健康づくりに自転車こぎ!30分でどれだけ消費できるの?

最終更新日:2022/10/27

身体を健康に保つためには、有酸素運動を行うことが効果的です。

有酸素運動の中でも、自転車こぎは自分のペースで気軽に取り組める運動として人気です。

そんな自転車こぎを効果的に行うには、30分以上続けて行うことがオススメです。

では自転車こぎを30分行うとどの程度のエネルギーが消費されるのでしょうか。

自転車こぎが身体にもたらす効果や、自転車こぎを楽しく続けるコツを紹介します。

自転車こぎが身体にもたらす効果

有酸素運動を行うことにより、心臓や肺の機能が良くなります。

有酸素運動は、食べ物から摂取したカロリーを消費し、脂肪を燃焼し、血糖値を下げ、基礎代謝を上げる効果があり、生活習慣病の予防に効果的です。

また、有酸素運動はストレス発散や認知症予防にも効果的だと言われています。

有酸素運動には、ウォーキングやジョギング、水泳や自転車こぎなどがあります。

その中でも、自転車こぎは普段の生活に取り入れやすく楽しみながら行うことができるのでオススメです。

なぜなら自転車こぎにより、足の筋肉をしっかり使うことができるからです。

お尻まわりや太ももの表、裏など足全体の筋肉を使うため、足が引き締まります。

また、自転車こぎでは、サドルにお尻を乗せてペダルをこぐため、膝や足首に体重がかかりません。

自転車こぎは膝への荷重が少ないため、歩く時、膝に痛みが出る人にもオススメの運動です。

また、長く歩いたりジョギングすると膝や足首に負担がかかり、ケガをする事がありますが、自転車こぎでは膝や足首への負担が少ないので、ケガをしにくいと言えます。

また、電車やバスを使わず自転車で移動するように心がければ、お金の節約にもなるのもポイントです。

少し速いスピード(時速20㎞)で自転車を30分こげば、約10㎞の距離の移動が可能です。
ゆっくりしたスピード(時速10㎞)であれば約5㎞の距離になります。

運動による消費カロリーと安静時の消費エネルギ―

人は、生きるために食べ物や飲み物からカロリーを摂取しますが、それを基礎代謝と運動などで消費しています。

カロリーは、エネルギーの単位で、1カロリー(cal)は、1gの水の温度を1度上げるのに必要な熱量のことです。

消費カロリーが摂取カロリーより多い場合は徐々に痩せ、消費カロリーが摂取カロリーより少ない場合は脂肪として蓄積されます。

基礎代謝とは、人が呼吸をしたり寝ているだけでも使われるエネルギーのことで、生命維持のために必ず消費するカロリーです。

また、基礎代謝のほか、ウォーキングやジョギングなどの運動や、階段を上がったり掃除や洗濯などの日常生活活動でもカロリーは消費されます。

1日に消費する基礎代謝は、年齢、性別、体重によって異なります。

平均的な基礎代謝量は18~29歳の男性で1550kcal/日、女性で1210kcal/日です。

30~49歳では男性で1500kcal/日、女性で1170kcal/日、50~69歳では男性で1350kcal/日、女性で1110kcal/日となり、年齢が上がるほど基礎代謝量が低下します。

また、体内の筋肉量が多い人は基礎代謝量が大きくなります。

では、自転車で30分こいだ場合の消費カロリーはどの程度でしょうか。

自転車こぎ30分で消費されるカロリー

運動や日常生活活動を行った時に、安静状態の何倍のカロリーを消費しているかを示す指標としてMETs(メッツ)があります。

METsで示すと、時速20㎞の自転車こぎは8.0METsになります。

これは安静状態の8.0倍のカロリーを消費することを示しています。

時速20㎞で自転車をこいだ場合の消費カロリーは、50㎏の女性が30分、自転車をこぐと約180kcalを消費する計算です。

また、65㎏の男性が30分、自転車をこぐと約240kcalを消費します。

摂取カロリーで見てみると、一般的なドーナツ1個で270kcal、メロンパン1個400kcal、日本酒1合で200kcal、生ビール中ジョッキ1杯で145kcalです。

自転車を30分こいだ後、お腹が空いてパクっとおやつ、グビっとアルコールを飲むと、あっという間に摂取カロリーのほうが多くなってしまうことになります。

このように考えると、1回の運動による消費カロリーは少なく感じますが、1週間、1か月、1年と合わせると消費カロリーはかなり多くなります。

毎日の通勤や通学で自転車を使っている方は、定期的に一定のカロリーを消費しているので、何もしていない人より太りにくくなるのは当然です。

運動は単発的に行うのではなく、日常で習慣にし1週間に2~3回は行うと効果的です。

ダイエット目的で自転車を乗る方は、すぐには体重が減少しないかもしれませんが、習慣として継続することにより、減量につながるのです。

他の運動や日常生活活動で消費されるカロリーは?

時速20㎞の自転車こぎは、30分で約200kcalの消費カロリーでした。

ただ自転車でも、こぐスピードによって消費カロリーは異なります。

楽に自転車に乗る(時速8.9㎞)場合は3.5METsで、50㎏の人の場合30分で92kcalになりま

自転車エルゴメータで負荷量が30~50ワットの場合は3.5METsで、50㎏の人の場合30分で92kcalになります。

自転車エルゴメータの負荷量が90~100ワットの場合は6.8METsで、50㎏の人の場合30分で179kcalになります。

自転車エルゴメータの負荷量が161~200ワットの場合は11.0METsで、50㎏の人の場合30分で289kcalになります。

では、他の有酸素運動や日常生活活動ではどの程度のカロリーが消費されるのでしょうか。

50㎏の体重の人が30分の運動を行ったと考えて、消費カロリーを計算してみます。

ゆっくりと歩いた場合(平地、93m/分)は、4.3METsで消費カロリーは113Kcalです

水中歩行(中等度)は、4.5METsで消費カロリーは118Kcalです。

水泳のクロールは、8.3METsで消費カロリーは218Kcalです。

ジョギングは、7METsで消費カロリーは184Kcalです。

ランニング(161m/分)は、9.8METsで消費カロリーは257Kcalです。

また、生活の中で階段をゆっくり上るのは、7.0METsで消費カロリーは105Kcalです。

30分以上の運動を目指そう

短距離走のように単発的に力を入れる無酸素運動と異なり、自転車こぎのような有酸素運動は、酸素を取り入れながらゆっくりと長く続ける運動です。

運動のはじめは、エネルギー源として糖質(グリコーゲン)が使われます。

運動をはじめて20分ほど経つと、エネルギー源として糖質に代わって脂肪が使われはじめます。

以前は20分間続けて運動をしないと有酸素運動の効果が無いと言われていましたが、最近はこまぎれでも合計で20分以上行えば、効果がある事が分かっています。

では、5分~10分の運動では効果が無いのでしょうか。

エネルギーの主な供給源は20分以上経つと糖質から脂肪に変わりますが、カロリー自体は時間経過に関わらず消費されるので、5分、10分の運動にも意味があります。

体が慣れるまでは10~20分程度の運動から始め、慣れてきたら30分以上の運動を目指しましょう。

脂肪が燃焼されるのは20分経ってからなので、20分以上運動をするほど燃焼される脂肪が多いことになります。

また、減量やダイエットを目的に行うのなら、できるだけ週に3日以上、1日30分以上の運動を継続して行うことをオススメします。

運動を行う際には、運動強度は「ややきつい」と感じる程度で行いましょう。

少し汗ばむ程度で、隣の人と会話ができる程度の強度が目安です。

自転車こぎを30分楽しく続けるには

自転車こぎは、できるだけ週に3日以上、1日30分程度は続けられると効果的です。

室内にある固定式自転車エルゴメーターが使える環境にある方は、利用するのも良いでしょう。

室内固定式エルゴメーターの良い点は、天候に左右されない、いつでも気軽にできる、交通状況の影響を受けない、安全に行える、足を止めることなく続けて運動ができるなどが挙げられます。

一方、屋外を実際に自転車で走る良い点は、こいだ分移動できるので効果を実感しやすい、景色が変わるので飽きにくい、交通費の節約になる、外出する用事がある人は用足しをしながら運動もできるところです。

楽しさを求めるなら、屋外を自転車で走ることがオススメです。

最近は自転車旅行を趣味とする人も増え、専用の自転車で遠方までサイクリングを楽しんでいます。

自転車こぎを30分以上楽しく続けるコツは、出かける目的を設定することです。

自転車で通勤や通学をしている人は目的場所がはっきりしていますが、カロリー消費のために30分以上自転車をこぎたいけれど特に目的場所が無いという人は、行く場所を決めましょう。

自宅など出発点から、5㎞程度で興味のある場所を探します。

お店や史跡、観光地、公園、友人宅などが良いでしょう。

バスや電車でわざわざ行く機会の無い場所も、運動をかねて行くことで、地元探索ができ、楽しみの1つになるかもしれません。

楽しみながら自転車こぎをし、健康を維持する

平日は忙しいという方は、休日などを利用して自転車をこいでみましょう。

有酸素運動の効果や消費カロリーの点からみると、週に3回、30分以上の実施が推奨されますが、平日は遠回りして歩くなど、自転車こぎに限らず色々な種目の有酸素運動を組み合わせることが、長く続けるコツです。

自転車に乗ることが習慣になり楽しみになれば、ストレス解消になり、心身共に元気で健康を維持することができるでしょう。

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