ヘルニアで腰を手術。失敗する危険性も考慮してください。

最終更新日:2022/10/30

腰が痛くて整形外科に行ったら、ヘルニアと診断され手術を勧められた。ただヘルニアは手術をしても治らないという話も良く耳にします。手術がどうして失敗に終わることがあるのか。そのことを理解し、正しい選択をしてください。今後の人生に関わりますからね。

腰の手術は失敗と感じやすい

ヘルニアで立てないほどの激痛で病院に行ったとしても、即手術になるとは限りません。医師が慎重に判断した結果や、薬物療法・理学療法などの保存的治療を行ったにも関わらず、一向に症状が改善されなかったり日常生活に著しく影響を及ぼしてしまう場合に苦肉の策として手術が考慮に入れられ始めます。
しかもヘルニアの手術は背骨という大切な部分が絡んでくる部位です。その為手術までの道のりも非常に慎重で、痛みや日常生活をする上での障害がヘルニアであると確証を得られるまでは手術まで踏み切れません。
また、患者が望まない限りは医師の方から強制的に手術しろと言う事も無いでしょう。ヘルニアの手術は場所が場所なだけに怖いと思う患者さんも多く、成功率や失敗例、後遺症や合併症などについて調べる人も多いとされています。
手術が終わった患者さんの話では、完全に治らず再発しそうだとか、痛みは少なくなったけどしびれが残っているといった人など様々です。とはいえトイレに行く事もままならない程の激痛を抱えて日々の生活を送るのは大変な苦痛ですから、少しでも症状が良くなればラッキーという心構えでいるのが良いのかもしれません。盲腸などのように手術をすればパーン!と良くなるわけではなく、手術後に徐々に良くなっていくというのが大半のパターンのようです。

腰の手術、失敗を恐れていたら手遅れに

怖いけれど思い切ってヘルニアの手術をしたとしても、症状が必ず完璧に治るとは言い切れません。中には痛みやしびれが多少残る場合もあるのです。手術した後にすぐ痛みやしびれが引くとは限らず、術後数か月はその状態が続く場合もあります。長い時間をかけて徐々に症状が改善していく事も多いとされています。
しかし運が悪ければ手術しても痛み・しびれ・麻痺などが一向に良くならないといったケースも残念ながらあるようです。そのため手術を受ける際にはあらかじめ医師に気になる事を聞いておき、手術したらどれくらいの回復が期待できるのかや再発の可能性、手術をしなかった場合はどうなるのかなどを聞き込みしておきましょう。手術しなくても治りが遅いだけの場合や、更に悪化していく可能性はあるのかなどを聞いておくのもおすすめです。手術が怖い怖いと逃げ続けた結果、手術のタイミングを逃す事につながってしまう場合もあります。その結果もっと早く手術していれば回復が望めたのに、結局痛みやしびれが多少残ってしまったという事もあるのです。こういった判断は素人には非常に難しいですから、何事も医師に相談してみるのがおすすめです。もしもその医師に疑問を持った場合には、複数の病院で診察してもらうのも良いでしょう。

腰の手術の前に色々試してみませんか?

椎間板ヘルニアは手術だけではなく保存療法と呼ばれる、手術を行わない手法も存在します。
最終的に手術に踏み切る場合に用いられるのがこの保存療法と言われており、整形外科にて機械で腰を温められたり、痛み止め・湿布の処方がされたりするのも保存療法のうちの一つです。
薬物療法は症状によって様々な薬の処方を行います。個々の患者の状態を診ながら行われています。湿布や塗り薬といったオーソドックスな物の他にも、炎症や痛みを和らげる為に消炎鎮痛剤や筋弛緩剤などが処方される事もあるのです。
腰痛の治療には運動療法が用いられる事もあります。まだ腰に痛みなどを感じる場合には運動療法のストレッチに懐疑的になりますが、注意事項をしっかりと守って指導を受けながら行う事で安全にこの療法を行う事が出来ます。しかしこの場合でも、更に悪化したり痛みが出たり、何かしらのトラブルがあった場合には早めに医師に相談する事が重要となります。
装具療法は別名理学療法とも呼ばれ、腰痛に直接関連している場所や関連しているであろう部位に、物理的に刺激を与える事で筋肉の緊張を緩める作用を与え、神経の働きを回復させていくという手法です。自分に合ったコルセットなどがこういった手法の一つになります。中には遠赤外線やレーザーなどを使用する場合もありますので、その場合には通院が必要になります。

腰の手術におけるリスクとは

人間の体に手術をするという行為は、どんなに簡単な手術であったとしてもリスクが伴います。細菌の侵入などがリスクのうちの一つに挙げられますから、ヘルニアに限らずどんな手術だったとしても100%の成功率というのは難しいのです。
椎間板の手術を行う場合には、化膿性の椎間板炎、化膿性髄膜炎が引き起こされる事もありますから、患者の手術を行う場合には無菌手術が行える体制が整えられています。
感染症の予防になるように、抗生物質の投与を点滴で行い、手術中やその後にも細菌対策として抗生物質が投与されます。患者の抵抗力が著しく弱い場合や、抗生物質が効かなかった場合には上記の炎症を起こす事がありますが、大抵の人の場合にはこれで合併症などを予防する事が可能なようです。
椎間板ヘルニアの手術は神経がとても近い部分ですので、手術中に神経に触れられてしまう事もあるでしょう。その場合には手術後に足にしびれが出てしまったり、痛みが強くなってしまう事もあります。この場合でも静養を続ける事で回復する事が多いです。しかし稀に後遺症となって残ってしまう事もあるようです。
病院選び・症状・時の運といった所でしょうか?最悪のケースの場合は手術の際に神経が損傷してしまい、下肢麻痺、下肢知覚鈍麻、排尿排便障害が引き起こされてしまう事もあります。手術的には90%程度は椎間板ヘルニアの手術を行って症状が快方に向かったという調査結果があります。

腰の筋肉の血行を良くする方法

腰痛はとてもひどい痛みを伴うと絶望的な気分に陥りますが、困っている人達が多い分、治療方法や療法も選択肢が多いです。カイロプラクティックや針・灸・マッサージ・温泉・漢方・運動療法・温熱療法etc…様々な療法があり、このどれでも症状が改善する可能性があります。
予算や生活など、自分に合った療法から医師との相談のもとで試していき、普段の日常生活も腰や体に負担をかけないように心がける事で改善へと向かっていけるかもしれません。これらの療法に共通しているのが患部の血流の改善です。血流を良くする事で神経と筋肉組織に酸素や栄養素と言った不可欠な栄養素が届く事で老廃物が排出されていきます。こういった良いサイクルが生み出される事で腰痛が改善していくのです。
腰痛の原因は患部の血流障害だと言われていますが、この血流障害が引き起こされる原因は患者それぞれの日常生活に潜んでいます。
姿勢が悪かったり、運動不足はもちろんの事、いつも同じ姿勢で仕事をしたり、きちんとした食生活をしていなかったり、ストレスや精神面での問題など、理由は様々です。
こういった日常生活で問題になる事をそのままにしてしまった場合、腰痛が軽くなったとしても再び再発してしまいます。腰痛の治療の他にも日常生活の見直しが不可欠と言えるでしょう。

日々の姿勢を気をつけましょう

腰痛を予防したり、少しでも負担を和らげたいと思っている場合には、長時間同じ姿勢を取り続けない事が重要です。適度に体を動かしたり休憩をしたり、緊張をほぐしたりなどの工夫が必要です。床に座る事が多い人の場合には、あぐらや正座で長時間過ごすと腰に負担がかかってしまいます。反対に椅子に座る場合にも椅子が高いと腰に負担がかかるので、膝が股の関節よりも少々高めになるように調節するのが良いとされています。
日常の動作も中腰やひねりながらの行動は出来るだけ避けるようにするべきでしょう。
仕事でライン作業などをしている人はこういった動作を強いられがちですが、このような動作が続くと腰痛の原因になります。重い物を持つ時にも出来るだけカートなどを使用するようにし、もしもそれが出来ない場合には体に密着させるように物を持ちましょう。
背筋と腹筋を鍛えると、お腹の周囲の筋肉がコルセットの役割をしてくれます。適度な運動が腰痛の予防になると言われているのはそのためです。

腰の手術は最後の手段

腰の痛みは最終的に手術という選択肢に辿りつきますが、それでも成功率は100%ではありません。そう考えると手術をしなければならない状態まで悪化させないことが大切になります。普段の体の使い方であったり、生活習慣であったり見直すべきところがたくさんあるはずです。ほとんどの人は腰痛になる原因を繰り返し続けています。そこを見直せれば必ず腰痛は治まるものなのです。手術にならないためにも、ご自身の生活習慣を見直してください。

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