腰を強打して歩けないほどの痛み。治療法や改善策のまとめ。

最終更新日:2022/09/17

階段を踏み外して腰を強打することは良くあることでしょう。打ちどころにもよりますが、歩けないほど痛くなることも多々あります。打撲だけでなく骨折している可能性もありますので、早急に病院で検査をしてください。そこで今回は早期回復のために腰を強打したときの治療法や改善策をまとめたいと思います。

腰を強打して歩けない場合は救急車を呼んでもOK?

こんな状況はどうでしょうか?

足を滑らせて階段から落ち、腰を強く打ってしまいました。家族が病院に電話したところ、大事には至っていないようなのですが吐き気がすごく身動きが取れません。トイレに行くのも一苦労といった状態なのですが。どうしたらいいのでしょうか。
ただの打ち身ならそのうち良くなるとも思うのですが、立つどころか這うこともできません。激痛というほどではないのですが痛みが増しているような気がし、救急車を呼ぶことも考えています。

こういった状況であれば、他人の手を借りても動くのが難しいので救急車を呼ぶべきです。遠慮するようなことはありません。
あまりこのような状況になったことはないと思いますので迷ってしまいますよね。
実際はタクシーを使って自力で病院へ行かれる方もいるようですが、万が一を考え、我慢などせずに救急車を呼びましょう。
整形外科がいいでしょう。できるだけ早く原因を特定し治療を受けることで症状の悪化を防ぐことが出来ます。
屋内、屋外に関係なく自分で動けないほどの痛みならばすぐに救急車を呼ぶべきです。
少々痛む程度だとしても病院にいくことをお勧めします。手遅れになってからでは遅いのです。

腰を強打して歩けないなら骨折しているかも

 ぎっくり腰を経験された方は多いと思いますが、その症状はあなたが思うよりも重いものかもしれません。
実際には骨折にまで到っている場合があります。しかしそれに気づかずに、しばらく安静にしておけば治るだろうと考えてしまい、症状が悪化してしまう場合もあるのです。
お年寄りの場合は骨がもろくなってしまっているため骨粗しょう症になってしまっている場合が考えられます。これは高齢の女性に多く見られる症状です。 
では若い方は大丈夫かというとそうもいきません。スポーツや転倒などによってぎっくり腰になってしまったと思っていても、実際には腰椎圧迫骨折や腰椎横突起骨折という症状になっている可能性があります。
これは押したり動いたりすると腰に痛みを感じるのですが、圧迫骨折の場合は神経を痛めてしまう場合もあります。ひどい時は麻痺やしびれなどの症状が出てしまいます。
痛みが引いてきたからといって安心せずに病院を受診される事をお勧めします。

歩けないほどでなければ、自分でRICE処置

打撲をしたときは冷やすというのが一般的な処置です。ですが応急処置の適切な方法を知ることで回復を早めることが出来ます。
まずは安静にすることが大事です。打撲した部分は出来るだけ動かさないようにします。腕なら布等で首から吊り下げ、体重がかからないよう固定します。
足なら松葉杖を使い患部を使用しないようにしましょう。
次に患部から熱をとって痛みを抑えるために冷たいものを当てましょう。冷却スプレーのような一時的なものよりも袋に氷や水を入れたもののほうがいいでしょう。
患部が腫れたり内出血を起こさないように包帯などを用いて圧迫します。そして心臓よりも高い位置に患部を置くことでも腫れや内出血を抑えることができます。
ある程度腫れや痛みが引いて鈍痛が残るぐらいになったら今度は患部を温めましょう。
これは、冷やすことによって患部の筋肉が固くなり、回復のために必要な栄養が届きにくくなることを防ぐためです。こうすることにより早期回復につなげることができます。
これらの処置は、R=Rest⇒安静I=Ice⇒冷却C=Compression⇒圧迫E=Erevation⇒高挙この四つの頭文字をまとめて、RICE療法と呼ばれています。

腰を強打してからどれくらいで治る?

打撲というものはおよそ1~2週間ほどで治るものであり長期にわたり痛みが続くということはあまりありません。つまりそれ以上痛みが続くということは重症な場合があり、骨折という可能性も出てきます。
重度の打撲というものは完治するまで2~3ヶ月かかってしまうということもあります。骨折までしてしまった場合はさらに時間がかかってしまうでしょう。場合によっては患部に細菌が入り込んでしまっている可能性もあります。自分ではたいしたことはないと思っていても、実際には重症だったなんてこともあるのです。これが足や腕ならまだしも、転倒によって腰を打ってしまった場合、そしてそれが重症化してしまった場合を考えると恐ろしいことです。
腰というのは体の基盤となる部分ですから普段の生活に大変支障がでてしまうでしょう。それらを防ぐためにも痛みが長引くと思ったら病院で診てもらうことをお勧めします。適切な治療を受ければ早期回復につながります。自己判断で放置しておくことだけはやめておいたほうがいいでしょう。

後遺症と予防法

骨折を予防するためには、自身の骨密度を知っておくことも大事です。
骨密度とはカルシウム、マグネシウムといったミネラル含有量を単位体積であらわしたものです。
検査には一般的にX線を使います。この際に骨粗しょう症など他の症状についても検査することが出来るようです。
骨密度が少ないと骨折をしやすくなる他にも骨癒合不全という椎体の変形、椎体がつぶれることによる圧迫骨折が起こりやすくなります。
これらが起こると歩行障害につながってしまいます。
圧迫骨折の後遺症として脊椎後湾症という症状があります。これは腰が曲がってしまうもので、軽度ならばたいした問題ではないのですが、重度の後湾症になってしまうと腰に強い痛みを感じるようになり、ひどいときは神経に障害を持ってしまう事もあります。
これらの症状を避けるためは普段の生活が大事です。食事なら、牛乳やしらす、豆腐といったカルシウムを多く含む食材を使ったものにしましょう。また塩分やアルコールはカルシウムの排泄を促し、吸収率を低下させるためあまり取らないようにしましょう。
運動は温水プールなどでのウォーキングをお勧めします。水中ならば骨に強い負担をかけずに骨を強くすることが可能です。

腰を強打したら、入浴を控えましょう

打ち身や打撲をした後は入浴を控えたほうが回復が早くなります。治りかけの状態で入浴すると血流が良くなり、結果として内出血や腫れが悪化してしまいます。
また怪我をした場所は熱を持ちやすくなっているため、おさまりかけていた痛みがさらにひどくなるという事もあります。
どうしてもという場合はシャワーを軽く浴びる程度にしておいたほうがいいでしょう。身体を洗う場合も患部を刺激しないようにして、熱の発生を極力防ぐように注意しましょう。
お風呂から上がった後はすぐに患部を氷または氷水で冷やしましょう。感覚がなくなるまで冷やし、感覚が戻ってきたらまた冷やすといったアイシングを2、3回繰り返すことで、痛みや腫れを早く引かせることができます。
患部は刺激を与えないようになるべく触らず安静にしましょう。安静にすることが出来ない場合は包帯や三角巾で固定するなど適切な応急処置をして悪化するのを防ぎましょう。治りかけは完治ではありません。油断して症状を悪化させないよう、見極めることが大事です。

二度と腰を強打して苦しまないために

腰を強打すると、骨折していようがいまいがとてつもなく痛いものです。そして何日も痛みが続きます。しっかりと治療をして完治したら、同じ思いをしないためにも再発防止に努めましょう。階段や段差はしっかりと目視しましょう。スマホ見ながら、階段を上り下りなんてことしないように。また、ちょっとした段差でつまずかないように足首や足裏のストレッチをすると良いですよ。何よりも頭を打たなかった奇跡に喜びましょう。

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