「なんだか最近、体がだるくて・・」「最近体重が・・」と悩んでいる方、いらっしゃいますか?もしかしたら甲状腺の機能の問題かもしれません。
そんな症状で考えられるのが橋本病(甲状腺機能低下症)。
バセドウ病(甲状腺亢進症)の逆の症状がでる病気です。
橋本病を発症すると太るということは、よくある症状のようです。
橋本病(甲状腺機能低下症)とは?
橋本病とは長期に渡って甲状腺の炎症が治らない病気のことなので、別名を「慢性甲状腺炎」とも呼ばれています。
本来炎症は何らかの病原菌が体内に入り込むと発症しますが、橋本病の場合は外からの攻撃に対して甲状腺を守るために炎症を起こします。
つまり一種の防衛本能と言えるのです。
何故こうなるのかは分かっていませんが、免疫と関係のあるリンパ球が甲状腺を攻撃しているせいなのではないかと言われています。
未使用の甲状腺ホルモンは、2ヶ月の間溜めておくことが可能です。
もし抗体からの攻撃を受けても、この蓄えがある限りは対応してくれます。
この間は、病気らしい症状は現れません。
だからといって放置しておくと悪化の一途を辿り、ホルモンが分泌されても何の反応も示してくれなくなります。
こうなると甲状腺の働きが悪くなっていき、「太る」「首が腫れる」といった症状に見舞われるのです。
この病気は女性の20~40代に多く見られ、子供がかかることはほとんどありません。
また症状も気付きにくいため、橋本病に罹患している自覚がないこともあります。
心当たりがあれば、すぐに病院へ行きましょう。
最近太るようになった・・橋本病が原因?症状と特徴について
橋本病は、最初のうちは首の腫れ以外の症状が現れません。
バセドウ病と似ていますが、こちらは柔らかく滑らかなのに対して、橋本病の場合はごつごつと硬く、しこりのようになることがあります。
男性よりも女性の方が圧倒的にかかりやすく、20~50歳と年齢層は非常に幅広いですが、子供はまずならないと言われています。
橋本病になると新陳代謝が落ちるので、肌がかさかさしてきたり、顔付きや声が変わったり、体重が増えて全身が太るなどといった様々な症状に見舞われます。
この原因の大半はむくみによるものとされています。
体内に必要以上の水分が溜まることで、食べる量は普段と同じなのにもかかわらず、体重はどんどん増えていき、余計な肉がついていきます。
その結果、まぶたや唇が腫れ、頬の肉が垂れてきて、ぼんやりとした顔になっていきます。
舌も膨れるので上手く喋れなくなり、さらに粘膜にまで達すると声がしわがれてくるのです。
バセドウ病と比較されることが多いのですが、症状自体は正反対なのです。
橋本病を発症すると太る人が多い?!
橋本病はむくみや肌の乾燥などいろんな症状が引き起こされますが、その最たるものは「食べないのに太る」ということでしょう。
食欲自体は失われていくのですが、それとは裏腹に体重は増加して、身体中に余分な肉がつくと言われています。
これは新陳代謝が低下しているせいなのです。
新陳代謝が落ちると体温が下がるので、冷えや寒さに弱くなります。
成人病と間違われることもあるようですが、身体の冷えや太ったことに対する心当たりがなければ、念のため病院へ行ってみることをおすすめします。
何故体重が増えるのかというのは、甲状腺が機能しなくなったことが原因です。
こうなるとカロリーが減りにくくなり、いわゆる「脂肪燃焼しにくい身体」になっています。
その状態でいつもと同じ量の食事を摂ると、ほぼ確実に太ります。
ダイエットに励むつもりで、摂取カロリーや食事の品数を減らしたり、適度な運動を行いましょう。
場合によっては医師から直接指導を受けることもあるかもしれません。
橋本病は成人女性なら誰でもかかる可能性があるので、中年期に感じる太りやすさはこの病気のせいかもしれませんよ。
橋本病で太る原因は浮腫み!
橋本病になると新陳代謝が低下するため、肌が乾燥してきます。
似たような症状を持っているからと比較対象にされるバセドウ病は汗の量が増えるので、正反対と言っても良いでしょう。
顔色はどんどん黄色っぽくなっていき、同じタイミングで全身がむくんできます。
まぶたや唇は腫れ上がり、頬は垂れ下がってきて、鼻が平べったくなるので、全体的にぼんやりとした顔付きになります。
むくみは舌にまで及び、そうなると呂律が回らず、言葉が上手く発音出来なくなり、声がしわがれてくるのです。
これはやがて手足にまで広がっていきます。
このむくみは指で押しても痕が残らず、脱毛が進行するので眉毛などが薄くなるという特徴を持っています。
最終的にはむくみによって体内に水分が溜まり、体重が増え、全身が太るのです。
これは水太りと同じことなので、食事の量はいつも通りなのに太っているという事態に陥ります。
食べ過ぎや運動不足など、心当たりがないのにもかかわらずいきなり体重が増えてきたら、むくんでいると見なして良いでしょう。
橋本病の人の食事と生活について
橋本病になってしまったら、ヨードを摂り過ぎないように気を付けましょう。
昆布などの海藻類に多く含まれている成分ですが、必要以上に摂ると甲状腺に異常が出てしまうのです。
ですがひじきやわかめ、海苔などは他の食材と一緒に摂ることも多いはずですし、バランスの取れた食事内容なら大丈夫です。
意外なところでは「イソジン」といううがい薬にもヨードが入っています。
橋本病にかかると新陳代謝が弱くなるため、何もしていなくても太ることが珍しくありません。
そこで食事のカロリーを抑える努力をしましょう。
運動に関しては制限がありません。
むしろ身体を動かすことで腸が活発に働き、便秘が解消されるのでどんどん運動しましょう。
普段の家事でも十分身体は動かせますし、ウォーキングやサイクリングなども最適です。
近所を軽く散歩するだけでも構いません。
動くことが億劫かもしれませんが、思い切って動いてみましょう。
甲状腺に関する病気にかかると生活リズムを維持出来なくなることが多いようですが、早寝早起きを習慣付けると症状を和らげることが出来ます。
意識して、是非チャレンジしてみて下さい。
橋本病を悪化させる原因を知っておこう!辛いときは休息を・・
橋本病にかかった場合、やってはいけないことが3つあります。
それは「夜更かし」「ストレスが掛かる」「頑張りすぎる」です。
ストレスはさすがに無理ではと思うかもしれませんが、今回のストレスに該当するものは転職や結婚などで「自分の周りの環境が変わること」が中心です。
これ以外にも出産は症状の悪化を招きますし、昆布やひじきなどヨードの多い食べ物もいけません。
インターフェロン治療を行うことや、不妊治療などに使われるGnRHアゴニストも避けましょう。
橋本病になるとだるさや疲労感、むくみによって太るなどの症状のせいで身体を動かすことが億劫になることが多いようです。
こんな時、絶対にやってはいけないことは「寝てばかりで申し訳ない」と自分を追い詰めることです。
これは全て病気が原因なので、気にする必要はありません。
むしろ気落ちするとますます完治から遠のくので、ゆっくり眠って下さい。
もしも様子見の段階で気分が悪くなったら、すぐに医師へ報告しましょう。
安易に薬に頼るのではなく、あらゆる方法を提示してくれる医師だと有り難いですね。
とにかく精神的な負荷を掛けないようにして、リラックスすることに努めましょう。
橋本病を発症しても普通に生活は出来ます
橋本病はバセドウ病と反対で、甲状腺の機能が低下してしまう症状なのですね。
そのため、橋本病を発症してしまうと、体が浮腫みやすく、新陳代謝も落ちて、太りやすくなってしまうようです。
最近、体のだるさや、体重の変化が気になる方、自分の体に異変を感じている方は、一度病院で検査してもらうのもいいかもしれませんね。