親指は付け根を突き指しやすい構造でさらに重症化しやすい!

最終更新日:2022/11/17

スポーツをやっていると特に突き指は起きやすい怪我だと思います。その中でも親指を突き指すると付け根が痛み重症化しやすいのはご存知でしょうか?親指だけは他の四指と構造が違っているのは見れば分かると思います。そこで今回は突き指と五指についてお話ししていきたいと思います。

突き指はどんなもの?

バスケットボールやバレーボールなど球技を行っているときに突き指になってしまった経験がある方も多いと思います。
突き指は指に大きな力が外側からかかり関節を安定させている靭帯が部分断裂や完全に断裂して患部に腫れと痛みが生じるものです。
多くは手の指で起こりますがまれに足の指でも起こる事があります。突き指はそれほど珍しい事では無いので軽く見られがちですがひどい場合は脱臼や骨折をしている場合があり後遺症が残ることもあります。
突き指になってしまったとき指が変形していたり関節の方向とは反対に指が動いたり、内出血がひどい場合などは靱帯断裂だけでなく骨折の可能性もあるのですぐに病院に行ってください。また1週間以上痛みが取れなかったり、腫れが引かない場合も病院で診てもらうことをおすすめします。突き指をしたときよく指を伸ばした方が良いと考える人もいますがこれは間違いで突き指した場所を引っ張る事は脱臼や神経を傷つけることもある危険な行為です。軽い突き指の場合は無理に指を動かさず安静にすることが大切です。

突き指をしたら応急処置が大切

突き指はバスケットボールなど球技だけでなくスポーツ全般で起こる事があります。スポーツをやっているときに起こる外傷などをスポーツ障害と呼び怪我をしてしまったときに行う応急処置にRICE処置というものがあります。
RICE処置のRICEとは応急処置を行う際の必要な処置の頭文字からとったものでRはRest(安静)で怪我をした場合は直ちにスポース活動を中止してください。
IはIce(アイシング)で怪我をした場所を冷却することで痛みを和らげ腫れや炎症を抑えます。
CはCompression(圧迫)で患部を圧迫して出血を抑えたり、動かないように固定します。
EはElevation(挙上)で患部を心臓より高い位置に挙げ内出血を防ぎ痛みを和らげます。
突き指の処置において特に大切なのは安静とアイシングで行っている活動を直ちに中止してアイシングで血流を抑えて内出血を防ぐことができます。アイシングを行う事で関節の内出血を抑制して突き指の回復を早める事が期待できます。患部を固定する場合はアイシングを行った後で固定するようにしましょう。

親指を突き指すると付け根が痛い

突き指になった指が親指だった場合は治療の方法が他の指と少し異なります。
親指の関節は他の指の関節と違い強靭なつくりとなっており、指の関節も2関節となっていて突き指になる為には強い力が必要となります。これは親指は突き指しにくいとも言えますが反対に親指が突き指した場合は大きな怪我となりやすく治療にも長い時間がかかる事が多いとも言えます。
突き指は指の靭帯が傷つき内出血する事で腫れが起こります。その腫れをアイシングで抑えてテーピングで固定する事が大切です。突き指をした場所が指の付け根だった場合は治療に長い時間がかかります。しかし痛みは多少残っても運動を行う事は可能なので親指を保護する装具やテーピングなどで補強してリハビリを行う事もできます。
指を保護するサポーターには親指専用のものがあり野球のキャッチャーなど手に負担がかかりやすいスポーツ運動を行う人は毎回テーピングを行うよりはサポーターを用意する方が費用の面でも効率が良くおすすめです。

他の指は付け根を突き指することあるの?

爪下血腫やマレットフィンガーなどは突き指などと同様にスポーツを行っている時に起こりやすい怪我です。
爪下血腫は重いものを落とした時やドアで指を挟んでしまったときに爪の下で内出血を起こしてしまう事です。
スポーツの時にはランニングなど継続的に足の指の爪に負担がかかると内出血を起こします。また自分の足に合わない靴を履き続けてスポーツを行う事でも爪下血腫は起こります。
マレットフィンガーは指の第1関節が木槌のように曲がる事でマレット変形ともいいます。特に小指や薬指で起こる事が多く指が下に向かって曲り伸ばそうとしても伸ばすことができない状態です。
掌側板損傷は比較的多い怪我で掌側板という第2関節の掌側にある線維軟骨が傷ついてしまう事です。掌側板は指が過度に反りすぎないようにする働きがあるためスポーツ中に大きな力が掌側板にかかり過度に反ってしまい突き指になってしまいます。普通の突き指だと思い放置すると指が曲がらなくなることもあります。これらの症状も基本的には通常の突き指などと同様に迅速な処置が大切ですがひどい場合は早めに病院に行くことが大切です。

親指の付け根の痛み予防策

日常生活の中で私たちは知らず知らずのうちに手を酷使しています。パソコンでの作業などのデスクワークや家事全般、指を使う細かい作業などを行う方は手の関節に疲労が溜まり気が付いた時には痛めていたという事もあります。なかでも親指は重要な役割を果たしている為に親指を傷めると日常生活にいろいろと支障が出てきます。
親指の腱鞘が炎症を起こすと腫れてしまいひどくなると力が入らなくなったりして場合によると手術が必要となる事もあります。こういったことを予防するためにはテーピングなどで補強しておくことも腱鞘炎を慢性化させない事には有効です。
突き指や腱鞘炎の治療には指を使わないように安静にしておくのが一番ですが、それが難しい場合はできるだけ手を休めながら作業することを心がけることも大切です。また突き指や腱鞘炎にはお湯などで温めて患部をマッサージしたりツボを押したりストレッチを行う事も有効です。手に負担がかからないように設計された人間工学に基づくキーボードやマウスなどの周辺機器を使うのも腱鞘炎などの予防に使えます。

親指の突き指の治療は時間がかかるもの

一度突き指になると日常生活に様々な影響が出てしまいます。
突き指は打撲や脱臼、骨折など怪我の程度により治療の期間が変わってきます。軽い突き指なら適切に冷やし安静にしていれば1週間程度で腫れが治まってきます。
打撲やねんざなどを起こしていると完治するまでには3週間程度必要とされます。
これは関節の靭帯や腱が回復するのにかかる期間がこれくらいの為です。
脱臼や骨折など重傷の場合は完治には3か月以上かかりさらにはリハビリなども必要になります。突き指をしてしまったときはすぐにアイシングをしてひどいようなら直ちに病院に行くことが治療を短くするために大切です。
突き指と骨折を見分けるためには腫れるスピードの速さや指がおかしな方向に曲がっていたり、軽く触れただけで激痛が走れば骨折の可能性が高いようです。
突き指の症状を長引かせないためには最初の処置が何よりも大切です。最初の処置を誤ってしまうと症状を悪化させる原因になる事にもなりかねません。正しい知識を身に着けて治療を行えば回復を早めることも期待できます。

親指の付け根は重症です

親指は強靭に作られているにも関わらず、突き指をしてしまったら、軽症で済むわけがありません。どんな場面であっても、アイシングと安静、そしてすぐに病院に駆け込むことをしてください。あとは医師の治療と診断に従い、最短で完治できるようにリハビリに臨みましょう。自己判断だけは絶対ダメです。後々絶対後悔するときが来ますからね。

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