野球、ソフトボールとピッチャーにとって、肩はとても大切な部分と言えます。
もちろん、ピッチャーだけに限らず、どのポジションの選手にとっても、また他の競技の選手にとっても肩はとても大切な部分です。
その中でも、ピッチャーは特に肩への負担が大きく、日頃のケアも大切にしなければなりません。
実際にどのようなマッサージをしたら良いのかをご紹介致します。
ピッチャーの動きと肩の関係性は?
ピッチャーにとってとても大切な肩。必要以上に負担を掛け、痛めてしまった方も多いのではないでしょうか?野球ではよく「野球肩」とも言い、1つの症状としてあります。
肩を痛める原因は様々あり、正しく身体が使えていなかったり、過度に負担を掛けてもケアを全く行わなかったりと様々です。また、痛みが肩にあるからと言って、原因も肩にあるとは限りません。私たちの身体は全て繋がっており、連動して動いています。ピッチャーの投げる動作でも、決して肩だけで投げている訳ではありません。全身を使って、連動させることで投げるという動作が出来るのです。
その中でも、ピッチャーが投げる時に肩がどのような動きをしているのかご紹介致します。
「肩」つまり「肩関節」には様々な動きがあります。腕を前から上に上げる動作の「肩の屈曲」、腕を後ろに上げる動作の「肩の伸展」、腕を身体の真横から上げる動作の「肩の外転」、外転時から戻す動作の「肩の内転」、外に向かって肩を捻る動作の「肩の外旋」、内に向かって肩を捻る動作の「肩の内旋」などがあります。
これらの動作がそれぞれ連動することで投げる動作が出来ているのです。
もちろん、これだけ様々な動きが出来る分、肩の周りには様々な筋肉が関係し複雑な動きを可能としています。大きな力を発揮する筋肉から、小さな動きを調整する筋肉まで様々です。ピッチャーにとって大切な肩は様々な筋肉が関係しているのです。
そして、ここでもう1つ大切にしていただきたいのが肩甲骨です。先ほどもお伝え致しましたが、投げる動作では肩以外の様々な部分が連動しています。その中でも、特に肩と連動して動いてくるのが肩甲骨です。ぜひ、肩と肩甲骨はセットで考えていただきたいです。
では、実際にどのようなマッサージを行ったら良いのかを、この後ご紹介致します。
肩のどこをマッサージしたら良いのか?
ここでは実際に肩のどこをマッサージしたら良いのかご紹介致します。
先ほどもお伝え致しましたが、肩には様々な筋肉が関わっており、また肩甲骨ともセットで動いています。特に肩甲骨の動きが制限されてしまうと、肩の動きも悪くなりやすいです。ぜひ次の3つのポイントをまずはマッサージしていきましょう。
①鎖骨の下
肩とは全く関係ないように思われがちですが、この鎖骨の下の筋肉が硬くなると肩が前に引っ張られやすくなり、ピッチャーの投げる動作に制限が掛かります。また普段の姿勢でも猫背になりやすくしてしまう部分ですので、しっかりとマッサージしてあげることをオススメ致します。痛みを感じやすい部分でもありますので、優しくマッサージしてあげましょう。
②肩甲骨の内側
何度もお伝えしておりますが、肩甲骨の柔らかさはとても大切になってきます。元々肩甲骨とは浮いている骨であり、肋骨の上を滑るようにして動いています。しかし、周りの筋肉が硬くなるとその動きを制限してしまいます。なので、肩甲骨の浮きを出す為にも、肩甲骨の内側から肩甲骨の下に指を入れるようにマッサージしてみましょう。柔らかい人であればしっかりと指が入りますが、硬い方は全く入らないです。
③脇の下から肋骨にかけて
ここは肩というよりは背中の筋肉とも言えます。ここが硬くなると腕を上げる動作に制限を掛けてしまいますので、しっかりとマッサージすることをオススメ致します。仰向けで寝た状態で腕を上げて、脇の辺りから肋骨に向かって筋肉の部分を軽く押しましょう。肋骨の上を押さないように注意してください。
では、これらをどのタイミングで行ったら良いのか、この後ご紹介致します。
肩のマッサージのタイミングは?
ここでは、肩のマッサージを行うタイミングをご紹介致します。
オススメは練習後、試合後です。疲労が溜まっている、筋肉が硬くなっているところでマッサージを行うと良いでしょう。
気を付けていただきたいのが、練習や試合の途中や試合と試合の合間などです。
通常、運動している時は筋肉にある程度の張りがあるのが良いとされています。その張りがあることでパワーを溜めたり、出したり、跳んだりという動作が出来ます。
マッサージを行うと、それらの筋肉が全て緩んでしまいます。つまりパワーを溜めたり、出したり、跳んだりの動作がしっかりと行えなくなってしまいます。
よく、練習中や試合の合間で一生懸命マッサージをしている光景を目にしますが、その時は楽になってもその後に動こうとした時に同じように動けなくなってしまうことが考えられます。もちろんマッサージの仕方を調整すれば、変わらず動けるようにもなりますがオススメは致しません。
しっかりとマッサージを行う場合は練習、試合後に行いましょう。
ピッチャーにとって肩のマッサージは必要か?
ここまで、ピッチャーにとってのマッサージについて色々とご紹介致しましたが、そもそも肩のマッサージ自体は必ず行うべきものなのでしょうか?
もちろん、ピッチャーは他のポジションの選手に比べて、肩への負担はとても大きいです。きちんとケアすることで、その負担を軽減させることは大切になってきます。
しかし、マッサージはなかなか自分1人では出来ないことが多いです。
そこでオススメなのがストレッチです。日頃からストレッチをしっかりと行いケアすることで肩への負担は軽減でき、良い状態を維持できるようになります。
実際にどのようなストレッチを行ったら良いのか、この後にご紹介致します。
日頃から出来るピッチャーの肩のケア
ここでは、マッサージ以外に日頃から出来るピッチャーの肩のケアをご紹介致します。
マッサージ以外でセルフで行えるものとして、ストレッチをオススメ致します。日頃からしっかりとケアすることで、故障の予防にも繋がります。
特にここでは、肩と連動する肩甲骨の動きを出すようなストレッチをご紹介致します。
①肩回し
楽な姿勢で座ります。右手の薬指と小指を右肩にくっつけます。この時に他の3本の指は肩に触れないようにしましょう。そのまま肩を後ろ回しに回します。肘先で大きな円を描くようにゆっくりと回しましょう。少しずつ動きの幅を広げながら5~10回繰り返しましょう。
②肩甲骨のストレッチ
楽な姿勢で座ります。頭の後ろで手を組み、組んだ手を頭から離します。腕でひし形を作ったまま右へゆっくりスライドします。ひし形を崩さないようにゆっくり戻します。今度は左に同じように動かします。目線は遠くに、アゴの位置が下がらないようにしましょう。左右交互に10回繰り返しましょう。
③肩のストレッチ
楽な姿勢で座ります。腕を肩の真横に伸ばします。右の手の平を天井に、左の手の平を床に向けます。肘をしっかり伸ばした状態で肩から捻り手の平の向きをゆっくり入れ替えます。少しずつ捻りの幅を広げていきましょう。肩が上にあがったり、前に出ないようにしましょう。交互に10回繰り返しましょう。
以上のストレッチを行ってみてください。回数や動きの幅はその日の状態に合わせて調整すると良いでしょう。ピッチャーは練習や試合で肩へ負担を掛けた分、日頃からしっかりとケアすることでより良い状態を維持できるようになり、運動パフォーマンスの向上にも繋がります。
ぜひ、今からでも始めてみましょう。
ピッチャーが大切にしたい肩!どんなマッサージがある!?のまとめ
ピッチャーにとって肩はとても大切な部分です。他のポジションの選手以上に負担が掛かっている分、故障も多く、しっかりとケアをする必要があります。
今回はそのケアの1つとしてマッサージについてご紹介致しました。そのマッサージもポイントとするところに対して、良いタイミングでアプローチすることが大切です。
間違ったやり方では、良くなるものもなかなか良くならないでしょう。
また、マッサージ以外にも日頃からストレッチを行うことで肩への負担を減らすことが出来ます。ぜひ、今からでも実践してみては如何でしょうか?
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