膝下の筋肉が良く痙攣してしまう方、多いようですね。脚に負担を掛け過ぎているのか、それとも何か病気になってしまっているのかもしれません。様々な要因が考えられるので、今回は膝下の筋肉の痙攣についてまとめていきたいと思います。
膝下の筋肉が痙攣してしまう原因とメカニズム
痙攣(けいれん)は全身の筋肉または一部の筋肉が意思とは関係なく収縮してしまうことです。
全身なので手や顔やまぶたや膝というようにどこでも起きますし、ビクビクと動くだけでなく強く収縮することで痛みが伴うことがあります。
これから痙攣の原因を簡単に挙げていきます。
運動しすぎによる筋肉疲労で痙攣することがあります。その場合はカルシウムやマグネシムのなどのバランスが崩れることで脳からの命令を上手く伝達できず筋肉が収縮してしまうのです。筋肉の疲労というのは足や背中や腹膜、そして指や腕というように部位に起きることが多いです。
ストレスや目の酷使、または睡眠不足や疲れではまぶたがピクピクします。筋肉のコリやむくみも痙攣の引き金になることがあります。
末梢神経が圧迫されていることが原因です。てんかん、ウイルス性脳炎、破傷風などの症状として痙攣が起きることがあります。
乳幼児にみられる例としては高熱を引き金とした全身の痙攣かあります。
膝下の筋肉の痙攣には段階がある
膝下の筋肉の痙攣でも重度の症状と軽度の症状と分けることができます。
軽度の症状ではピクピクと軽い痙攣を引き起こすだけだったり軽い引きつりを起すだけだったりします。
時間は長くても十秒程度で短いものでは数秒痙攣するだけです。
そして特に対処することもなく自然に治癒することが多いです。
中度の症状ではピクピクとした痙攣が軽度よりも強くなります。無意識のうちに連続的に痙攣や引きつりを起こします。つまり軽度との一番の違いは痙攣の時間が長いことです。運動などの筋肉疲労やストレスが強いことが原因です。
重度の症状では止められないほどの激しい痙攣や引きつりが起こります。意識しても止められず、継続時間が数十分から数時間に起こり症状が見られます。
そのような重度の痙攣の場合は病気の可能性があるので『脳神経外科』に行って適切な治療を受けてください。
また、目や顔に痙攣や引きつりが起きる場合はうつ病や自律神経失調症に多く見られる症状です。その場合も脳神経外科を受診してください。
膝下の筋肉が痙攣するかもしれない病気
止まらない膝下の筋肉の痙攣の場合は以下のような病気によるものが考えられます。
まずはてんかん。
脳神経細胞に電気的な興奮を引き起こし、痙攣や硬直などの発作が生じます。原因としては先天性のものもありますし、脳への何らかの障害や傷から後天的にてんかんの症状が発症することもありますが、まだ詳しい原因は解明されていません。
次にウイルス性脳炎。
ウイルス感染により脳や脊髄にダメージを受けることで発症します。主な病名としては「日本脳炎」や「インフルエンザ脳炎」が有名です。初期段階の症状は風邪に似ていて、進行していくにしたがって症状が重くなり、高熱、痙攣、嘔吐など現れていきます。重症化すると呼吸困難になり死亡するケースもあり、重症化から治癒したとしても脳へのダメージによって障害を負ってしまうことがあります。
それから破傷風。
傷口から破傷風菌が入り込むことで開口障害や痙攣の症状が現れます。重症化すると死亡してしまうこともあるので放置しないで病院にかかりましょう。
今では予防ワクチンがあるので患者数は減りましたが、発症してしまうと治療が難しいことは変わっていません。免疫力が低下すると発症しやすいのでバランスの良い食事、そして運動をしましょう。
てんかん、ウイルス性脳炎、破傷風、いずれにしても放置せず早めに病院に行くことが大切です。
膝下が痙攣するなら「むずむず脚症候群」かも?
痙攣の症状がみられる病気にむずむず脚症候群があります。英語では「Restless Legs Syndrome」であり、直訳すると「休めない脚」ということになります。
その名前の通り脚が動き続けることを特徴しておりそれは意思に関係ないので痙攣だと言えます。
中にはしびれや痛みを伴うこともあり、だいたいは夕方から夜中にかけて症状が悪化します。膝から足首までがむずむずとしてじっとしていることができず睡眠を妨害してしまうこともあります。
アメリカから日本睡眠学会に調査依頼があったことがきっかけとなり1990年代くらいから日本でも認知されるようになりました。
患者数は200万人いるとされ、潜在的な患者を含めると470万人いると考えられています。40歳から60歳の中高年女性に多く、リウマチ患者や糖尿病患者にも多くの発症がみられます。正確な原因は不明ながらも、ドーパミン不足、脊髄や末端神経の異常、遺伝などが原因でないかと考えられています。
痙攣しやすいなら食事を変えてみよう
痙攣を引き起こす原因としては血中の酸素不足やカリウム・カルシウム不足(ミネラル不足)や水分不足があります。
それぞれにあった対処法があるようにそれぞれにあった食べ物があります。
血中の酸素不足の場合は、血液を流れやすくして肺からスムーズに新鮮な血液を循環させると良いでしょう。そのためにはサンマやイワシなどの青魚のDHAやEPAが効果的です。血液がサラサラになり痙攣し難くなることでしょう。
ミネラル不足についてはチーズやヨーグルトなどの乳製品が効果的です。和食ならノリ、ワカメ、昆布などの海藻類が良いです。果物ならバナナやオレンジが良く手軽に食べられるドライフルーツもおすすめです。
水分不足の場合は水分補給をしましょう。夏の運動では30分に1回で小まめに水分補給し、その他の季節でも1時間に1回はコップ1杯程度の水分を補給するべきです。
また運動することでビタミンB1やビタミンCが減少することで痙攣を起こしやすくなることに注意しましょう。
膝下の筋肉が痙攣したらこうしよう!
痙攣したときの対処法としては痙攣している部分をそっと伸ばすことが良いです。
突然痙攣すると驚いてしまうのですが、対処法を知っていればパニックならず症状を軽くすることもできます。
具体的な対処方法を見ていきましょう。
足が痙攣してしまったときは、片手は痙攣している足の膝を押さえて、もう片手は足の指を押さえてゆっくりと上向きに曲げることが良いです。
水中で足をつってしまった場合は、片足立ちして、つったほうのつま先を掴んで、ふくらはぎを伸ばしましょう。
寝ているときに足がつった場合は、寝た姿勢のまま足の裏を床や壁に強く押し付けると良くなります。周囲に人がいるなら、足の裏側を押してもらいましょう。
その他の対処法としては冷えや血行を改善することです。そのために身体を温めることでも痙攣に効果があります。
そして、水分やミネラル補給も効果があります。つまり健康を維持しようと心かけていることも痙攣防止に役立つということです。
理由もなく脚は痙攣しませんので生活を見直して
脚は突然痙攣し、つったりしますが、原因は必ずあります。この記事を読んで原因を探ってみましょう。そこで自分で対処法を実践してみて痙攣しなくなるなら良いですが、繰り返すようなら、必ず病院を受診することをオススメします。膝下の筋肉が痙攣したことがある方なら分かると思いますが、何度も同じ思いをしたくないですよね。参考にしてみてください。