仕事や趣味で、パソコンやスマートフォンなどを操作したり、机に向かって作業をしたりしていると背中が痛いことはありませんか?
普段は見過ごしがちな背中の痛みですが、実はその裏には重大な病気が潜んでいることもあります。
背中の痛みには激痛を感じる恐ろしい病気もあります!
その痛みの原因となる病名や、背中が痛くならないようにする予防法をまとめました。
あなたのその背中の痛み、気を付けてください!
背中が痛い原因は?こりや疲労困憊?
背中に激痛が走り痛いと感じる時がありますが、この背中の痛みを専門用語で「背部痛(はいぶつう)」と呼んでいますが、どのようは原因で背中の痛みは起こるのでしょうか?
大体は原因が分からず、レントゲンなどを撮っても、何も映らず分かりません。
ただ、こりの状態が長くつづくと、筋肉は硬くなり、感覚も鈍くなってくるといいますから、疲労は一つの原因に挙げられます。
筋力が弱い場合や姿勢が悪い場合も筋肉の疲労につながりますから注意が必要です。
また、骨粗しょう症や背中の痛みにかかわる骨のがんの病気で、胸椎腫瘍(きょうついしゅよう)などがありますが、これらの病気が原因で背中が痛くなることがあります。
また、PCやスマホの使いすぎでも背中に痛みが生じる時があります。
PCやスマホの使い過ぎは、肩のこりや痛み、背中の痛み、腰の痛み、頭痛、吐き気、はたまた眼精疲労を引き起こす行為として、厚生労働省は注意を呼び掛けています。
このように、背中の痛みは背後に何らかの体の不調が隠されている可能性があるので、一度お医者さんなどに診てもらうといいです。
背中が痛い原因は?悪姿勢やストレス?
他にも、脊中に激痛が走る原因はまだまだあります。
背中がまるくなって、猫背など姿勢の悪い状態のままでいることによって、肩の痛み、首の痛み、背中の痛みなどが現れることがあるといいます。
医学的には頚椎捻挫(けいついねんざ)と呼ばれる病気に含まれている、「むち打ち」や「寝違え」などの首の捻挫がありますが、一般に首が回らない、上が向けない、首が痛くてだるいといった症状以外にも背中が痛い原因にもなります。
またストレスなど、精神的にくる疲労から、自律神経のはたらきが過剰になる、胃の痛み、眠れない、頭が痛い、背中が痛いといったさまざまな症状がみられます。
ストレスや生活習慣などが原因でおこる痛みには、特に胸の痛みや背中の痛みに関係し、神経性の痛み、あるいは手足のしびれや関節の痛みを引き起こすといわれているので、怖いです。
このように痛みを治すには、体だけでなく、心の方と両方を考えて治していくことが大事だとされています。
痛みは長く続くほど心の問題となってくるといわれているのです。
痛いっ!背中に激痛が起こる「すい臓」「腎臓」の病気
次に背中に激痛が起こる病名で「急性すい炎」というものがあります。
お腹から背中に突き抜けるような痛み、立っていられないほどの激痛が長時間起こる辛い病気です。
身体を反らすと痛みが強くなるため、だれでも必然的に前かがみの姿勢になってしまいます。
背中の痛み・腹痛以外にも、吐き気や嘔吐、37〜38度の発熱といった症状も見られます。
また同じく「すい臓がん」も、腹痛や背中の痛みが伴います。
病気が進行してくると黄疸(皮膚や目が黄色くなること)が出たり、腹部や背中が痛い、吐き気や嘔吐、体重減少、腹水なども同時に起こります。
そして、「慢性すい炎」も鈍痛が2〜3日続き、へその上部分の背中に抜けるような痛みが慢性的に起こります。
「腎孟腎炎(じんうじんえん)」も、高熱や膀胱炎の症状(残尿感、頻尿、血尿・白濁尿)以外に、背中や腰の痛みが出ることがあります。
さらに、中年男性に良く見られる「腎結石、尿管結石」も、背中が痛くなることがあります。
非常に小さな結石の場合は何の症状も現れないことがありますが、突然悪化する可能性がありますので注意が必要です。
痛いっ!背中に激痛が起こる「心臓」やその他の病気
背中に激痛が起こる病名はまだまだあり、「急性大動脈解離」もそれに当たるでしょう。
突然、胸や背中の中央(肩甲骨の間)に激しい痛みが起こることがあります。
「心筋梗塞」も、 前胸部の中央に締め付けられるような痛みや左肩や左上腕部分、肩甲骨の間などが痛くなるような症状が30分以上続く場合があります。
「胆石症」も、みぞおちから右上腹部の痛みに加え、腹痛、発熱、黄疸といった症状がみられますが、背中や右肩も痛いと感じることがあります。
背中や腰が痛いと感じる病気の極めつけは、「腰椎椎間板ヘルニア」でしょう。
背骨と背骨の間の椎間板という部分が、外に飛び出した時に神経を圧迫して痛みを引き起こすもので、背中や腰に激痛が走ります。
症状の程度によっては、痛みで歩けなくなったりもするので注意が必要です。
骨がもろくなる「骨粗しょう症」という高齢者に多い病気がありますが、骨がもろくなることで背骨骨折などを引き起こし、激しい痛みを生じることがあります。
「脊髄腫瘍」は、動く・動かないにかからず背中が痛み、体を横にしても痛みは取れません。
背中の激痛を和らげる対処法
実際に、背中が痛い時はどのようにすればよいのでしょうか?
背中の激痛を和らげる対処法をご紹介いたします。
まず痛みが始まったばかりのときは、湿布などを利用して、患部を冷やして炎症を抑えるのが一番手っ取り早いのではないでしょうか。
ただ逆に冷やすことで血行が悪くなり症状がひどくなることもあるといわれています。
冷やすのが良いかどうかは、実は自己判断ではなく、専門家が症状を見て判断するのが一番良いです。
他にも、体を温め筋肉の血行を促進して、痛いという状態を和らげることがありますが、これも自己判断は危険ではあります。
マッサージをするのも、患部を和らげるのに最適です。
筋肉をやわらかくほぐし、血流の循環を良くし、筋肉の疲労をとったりすることで、痛みやむくみの改善を図ることができるといわれています。
さらに、ストレスなどを和らげる効果もあります。
しかしながら、痛みがあまりにひどいようであれば、マッサージでは効果が見られない場合もあるので、病院へ行って相談するのが良いでしょう。
痛い背中にならない為の予防法
背中に急に激痛が走ってあたふたしないためにも、普段から背中に負担をかけないように心がける必要があります。
まずは、普段から姿勢に気をつけ、肩や背中の筋肉が凝りやすくなり痛みの原因になるのを避けたいものです。
また、現代人は運動不足ですが、適度に運動をして肩と背中の筋肉を鍛えるのも有効な方法です。
運動は苦手だという人でも、定期的なちょっとしたストレッチでもOKです。
ストレッチにより、筋肉がやわらかくなり、血行を改善したりするので痛みを和らげる効果があるといわれています。
このように、軽い運動やストレッチは、背中の痛みを予防する意味でも効果的な方法ですが、痛みが強い場合や、慢性的に痛いと感じる状態、あるいは運動によって痛みがひどくなる場合、さらにしびれや尿漏れといった重い症状が重なる場合には、運動は中止して病院を受診することが必要になります。
さらには、適度な食事量、酒の量を保って、暴飲暴食は避けることが、脊中の痛みを避ける方法にもなります。
そして、冷えから来る痛みを避ける為に、普段から冷えを予防するようにも心がけましょう。
背中の痛みを軽くみてはいけません!
いかがでしたか?
一口に背中が痛いと言っても、様々な原因が存在していましたね。
激痛ならすぐに病院に駆け込みますが、ただの肩こりだと思っていたら大したことはないと見逃してしまうことが多いのではないでしょうか?
背中の痛みには重篤な疾患が隠れていることが多いため、異常を感じた場合は早めに医療機関を受診しましょう!