ズキズキと脈打つような強い痛みで、光や音に敏感になってしまう片頭痛。いわゆる「片頭痛持ち」の方って結構いらっしゃいますよね。
片頭痛の治療は、薬物に頼ることが多いと思いますが、即効性に優れているイミグランってご存知ですか?
今回は、イミグランの特徴や副作用、薬の副作用を出しにくくする方法についてご紹介していきたいと思います。
まず最初に、片頭痛の特徴的な痛みや症状について
片頭痛は頭蓋骨の血管が広がり炎症を起こす事で症状が現れると考えられている慢性頭痛の一つです。
原因は明らかになっていないものの、ストレスや疲労が起因となり誘発される他、女性の方が男性に比べて片頭痛に悩む人が多い事から女性ホルモンの影響もあると言われています。
片頭痛が起こる前に目にチカチカする光が現れたかと思うと、その光で視界の一部が妨げられる閃輝暗点と呼ばれる前兆が出るケースも見られる他、感覚が鈍くなったり手足のしびれや生あくび、話しにくくなるといった症状が見られる事があるのも特徴です。
主な症状としては頭の片側だけ、又は両側や後頭部、頭全体に生じる物で、ズキズキとした脈をうつような強い痛みが起こります。
同時に、光や音、ニオイに敏感になる場合もあり吐き気や嘔吐を伴ったり実際に吐いてしまう事もあります。
運動や入浴、飲酒など身体が温まると痛みが助長される場合もありますので注意が必要です。
痛みのピークは1~2時間程度、頭痛は4~72時間程続く場合もあります。
月に1~2回、多い時は週に1~2回程度起こるケースも見られ、一度片頭痛が治まるとそれまでの痛みがウソのように無くなります。
短いサイクルで痛みが起こったり薬が効かず毎日の様に鎮痛剤を服用している場合は受診しましょう。
片頭痛の発作の原因に作用するイミグランの様な片頭痛に特化した製剤もありますが多少の副作用もある為、医師への相談をお薦めします。
片頭痛の治療薬について
片頭痛は脳血管の拡張により血管の周囲を取り巻く三叉神経が刺激を受けて痛みの原因となる物質が放出される事により、血管の周りに炎症を起こし血管が拡張する事で三叉神経への刺激が高まり、その刺激が大脳に伝わる事によって起こります。
この片頭痛を引き起こす元に作用するイミグラン等のトリプタン系薬剤には広がりすぎた脳の血管を元に戻し、三叉神経からの痛みの原因物質の放出を抑え、刺激の情報が大脳に伝達されるのをブロックする働きがありますので、片頭痛に伴う吐き気や嘔吐、光への過敏等の症状も抑えます。
吐き気が強い場合は制吐薬を併せて服用する事で症状を和らげる事が出来ます。
又、片頭痛の急性期に用いられる治療薬がエルゴタミン製剤です。
主成分であるエルゴタミンは発作時の血管拡張を抑える事で効果を発揮しますが、カフェインがその作用を補強するのに配合されています。
頭痛発現時にすぐに服用する事が最も効果的な為、痛みが酷くなってから飲んでもあまり効果がないと言われています。
そして片頭痛が起きた後に服用する事で炎症を抑えると言われるのが鎮痛剤です。
頭痛発作のごく早期、及び前兆期の使用でも効果があると言われますが、月に10回以上など、予防的な服用を習慣にしてしまうと、頭痛薬の飲み過ぎが頭痛を引き起こす薬物乱用頭痛に陥ってしまう事があります。
それぞれの薬のメリット、副作用など医師に相談しながら上手に使用すると良いでしょう。
片頭痛の治療薬・・トリプタン系薬剤、イミグランとは
片頭痛の治療薬としてエルゴタミン製剤に変わって広く処方されるようになったのが、国内初のトリプタン系薬剤であり、片頭痛治療薬のイミグランです。
スマトリプタンと呼ばれるこの薬は片頭痛が起きてから飲んでも効果が期待できるという利点があり、拡張した血管を収縮させて、血管周辺の炎症を取ってくれる片頭痛の急性期治療薬です。
CMでもおなじみの市販薬の鎮痛剤として知られているバファリンやロキソニンは痛みを抑える鎮痛剤ですが、イミグランの場合は、片頭痛の痛みのもとである血管の拡張を抑えてくれますので、片頭痛に苦しむ人にとっては特効薬でもあり、心強い薬です。
イミグランには即効性のある病院で注射してもらう方法と、錠剤の薬の服用、鼻からの点鼻薬という3つの方法があり、頭痛発現時になるべく早期に服用すると効果的であると言われています。
予防的な作用はなく、痛みのない状態で服用しても効果がないと言われていますが、頭痛が始まった早い段階のうちに服用すると高い効果が得られると考えられています。
効果的な薬ですが副作用もある薬剤と考えられていますので、服用の際には医師に相談しましょう。
イミグランの副作用について
片頭痛の治療薬であるイミグランをはじめとしたトリプタン系薬剤ですが、効果のある薬だけに副作用にも注意したいところです。
主な副作用として生じやすいものに、動悸やフワフワする感じやめまい、吐き気、眠気、倦怠感や身体の痛みなどがあげられています。
飲み始めには胸や喉のつかえ感や圧迫感を生じることがあるといわれ、海外では不整脈や狭心症も報告されているため、中高年の方は注意が必要です。
動悸や胸の違和感を感じたり、心臓疾患などに不安がある場合は、念のため心電図検査などを受けておくと安心です。
なお、滅多に見られませんが、狭心症や心筋梗塞などの心臓の異常や胸の痛みや違和感、圧迫感、脈の乱れや冷や汗、アナフィラキシーショックといった事や、蕁麻疹や、全身発赤、顔や喉の腫れ、一過性の血圧上昇や血圧低下、目の前が暗くなって意識が薄れたり、てんかんのような重い副作用がある場合がありますので、初期症状には注意して様子を見て頂き、体調が心配な場合は医師に相談した上で使用することが重要です。
薬に副作用は付き物!イミグランを飲む時は
片頭痛の際に気になるのは薬の副作用です。
イミグランのような片頭痛の治療薬でなく、頭痛などの際に鎮痛剤を服用する方も多いと思います。
鎮痛剤は副作用として胃の粘膜の分泌を減少させてしまうことから、胃の痛みやむかつきといた胃腸障害を起こることがありますので、出来るだけ空腹時を避けて薬を服用することが大事です。
どうしても空腹時に緊急で薬を服用しなくてはならない場合は出来るだけ多くのぬるま湯が水で飲むのが良いとされています。
アルコールはもちろんのこと、お茶やコーヒーなどカフェインを含んでいると、副作用が出やすくなる可能性がありますので注意が必要です。
又、鎮痛剤は副作用として眠気が出る場合があります。
自宅で横になって休める環境とは限りませんので、眠気により社会生活にも支障をきたすような場合、病院で相談してみましょう。
片頭痛は病院に行くほどの病気ではないと考えて、市販の鎮痛剤を使用して痛みを抑えている方も多いかもしれませんが、月に10回以上、薬を服用しているような場合は、薬物乱用頭痛を引き起こす場合がありますので注意が必要です。
頭痛が頻発する場合、痛くなった時に服用する鎮痛剤よりも、病院で副作用のない予防薬に変更してもらう事も可能です。
薬を上手に利用して痛みを緩和するようにしましょう。
副作用が恐い。薬を使わない片頭痛対処法
つらい片頭痛ですが副作用が心配で薬を出来るだけ飲みたくない、又は薬が飲めない妊娠中や授乳中、体調などの問題でイミグランなどの薬を使わないで対処したいという時の方法をご紹介します。
まずは頭痛が起こったら、早い段階で仕事や家事を休んで出来るだけ身体を休めましょう。
ゆっくり睡眠を取れる状況なら、眠ってしまうことも対処法の一つです。
睡眠を取ることで拡張していた脳の血管がもとに戻る為、片頭痛がおさまる場合もあります。
但し、寝すぎると逆効果になりますので注意が必要です。
又、光の影響で痛みが増したりする場合は、出来るだけ暗い部屋で横になり、音によって痛みが増す場合は耳栓をするのも対処法の一つです。
痛い部分を冷えピタや冷たいタオルなどで冷やしてみたり、冷やすより温めたほうが良くなるという片頭痛の人は使い捨てカイロなどを常備しておき、痛くなったらその部分に当てて横になると良いでしょう。
片頭痛を緩和するツボである後頭部の髪の生え際辺り、耳の後ろ側あたりにある完骨というツボや、頭のてっぺん、つむじではなく頭の頂上のツボを軽く叩くのも効果的です。
片頭痛が起こりそうと思った時に簡単に行ってみて下さい。
薬と上手に付き合いましょう
いかがでしたか?
片頭痛って本当に辛いですよね!
頭痛ってなにもやりたくなくなってしまいますよね。
急に起こる片頭痛、やはり薬に頼らないと辛いですよね。
用法・用量をしっかり守れば、副作用も恐くは無いです。
それでも副作用が恐くて飲めない方や、妊娠中の方は、なるべく片頭痛にならないよう対策をすることも大切かもしれません。