特に何かをしたというわけでもないのに、突然全身の至るところが筋肉痛のようになってしまうことがあるそうです。普段から姿勢が悪いと体は上手く連鎖運動が出来ず、様々な筋肉に負担が掛かります。そうであれば姿勢を見直せば改善されそうですが、時には原因不明の病気になっているなんてこともあるみたいです。今回はそんな全身が筋肉痛のようになる症状についてまとめてみました。
突然全身が筋肉痛。風邪や疲労かも?
いきなり全身に筋肉痛に似ている痛みが出たら、何か悪い病気ではないかと心配になってしまいます。
それも前日などに普段使わない筋肉を使用して激しく運動をしたというのであれば安心できますが、これといって全身が筋肉痛になるような心当たりがない場合、原因を探し出さないと不安を抱えたままとなってしまいます。
全身に筋肉の痛みがいきなり出た場合、まず考えられるのは風邪です。
熱が無いかや時期・周囲に風邪をひいている人はいなかったか等を考えてみましょう。
疲れがたまってしまった場合にも全身倦怠感や体の痛みが出てくる場合があります。
風邪や疲労の蓄積の場合は休養するのが一番の対策です。
しかしその他にも、なにかに感染している場合もあります。
風邪などのウイルス性の病気が筋肉に入り込んでしまうと筋肉が壊されてしまう事もあるため、筋肉痛と似たような症状が出る場合があります。
どちらにせよしばらくすれば治るだろうと過信せず、ひどくなったり辛くなったら医師に相談しましょう。
突然全身が筋肉痛。脱水や何かの副作用?
夜寝ていていきなり足がつったり、筋肉に痛みが出たり張ったり、疲れがとれなくて体がだるいといった自覚症状がある場合、知らず知らずのうちに脱水になっている場合があります。
脱水は割と引き起こされる事が多く、寝ている間に寝汗をかいたりする事で気付かない間に脱水に陥る事も多いのです。
特に暑い時期には体の水分が不足しやすくなっています。
体の水分が少なる事によって血液量が減少し、筋肉疲労をとる機能が落ちてしまうため、上記のような症状に陥る可能性も高まるのです。
脱水の他にありがちな事として、体を冷やし過ぎた結果上記のような症状が引き起こされる事があります。
水分補給をしっかりと行い、体を冷やしすぎない工夫をしておくのが良いでしょう。
この他に全身の倦怠感や両手・両足などに痛みが出る横紋筋融解症というものがあります。
横紋筋の筋肉細胞が痛む事で筋細胞の成分が血液に流れてしまい、
こういった症状が引き起こされます。
外傷・脱水・代謝障害・脂質異常症の治療薬の副作用・熱中症といった事が原因の一つになります。
突然全身が筋肉痛のようになる線維筋痛症
前日・前々日などに過度な運動をしたわけでもないのに、体に痛みが出た後にそれが続く他、めまい・頭痛・倦怠感・気分が落ち込むといった症状が見られる場合には線維筋痛症の可能性もあります。
この症状は昔からよく見られる症状ですが、以前は別の名前で呼ばれていたため、知名度があまりありません。
慢性疲労症候群と共に引き起こされる事も多く、男女の比率では女性に多く、年齢別の比率では中年の女性に特に多いと言われています。
この症状の原因はあまりよくわかっておらず、痛みの原因は神経障害性疼痛とされています。
血液検査や尿検査などのポピュラーな検査では診断されない事も多いため、気になる症状は続くのに原因不明といったもやもやした状態になってしまう事もしばしばあります。
上記のような症状があり、長い間原因不明の場合には線維筋痛症の専門医を探して診察を受けてみましょう。
日本線維筋症学会で診療ネットワークに参加している医療機関がありますが、この医療機関はHPで検索する事が可能です。
線維筋痛症の詳しい症状や診断
線維筋痛症の自覚症状は全身もしくは広範囲に痛みが出てきます。
下肢に痛みやしびれなどが出る事もあれば、頭痛や目の奥の痛み・口腔の痛みなど、様々な症状があります。
痛む場所と痛みの強さは個人差があります。
普段であれば痛みを感じない刺激でも痛みを感じてしまう事もあり、痛む場所が移動する事も多々あります。
痛みの度合いも気候の条件やストレスといった事で変化しやすく、関節リウマチと似ている症状を訴える人もいます。
体の痛みだけに特化したものではなく、睡眠障害・全身倦怠感・抑うつ感・不安感・過敏性腸症候群・手足のしびれ・指先が白もしくは紫色になってしびれや冷え・痛みなどが出るといった事もあります。
線維筋痛症は検査をしたらパッと診断結果が出るような検査は存在しません。
レントゲン・血液検査・CT・MRIといった詳しい検査をしたとしても、線維筋痛症は瞬時に発見出来ないのです。
リウマチや膠原病を併発している可能性などもあるため、リウマチ性疾患の検査を行う必要が出てきます。
線維筋痛症の治療や予防法
線維筋痛症の厄介なところは発見に至るまでに苦労する事と、根本的な治療法が確立されていない事です。
症状の経過を診ながら治療をしていくケースがほとんどで、もしも良くうつ症状が出ている場合にはメンタルのケアを行うための精神科や心療内科と連携して治療を行っていく必要もあります。
運動療法や代替療法が効くケースもありますが、個人差があるのでいずれも医師の判断によって行う事になります。
運動療法ではウォーキングや水泳、エアロビクス、ヨガ、太極拳といったものが取り入れられており、一定の効果が見込めるようです。
心身の健康につながるためやっておいても損は無いでしょう。
温熱治療や電気治療が行われる事もあれば、日常生活を規則正しくするといった生活面での見直しなども行われます。
線維筋痛症は体の痛みの他にも疲労感をうったえる人が多いですが、からだにゆがみがあると体をまっすぐ支えるために負荷がかかり続けます。
そのせいで筋肉が常に絶えず緊張をするため疲労感が現れてきます。
この場合には正しい姿勢を保つ事が大切です。
その他にこの症状だけではなくあらゆる病気に対して影響力があると言われているのがストレスです。
ストレスとうまく付き合っていかないと、いずれどこかで体に不具合が出てきてしまうでしょう。
線維筋痛症でなければ疲労回復に努めましょう
黒酢には筋肉痛の原因となっている乳酸を分解する効果が期待できます。
黒酢に含まれているクエン酸が疲労を回復させるのに役立つそうです。
あらかじめクエン酸が豊富に含まれている飲料などを摂取しておくと、筋肉痛の予防にもつながります。
黒酢の他には梅干しやレモンなどにも含まれていますが、手軽に一定量摂るならば黒酢がおすすめです。
黒酢には梅干しやレモン以上にクエン酸が含まれています。
更に血行を促進したり、代謝をアップさせたり、肩こり・腰痛・冷え症・美肌といった女性にとってうれしい効果も期待できるそうです。
しかし空腹時にそのまま飲んだりすると胃を傷めてしまうため、水などで薄めるか食後に飲みます。
無茶をして空腹の時に原液で飲んでしまうとかえって体に悪影響が出てしまうのでやめておきましょう。
筋肉痛を回復させる際には黒酢の他、肉や魚や大豆といったタンパク質や、豚肉やレバーなどに含まれているビタミンB1、にんにくなどに含まれているビタミンB6、先ほど挙げたクエン酸、カキや大豆などに多く含まれている亜鉛、肉類に多く含まれているアミノ酸などを摂取するのが良いです。
血液循環を良くするために、熱いお湯と冷たい水を交互に浴びるのも有効だとされています。冷水と温水を5回ずつ浴びるだけでOKのようです。
ご自身の生活習慣を改めましょう
突然、全身が筋肉痛のようになったら驚きますよね。それが病気が原因であらば、治療に専念していただきたいものですが、そうでなければご自身の生活習慣に問題が隠れているものです。だから、その問題を解決するためにひとつひとつ改めていく必要があると思います。決して難しいことではありません。考え方としては、バランスの良い食事、軽い運動習慣、質の良い睡眠です。この三本柱を意識すれば自ずと健康へとシフトチェンジしていけるでしょう。