過食嘔吐という言葉を聞いたことがありますか?
摂食障害の一種で、現在もこの症状に悩まされる人は多いです。
今回は、過食嘔吐が体に及ぼす影響と、比較的簡単な吐き方であるチューブ吐きの方法について紹介します。
あくまで知識として知っておくという意味でお読みください。
チューブ吐きは本来医療行為であり、素人が行うものではありませんのでご注意ください。
悩んでいるのであれば、自分でどうこうしようとする前に専門家に助けを求めましょう。
これを読んで、そうなる一歩手前で別の対策をして防げるようになっていただきたいと思います。
過食症、過食嘔吐とは
過食症は、医学的には「神経性大食症」あるいは、「神経性過食症」と言います。
過食症は、摂食障害のひとつに分類されていて、精神的な問題によって、いわゆるムチャ食いと呼ばれる過食と、それによる体重増加を防ぐための不適切な排出行動を繰り返す病気です。
不適切な排出行動には、過食嘔吐、緩下剤・浣腸などの乱用、利尿薬の不適切な使用などがあります。
また、食べすぎた分を吐き出す「過食嘔吐」と、吐かずに過食症状を続けるケースがありますが、自律神経が乱れていたり、ホルモンの分泌の異常が起こっているため自分で衝動を抑えることができなく、自己嫌悪からうつ病や自殺に発展する場合もあります。
過食症状が始まると、我を忘れて食べ物を口につめこみ、気づくと家の中の食糧を全て食べ尽くしていた、など食欲のコントロールができなくなります。
このように食べては吐き、食べては吐きを繰り返すのが「過食嘔吐」の症状です。
このとき吐き出すのに便利な方法がチューブ使うことです。
過食嘔吐が体に及ぼす影響
過食嘔吐によって顔が腫れてしまいます。
嘔吐によって唾液腺が腫れることがあります。
耳の下の部分の唾液腺が嘔吐により刺激されて腫れることがあります。
身体はガリガリなのに顔だけパンパンになってしまうこともなります。
また、吐きダコが口の中にできます。
手を口につっこみ吐く場合に歯が手の甲に当たり、その部分の皮膚が硬くなってタコができることもあります。
このとき吐き出すのに便利な方法がチューブを使うことです。
その他にミネラルバランスの異常で身体がむくみます。
食べ物を消化吸収するためにミネラルを含んだ胃液を排出しており、嘔吐することで胃液が無くなります。
胃液が無くなることで、身体に必要な水分やミネラルが無くなり、だるさや疲れ、便秘を生じやすくなり、過食嘔吐を短期間に繰り返すことで、身体の水分やミネラルのバランスが崩れ、むくみやすくなります。
むくみによって短期間に体重が急激に増えたり、足が太く見えることがあります。
また、ミネラルバランスの異常がひどくなると、不整脈につながり最悪の事態につながる事もあります。
過食嘔吐は食道炎や貧血の原因にも
過食嘔吐を繰り返すと、胃酸の逆流によって食道を傷つけたり炎症を起こしやすくなります。
大量の水や食べ物を無理やり入れたり出したりしていると、食道と胃の継ぎ目が徐々にゆるんで、胃酸が食道の下の部分を常に行ったり来たりするようになります。
このような状態を逆流性食道炎といい、咳が止まらない、声が枯れる、吐いた後じゃないのに食べたものが逆流してくるような感覚がある場合は、胃液や十二指腸液が食道を逆流して起こる逆流性食道炎の可能性があります。
炎症が悪化すると、最悪の場合は食道ガンを発症する危険もあります。
なので吐き出すのにはチューブを使う方法が効果的です。
胃酸は強い酸性なので、食道は焼かれたようなことになり、胸やけ、げっぷ、咳などの症状がでてきます。
胃酸で痛められた食道は出血しやすくなり、体内の鉄分やビタミンが不足し、貧血が起こります。
貧血になると身体は低酸素状態になり、頭痛やめまい、息切れなどの症状がでることがあります。
また酸素不足となった身体が、常に新しい血液を求め、脈が速くなるので、心臓への負担などにより普通の生活や仕事、通勤などに支障をきたすなど、社会的な生活が制限されることもありうるのです。
チューブ吐きの方法の前に、まずはチューブ選び
過食嘔吐をするときの方法で大事なのは、チューブ吐きで使うチューブ選びです。
自分に合ったチューブが見つかるまで色々試してみるのが良いかと思います。
種類は、医療用カテーテルとそれ以外のチューブに分けられるかと思います。
医療用カテーテルは、もともと胃に入れるために作られているだけあって、先っぽが丸まっていてツルツルしていますから、初心者でも簡単に入れられるかと思います。
初心者はまずこの医療用カテーテルから始めるのがよいと思います。
それ以外のチューブは材質は色々ですが、シリコン製のチューブはオススメです。
シリコンは他の材質に比べて少し高めで、シリコン以外はどうしても硬いのですが、値段とも相談しながら自分に合ったものを使いましょう。
次にチューブの太さは、徐々に太くしていくのがいいと思います。
最初は怖くて痛く飲み込めないので、最初は細いものを選んでいきましょう。
コツを掴めば、太くしていき、18mmまで太くすると大抵のものは吐き出せてしまうので便利です。
もちろんもっと太くても大丈夫ですが、材質にもよりますが太いものは高くなるので、自分に合った大きさを探しましょう。
チューブの面取り・穴あけ方法
過食嘔吐をするときの方法で大事なチューブが用意できましたら、次はチューブの先を丸く滑らかにするよう面取りをします。
医療用カテーテルならば、面取りの必要ありませんが、普通のチューブを使う場合はまず面取りをしないと痛くて飲み込めないです。
シリコン製のチューブの場合の面取りは、まず火で断面をまんべんなく炙ります。
その後にチューブを水で冷やすと、炙ったところが白くボロボロになるので、あとはキッチンペーパーなどでごしごしっとこすり、ボロボロが出なくなるまでこすります。
断面がボコボコしますが、使用してるうちにツルツルになりますので大丈夫です。
そしてそのチューブを1回煮沸させて消毒してください。
次にチューブに穴をあけるのですが、チューブの穴あけは、人によって要る要らないはあり様々だと思いますが、一番個人で差が出るポイントです。
例えば2つあける場合は、チューブ先から1センチほど進んだところに1つめの穴を小さく、そこから10センチほど下がったところに次の穴を大きくします。
穴をあける場所は、上下では交互にした方が良い気がします。
2つ穴をあけるのは、どちらかが塞がってもどちらかで代用できますのでオススメです。
チューブ吐きの具体的な方法
過食嘔吐をするときの方法、チューブを胃まで入れてからの吐き出し方です。
初心者はとくに、予期せぬ嘔吐反射やとびちりなどがありますので、お風呂場でご使用ください。
まずはおじぎをして直角の手前までかがみます。
直角より曲げると顔がむくみ、唾液腺が腫れますのでご注意ください。
お腹に力をいれて、出るまでは力をいれると一気に流れますが、出にくい場合チューブを直接蛇口に当ててぬるま湯を入れてください。
この出すと入れるを繰り返してください。
何も出なくなったら以下を試してください。
内容物に届いていない可能性があるので、チューブをもっと差し込んでみてください。
胃壁を吸っている可能性があるので、チューブを少し抜いてみること。
大抵は胃壁を吸うので、おしりを突き出しますと、胃壁を吸いにくいです。
胃に力を入れたりして出し切って下さい。
それでも出なくなったら以下を試すとまだ出る場合があります。
体を横に左に90度傾け、その状態で胃に力を入れたりを繰り返し出し切ること。
またその状態のまま右足を上げてみるとまた出やすくなります。
チューブを蛇口に密着させぬるま湯を流し込みすすぎます。
パンパンにしなくても良いですので、少量入れて出してを3回ほどの方がよくすすげる場合もあります。
お腹がお湯で満たされたら、今までと同じ方法で出し切って終了です。
最後に歯磨きしてお湯を飲んで、喉と口のケアをして下さい。
自分でストップできるように
チューブ吐きの方法を紹介しましたが、チューブ吐きは、本来医療の専門家が行なう医療行為です。
なので、医療知識のない素人にはオススメできません。
また、チューブ吐きに慣れてしまうと過食嘔吐が慢性化し、一生の付き合いになる可能性が高くなってしまいます。
そうなる前にできることはたくさんあります。
私たちは何かしら考えて行動することができるはずです。
それが難しいのであれば自分で解決しようとせず、必ず専門家に助けを求めてください。