妊娠中・出産後の腰痛対策に骨盤ベルトは果たして必要か!?

最終更新日:2022/06/01

妊娠中・出産後の腰痛というキーワードは誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか?多くの妊婦さん、お母さんが腰痛に悩まされていると思われます。
その中でもほとんどの方が目にされたり、実際に使われているのが骨盤ベルトです。妊娠・出産に伴い、緩んだ骨盤を支え、安定させることで腰痛を軽減させる働きがあります。しかし、妊娠・出産に伴う骨盤の変化は自然なものであり、それを骨盤ベルトによって矯正することは良いことなのでしょうか?骨盤ベルトは本当に必要なのでしょうか?この後ご紹介致します。

妊娠中に考えられる腰痛とは?

妊娠中、多くの妊婦さんの頭を悩ませる症状として腰痛が挙げられます。立っていても痛い、横になっても痛い、歩いていても痛い、痛くて寝返りも打てない…そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。お腹が大きくなるにつれて痛みは増します.
では、どのような腰痛が起こるのか、ご紹介致します。
妊娠3か月ごろになると、卵巣ホルモンの一種であるリラキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは赤ちゃんがお母さんの狭い骨盤を通れるように関節や靭帯を緩める作用があり、出産のための準備とされています。その結果、緩んだ骨盤をお尻や腰の筋肉で支えようとして腰痛が起こります。
また妊娠後期になると体重も10キロ前後増え無意識のうちに姿勢の変化が起こります。お腹が大きくなることで重心が前方へ移動し、骨盤や腰椎が前方へ傾きます。そのままだと状態が前に倒れやすくなるので背中の筋肉で支えて、後方にバランスをとろうとします。それにより、常に背中が張った状態になっているので腰痛が起こります。
その他にも、精神的な不安などによる腰痛も起こることがあります。

出産後に考えられる腰痛とは?

産後のトラブルの一つに「腰痛」があります。産後の腰痛にはどのようなものがあるのかご紹介致します。
まず考えられるのが、出産時に骨盤を最大限に広げ、緩めることで赤ちゃんを体外へ出してあげるため、産後は骨盤が緩んでいる状態になり、腰痛を引き起こします。骨盤を元の状態に戻すためには数か月掛かり、妊娠中や産後の過ごし方が大きく影響する場合があります。元々運動していた方であれば骨盤も元の位置に戻るのが早いですが、あまり運動をしていなかった方は戻りが遅く、長引く場合があります。
また、妊娠中の運動不足による腰痛も考えられます。どうしても妊娠中は体調の変化や安全面から動くことを控えてしまいがちですが、筋力が低下してしまうことで上手く身体を支えられなくなり腰痛を引き起こす場合があります。
その他にも、出産後の育児によって腰痛を引き起こすこともあります。赤ちゃんの世話をする時についつい前かがみになってしまったり、抱っこやおんぶ、授乳などの時間が増えることで腰に負担がかかり腰痛を引き起こすことがあります。
妊娠中同様、慣れない子育てから精神的ストレスを感じ筋肉が緊張したり血流が悪くなることで腰痛になることもあります。

妊娠中・出産後に使う骨盤ベルトとは?

妊娠中・出産後にはどのような骨盤ベルトが使われているのか見てみましょう。
妊娠すると骨盤が緩み、子宮が大きくなってきます。お尻や腰周りに贅肉がつきやすくなり足のむくみも酷くなります。それらを軽減するためにも、骨盤ベルトにより骨盤を緩み過ぎないように外側から支え体型の崩れを防ぎます。しかし、妊娠中は体調の変化も著しく不安定なため、締めつけるようなことは避けたいでしょう。また、夏などの季節によっては暑さを感じたり、汗による肌荒れを起こすこともあります。
出産後には緩みきった骨盤を少しずつ元の状態に戻そうという働きが生まれます。しかし、妊娠前や妊娠中の骨盤の歪みなどがあると正常な位置に戻りづらくなります。また、骨盤が戻ろうとしている時に姿勢を崩して座ったり、足組みをすることで骨盤が正常に戻らなくなってしまいます。骨盤がなかなか正常な状態に戻らないと、股関節周りの血流が悪くなり代謝が落ち太りやすくなってきます。
出産後の骨盤矯正はおよそ産後2~6カ月までに行うのが良いと言われています。それ以上経つと骨盤を矯正するのが大変になるそうです。
妊娠中・出産後とそれぞれ骨盤ベルトをすることによって良い点はたくさんあるそうですが、必ずしもベルトをする必要はあるのでしょうか?実際にどのような仕組みになっているのかをこの後、ご紹介致します。

腰痛と骨盤ベルトの関係性

そもそも腰痛に対して骨盤ベルトがどのような働きをしているのでしょうか?その関係性をご紹介致します。
妊娠中・出産後の腰痛は赤ちゃんを産むための準備として骨盤が開き、緩むことによって起こります。腰痛の原因としては腰椎への負担が大きく影響しています。そのため、骨盤ベルトにより腰椎の動きを制限し、腰部や体幹を安定させることで痛みを軽減させることができます。また、緩んだ骨盤が正しく戻らずより負担を掛けることで腰痛を悪化させることも考えられます。それらを骨盤ベルトにより、骨盤を安定させ筋肉に対する負担を軽減させたり、出産後に元の位置に戻すためのサポートをしています。
しかし、本来妊娠・出産における骨盤の変化は自然なものであり骨盤が開いたり緩んだりすることに対して、外から無理やり締めつけるようなことは身体に対して良いことなのでしょうか?骨盤ベルトが本当に必要なのかをこの後ご紹介致します。

妊娠中・出産後に骨盤ベルトいらずに!?

妊娠中・出産後による骨盤の変化というのはあくまでも一時のものに過ぎず、骨盤を支える筋肉の靭帯が緩むことで起こっています。決して骨盤自体が折れたり、ずれたりしている訳ではありません。それにも関わらず、骨盤ベルトで締めつける必要があるのでしょうか?妊娠・出産に伴い自然に骨盤が緩んだり閉まったりするのに、無理やり締めつけ骨盤が緩みたい時にそれを制限してしまうのは、身体に対する負担にもなります。
ただし、絶対に骨盤ベルトをしてはいけないという訳ではなく、本当に痛みが酷く、立ったり歩いたりするのも辛い場合は一時的なサポートとして使用することはオススメします。しかし、ずっと骨盤ベルトを巻いたままや正しい位置で巻いていないと骨盤が締めつけられ周りの筋肉が硬くなりかえって悪影響を及ぼす場合もありますので注意してください。
そもそも骨盤自体、いろんな筋肉で支えられています。それらの筋肉でしっかりと骨盤を支えられるようにすることが自然であり、身体への負担もなくすことが出来るのではないでしょうか。もちろん女性自体、筋力が弱く難しい部分もありますが、赤ちゃんのためにも自分自身のためにもそういった身体づくりはとても大切だと思います。そうすることでリフレッシュにも繋がり精神的にも安定してきます。
腰痛になっても骨盤ベルトがあるから…という安心感ではなく、腰痛にならないための身体づくりと対処法を身につけてはいかがでしょうか?そのためのサポートをカラダラボではご案内しております。

妊娠中・出産後の腰痛対策に骨盤ベルトは果たして必要か!?のまとめ

今の時代は色々なものが溢れています。痛みがあればそれを軽減させることも簡単に出来るでしょう。もちろんそういった安心感も悪いことではないと思います。
しかし、そうなる前に出来ることはあると思いませんか?妊娠中や出産後の腰痛は良く聞くことであり、事前に腰痛にならないための準備と腰痛になった時の対策法を知っているだけでも違うと思います。
ただでさえ女性は筋量が少なく、妊娠・出産に伴う身体の変化は大きな負担となることが想像できます。運動することがついつい面倒と思ってしまうかもしれませんが、今のうちから始められることをやってみませんか?カラダラボでは症状改善以外にも、目的に合わせた身体づくりのサポートをさせていただいております。身体のケアやストレッチ、トレーニングを取り入れ痛みや不安のない生活を送るための準備をしていきませんか?

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