背中と腰の筋肉は、一番疲れが出やすい場所と言えます。
学校や仕事で座りっぱなしや立ちっぱなしだったり、緊張することが多い時間を過ごした後には、背中と腰が痛くなったりしますよね。
今回は背中が痛くなる原因と、パートナーにやってもらいたい背中のツボ押しマッサージ法を紹介します。
また、背中痛の対処法と予防法も合わせて紹介します。
筋肉疲労も原因に!背中が痛くなる原因
背中の痛みを背部痛と言いますが、背部痛には原因がはっきりしないものがたくさんあります。
レントゲンなどの検査をしても異常がわからないことも多いです。
肉体労働などの疲れは、筋肉が関係しているので、マッサージなどをせずに背中の筋肉に負担をかけ続けると、筋肉が疲れて肩こりなどの「こり」が生じてしまいます。
そしてこれが、筋肉痛となるのです。
こりの状態が続けば、筋肉は固くなって感覚も鈍ります。
また、筋力が弱かったり姿勢が悪かったりすると、筋肉の疲れに影響してくるので血行が悪くなり、肩や背中に痛みが生じます。
また背中に怪我をしたときも、背中に痛みが生じることがあります。
たとえば、骨粗しょう症の場合、転んだり、重たい物を背負ったりすると、体に衝撃が与えられるために背骨が折れて、背中から胸の辺りに痛みが出ます。
また胸椎腫瘍になっても背中に痛みが生じます。
また他の臓器のがんが胸椎に転移した場合、背中の痛みが出たり、何らかの衝撃で背骨が折れたりすると背中に痛みが出ます。
まだある!背中が痛くなる原因
パソコンや携帯電話の使い過ぎも背中の痛みを生じます。
長時間パソコンや携帯などを使っていると、腕や指のしびれ、肩のこりや痛み、背中の痛み、などが起こります。
また、眼精疲労が生じることもあります。
猫背は円背とも言われますが、猫背は背中が丸くなって姿勢が悪い状態です。
猫背になると、関節や筋肉の痛み、しびれなどが生じます。
また、猫背によって肩の痛み、首の痛み、背中の痛みなどが生じることもあります。
それからむち打ちや寝違えは、医学的には頚椎捻挫に含まれます。
どちらも首の捻挫なのですが、長時間不自然な姿勢で寝ていたり、急に首に負担がかかったときなどに起こるものです。
首が回らない、上が向けない、首が痛くてだるい、という症状が出ます。
また、肩、腕、背中の痛みに広がることもあるのです。
ストレスも、背中が痛くなる原因です。
自律神経の働きが活発になりすぎると、胃痛、不眠、頭痛、背中が痛い、という症状が現れます。
では次に、筋肉マッサージなどの背中が痛い時にすると良い対処法について紹介していきます。
筋肉のマッサージなど、背中が痛い時にすると良い対処法
背中が痛い時の対処法を紹介します。
① 肩こりなどで筋肉が炎症して、急性期の痛みが始まれば、冷湿布などで冷やすことが勧められます。
温めると炎症をひどくすることもあるようです。
冷湿布や氷枕などで直接冷やしましょう。
②体を温めると、筋肉の血行が良くなるため、痛みを和らげる効果があります。
温かい蒸しタオルなどで患部を温めましょう。
③マッサージをすると、筋肉がほぐれて血流が良くなり、筋肉の疲れが取れます。
そのため、痛みやむくみを改善できます。
またマッサージには、ストレスもほぐす効果があります。
そして胃腸の調子を整える効果も期待できます。
④症状の様子を見たいときや既に専門家に相談しているときは、使用に問題ないのであれば、手軽に手に入れることができる市販薬の使用もオススメです。
ただし、むやみな市販薬の使用はオススメできません。
今までに経験のない背中の痛みなら、すぐに病院に行って見てもらうようにしましょう。
では、筋肉マッサージの方法を紹介していきます。
腰や背中の筋肉のマッサージ方法①
腰背部は、ストレッチをしながら押すと効果が得られやすい部位です。
腰背部は大きな筋肉があるため、手や指でマッサージするのは少し難しいので、ストレッチをしながら押すとさらに効果があるのです。
今回は背中を中心に上半身をマッサージします。
①肘→肩→背中→腰の順でさすると、手の摩擦で血行が良くなって、筋肉が緩んでいきます。
そうすると神経の緊張がほぐれます。
ゆっくりと手のひらを押しつけるようにすると気持ち良いでしょう。
②肩甲骨の下から、手の平で垂直に押圧します。
細い人や女性は、強く押しすぎると肋骨が折れやすいため、気持ち良い強さで押すようにしましょう。
③肩甲骨の下の出っ張りに手を置いて、もう片方の手は肩甲骨と反対の腰骨に当て、背中から腰へと筋肉を斜めに伸ばします。
反対側も、同様に行いましょう。
④片手を肩に置き、肩甲骨の下から腰へと、手の手根で外側へ押します。
こねるように揉むと、揉み返しが出るので、筋肉をこねないように揉むのがポイントです。
左右行ってください。
腰や背中の筋肉のマッサージ方法②
⑤背骨にはツボがたくさんあります。
肩甲骨の間から腰まで脊柱起立筋を押してください。
このとき施術者の指が痛ければ、親指のつけ根の骨を指の代わりに使いましょう。
⑥指や手根で押されるだけで、痛がったりくすぐったがる人には、前腕の柔らかなところを使って押圧しましょう。
⑦肩甲骨の間が張って辛い場合は、肩甲骨と背骨をつないでいる菱形筋をストレッチしながら押していきましょう。
右手をうつぶせの顔の下に、左手を腰の上に置き、施術者はパートナーの左肩を持ち上げて肩甲骨の間を親指で押してください。
⑧背中のマッサージの仕上げに、背中を伸ばしながら脊柱起立筋、広背筋を広く押す施術方法です。
パートナーの足を交差させ、施術者の膝を間に挟みます。
このようにすれば、背中の筋肉が伸びるため、そこを両手を重ねて押圧しましょう。
⑨うつ伏せのまま腰からお尻へと押圧を続けます。
足を元に戻して膝を曲げ、太ももの下に施術者の膝をかませて持ち上げると、腰の筋肉が伸びます。
そこを手根で押圧しましょう。
⑩膝を外側に深く曲げれば、大腰筋、腸腰筋、大臀筋、小臀筋、中臀筋、などが伸びるので、そこを押圧してください。
背中の痛みの予防法は?
背中の痛みを予防する方法を紹介します。
①姿勢に気をつけましょう。
背中の痛みと背中の筋肉は深く関係しています。
背中の筋肉の負担や、筋肉が緊張した状態が長く続くと、痛みが出やすいです。
②背中の筋肉を鍛えてください。
運動不足からくる筋力の低下が、背中、首、腰の痛みなどに関係しています。
運動不足で筋肉が弱くなると、姿勢が悪くなるので、痛みが出やすくなります。
③ストレッチをしましょう。
ストレッチをすると筋肉が伸びるので、筋肉が柔らかくなって血行が促進されます。
そして、痛みが和らぎます。
背中の痛みを防ぐためにも、ストレッチの習慣をつけましょう。
できれば併せてマッサージもすると、さらに効果的です。
④運動をしましょう。
軽い運動や定期的な運動は、背中の痛みを予防するのに効果的です。
⑤食生活を見直してください。
胃腸の病気は、疲れ、ストレス、喫煙、大量の飲酒、刺激の強い食事、が原因と言われます。
食生活を改善することは、背中の痛みの予防になります。
⑥冷えを予防しましょう。
冷え性には、手足の冷え、肩こり、腰痛、頭痛、胃腸障害などの症状があります。
定期的に腰背部のマッサージを取り入れよう!
「背中が痛い」といっても、その原因や症状は様々ですね。
通常、背中の痛みは背中の筋肉や骨の異常と考えてしまいますが、長引いたりして違和感を感じる場合は内臓の病気が隠れている場合もあるので気をつけてください。
定期的に腰背部のマッサージをしてもらって、痛みを軽減できるといいですね。