあった治療場所を探せるといいですね。

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