甲状腺のエコー診断。費用や診断結果、疑われる病気など。

最終更新日:2023/04/15

甲状腺の異常は様々な症状を引き起こします。ですから、別の病気と間違えられて診断されることも多いそうです。甲状腺疾患の発見には血液検査やエコー検査が必要です。そこで今回は甲状腺の診断に掛かる費用や結果から疑われる病気まで、紹介していきたいと思います。

甲状腺のエコー検査の費用は?

甲状腺のエコー検査にかかる時間は15分~30分程度、長くて40分を少し超すくらいです。しかしながら、これは待ち時間を全く考慮にいれていない時間なので例えば待ち時間の長い総合病院で検査を受ける場合は1~2時間は拘束を受けると考えてよいでしょう。
予約を入れた場合は、ほぼ確実に30~40分内で終了します。
甲状腺エコーの費用は3割負担で1050円です。
甲状腺エコーは診療報酬上は『超音波検査・その他』の分類に含まれ点数は350点となります。ちなみに1点=10円/健康保険です。ですので1割負担で350円、2割負担で700円、3割負担で1050円という計算になります。
この1050円にはフィルムやテープ、記録紙の代金も含まれており他にも検査を行えば検査料が発生するうえ、診察代も発生します。
検査時の服装ですが甲状腺エコーの場合は首回りに超音波の機械を当てるため洋服は首回りを締め付けないもの、なるべく首回りの空いたV字やU字ネックのものがおすすめです。実際のところ、甲状腺検査はエコー検査だけでは済まないことが多いです。その他の検査方法は後程ご紹介いたします。

甲状腺のエコー検査では何が分かる?

甲状腺とは喉の下にある小さな臓器とみなせます。
甲状腺には体に必要なホルモンを生成する重要な仕組みがあり、主に新陳代謝の促進、神経と精神のコントロール、脳や骨の成長、発育と深くかかわっています。
この甲状腺が罹患すると甲状腺が肥大化したり、形がいびつになるため、まずはエコー検査で甲状腺の全体像を調べます。
次はしこりの有無を確認して、しこりがでてきた場合は位置と形状、内部の状態を判断します。同じくして血流の速度や腫瘍の硬さを調査して、その場で良性か悪性を診断することも可能ですが、精密検査に進むことが一般的な流れです。
会社勤めの方は毎年定期健康診断を受けるかと思いますが、健康診断で甲状腺エコー検査を行う場合は、喉に超音波機器を当てて測定します。検査時には痛みや圧迫感もないうえ、身体に無害です。また診察台に横になる、もしくは座ったままでも検査することができます。喉にジェルを塗るだけの簡単な検査ですのでこれは検査時間は5分程度ととても早く終了します。

甲状腺エコー検査以外にはどんなものがある?

甲状腺疾患は一般的には知名度の低い病気ですので、どのような形で検査をするのか不安な方も少なくないと思います。
したがって、ここでは病院での受診、検査方法を説明します。
まずは「問診」です。問診の受診では甲状腺の病気特有の症状の有無、いつごろから症状が出始めたか、などを質問します。その際に気になるような症状がある場合は、医師に必ず伝えるようにしてください。また、ご家族のなかで甲状腺の病気に罹患したがいらっしゃった場合も必ず伝えるようにしてください。
また別の問診として、生活習慣やアレルギーの有無などについて質問をされます。
次に「触診」です。甲状腺は皮膚の上から触って簡単にわかる部分ですので、念入りに甲状腺の触診が行われます。腫れやしこりの有無を主にみていきます。
そして「ホルモン検査」です。甲状腺ホルモンの異常の有無を確認する検査です。血液を採取し、血液中の甲状腺ホルモンの濃度を調べます。
また「抗体検査」ですが、甲状腺の病気の代表格であるバセドウ病や橋本病は、免疫の誤認により自分の体を攻撃する抗体の生成によって発生します。したがって血液中の抗体を調査して病気の診断を確実に行う場合があります。これもホルモン検査と同じく血液を採取して調べます。
超音波検査では超音波を甲状腺に当てるだけでかなり細かな診断することが可能です。腫瘍の内部構造まで読み取れるので良性か悪性かなどの判断に役立ちます。

普通の甲状腺検査をすべて行うと費用はいくら?

甲状腺に腫れが出てきたら心配しますよね。
ある方の場合、最初は近所の内科へ赴きそして総合病院の乳腺外科へと行かれました。そうして紹介状を医師の方に書いてもらって以後では甲状腺専門病院へ通院することとなっています。
どこの科に行こうか迷っている方はまずは内科で大丈夫です。
また近所に『内科・甲状腺科』があればそこが一番良いです。
また病院の診察代・検査代ですが甲状腺の状態によって検査項目が変わるため一定ではないです。
病院に行った際に必ず検査されるものはまず血液検査で、これは血中の甲状腺ホルモンの量をみます。
次に尿検査を行います。
そして甲状腺に腫れが見受けられる場合、エコー検査・レントゲンを行います。
また穿刺吸引細胞診を行う場合もあり、甲状腺の腫れが見受けられる部位に直接針を刺して細胞を取り出し検査をします。
血液検査で甲状腺ホルモンに異常値が見られるなら、、ちなみにバセドウ病や橋本病の可能性のある方に限ってはヨード摂取率検査をおこないます。
大まかにこんな検査です。
ある方の場合ではヨード摂取率検査以外の全ての項目を検査しましたがかかった金額は3割負担で7000円程度になったそうです。

甲状腺に異常が見つかったら、後々掛かる費用はある?

甲状腺異常の病気として、バセドウ病の初めての診察の場合ですが検査項目は血液検査、尿検査、甲状腺超音波検査で費用は23,000円(3割で6,900円)となります。初めての診察から2か月間はだいたい2週間に1回の診察です。その際の検査項目は血液検査が費用13,500円(3割で4,050円)です。初めての診察から3か月目、4か月目、5か月目、6か月目の診察の場合は検査項目が血液検査の費用は15,000円(3割で4,500円)です。
また初めての診察から半年以上が経過した場合の診察ですが、診察する間隔は甲状腺機能が変動している際は1~2か月に1回ですが安定した状態の時は2~3か月に1回となります。検査項目ですが血液検査を行い、必要に応じて尿検査を行います。費用は11,000円~19,500円(3割で3,300円~5,850円)です。
甲状腺の投薬量が1日あけて1錠服用またはそれより少ない量で安定している時期の場合の診察は診察をする間隔は3か月に1回で検査項目は血液検査です。必要に応じて尿検査を行います。費用は13,500円~18,000円(3割で4,050円?5,400円)です。
このように最初の検査で甲状腺機能に異常が出た場合、2回目以降も継続的に検査費用が掛かってきます。甲状腺機能の回復には時間がかかるものです。焦っても仕方ありません。時間が掛かっても必ず良くなる日が来ると信じて待ってくださいね。

甲状腺は根気強く治療を続ければ大丈夫

甲状腺の異常はエコーで見つかることもありますし、その他の検査で見つかることもあります。そうやって見つかったら、すぐに治療に専念しましょう。甲状腺がんになっても生存率も高いのが特徴です。甲状腺の病気は治らないことはないと信じていきましょう。費用は積み重なっていきますが、医療費助成や保険を上手に使って完治までの日々を過ごしていきましょう。必ず健やかな日々を送れるようになりますからね。

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