顎の付け根にしこりがある・・と感じている方、多いのではないでしょうか?
顎の付け根にしこりがある場合に考えられる原因をご存知ですか?
顎に痛みやしこりがある方は、「顎関節症」の可能性があります。
近年、増加傾向にある顎関節症ですが、その原因と対策について説明していきたいと思います。
また、セルフケアによる予防・再発防止の方法も紹介します。
顎の付け根にしこりがある場合に考えられる原因
下顎骨と側頭骨という2種類の骨か組み合わさることで出来ている「顎」は、物を飲み食いする時や言葉を発すると動きます。
この時に動いている部分を「顎関節」と言いますが、噛む力が強かったり、歯をよく食いしばっていると、付け根の辺りにしこりが出来ることがあるのです。
これは顎関節症のサインかもしれません。
口を開閉する際に顎関節から音がする、口を大きく開けられない、開けっ放しのままでは顎が痛くなってくる、顎関節に指を当てて動かした時に左右で動き方がずれているなどの症状が見られると、顎関節症になっている可能性があります。
鏡を見た時に顔が歪んでいたり、口角の高さが異なっているのもサインのひとつです。
軽ければ放っていても特に問題はありません。
だからといって自然に治るものでもありません。
いつの間にか悪化しているということもあるでしょう。
もし歯を食いしばることが原因なら、顎の周辺を軽く押すようにマッサージしてやると効果的です。
歯を食いしばらないように意識することも大事です。
癖になっているとなかなか改善しないかもしれませんが、慣れてくれば次第に治まることでしょう。
顎の痛みやしこりの原因「顎関節症」
顎の付け根とは耳の下にある部分ではなく、すぐ手前の位置を指しています。
顎は上顎と下顎に分かれており、誰かと喋ったり食べ物を噛んだりする時には顎関節を動かすことで口の開け閉めを行います。
この時、力を入れすぎると顎関節の周辺にある筋肉が凝り固まり、しこりとなってしまうことがあります。
その場合、顎関節症を引き起こしてしまうかもしれません。
先ほども説明したように口を動かすたびに変な音が聞こえたり、口を大きく開けられなくなったり、開けたままでいると痛みを感じるようなら顎関節症を疑って下さい。
確かめるなら顎関節に指を当てた状態で口を開けてみましょう。
骨が同時に動かず、ずれている場合は顎関節症です。
また顔に歪みが生じたり、口の両脇の高さがずれていることもあるので、鏡を見てみるのも良いでしょう。
とはいえ軽いものならそこまで深刻に考える必要はありません。
ですが症状が酷くならないとも言い切れないので、凝りをなくすために、顎の辺りを揉みほぐしてやるのが有効です。
歯を食いしばる癖が付いているという人は、出来るだけその癖をなくす努力をしましょう。
歯と歯を強く噛み締める行為は顎に大きな負担を与えます。
なるべく顎に意識を向けて、食いしばってしまったらすぐに止めるようにして下さい。
顎の付け根の筋肉のコリによるしこりはストレッチが有効
顎の付け根にしこりが出来た時はストレッチをしてやるのが良いとされています。
軽く刺激を与えることで、筋肉や顎関節への負担を軽減させて、動きを滑らかにしてくれるのです。
ただし痛みを感じるようならすぐにやめて、プロに相談してみましょう。
具体的なやり方は次の通りです。
1.鏡を見ながら下顎を突き出し、30秒間キープします。
2.そのまま大きく口を開け、30秒間キープします。
3.口を閉じて、下顎を動かせるところまで右に動かします。
そして30秒間キープします。
左も同じようにやりましょう。
これを1日3回ほどを目安として行えば有効でしょう。
道具も手間もいらないため、テレビを観ながらでも、お風呂に入りながらでも、いつでも好きなタイミングで取り組めます。
また温めてやるのも良いでしょう。
お風呂に浸かる以外には、ホットパックを貼り付けたり、整体で受けられるマッサージもよく効くと言われています。
なお首や肩のストレッチも良い影響をもたらしてくれます。
1.額を押さえ、頭を前に動かしていきます。
2.後頭部を押さえ、頭を後ろに動かします。
3.左のこめかみを押さえ、頭を左に動かします。
反対も同様です。
どれも必ず、押さえている手には抵抗するように力を込めましょう。
これを30秒ずつ、合計で3セット行うと顎を流れる血液がスムーズに流れていくようになります。
顎の付け根のしこり改善は生活習慣の見直しも大切
顎の付け根にしこりのようなものが出来ていたら、顎関節症の疑いがあります。
これには普段の生活が大きく関わっていると言われています。
まずはいつもの生活を見直すところから始めましょう。
例えば食事の時には左右均等ではなくどちらか一方だけで噛んでいたり、歯ぎしりや食いしばる癖が付いていると、顎に大きな負担を掛けてしまいます。
そのような癖がなくても、ストレスが溜まっていると無意識のうちに強く噛み締めていたり、顔の筋肉がこわばっていたりすることがあります。
怪しいと感じたら歯医者へ行きましょう。
顎関節症は誰でもなる可能性があります。
顎のストレッチなどを取り入れてみたり、日頃の生活を確認してみて、プロから専門的なアドバイスをもらうのも有効です。
どんなに最適な治療を施してもらっても、本人に改善する努力がなければ効果は現れません。
言い替えれば、普段の行動次第では症状を抑え込むことが出来るのです。
顎の筋肉や関節に異常が見られる場合、病院で適切な指示や治療を受け、今からでも出来るセルフケアを開始することが最も有効であると言えるでしょう。
顎関節症はセルフケアで予防と再発防止をしましょう!
顎の付け根にしこりがあるなど、顎関節症のような症状が見られたら、出来る範囲で予防を行いましょう。
症状によって対応策も変わってきます。
・顎が急に痛くなった
口をなるべく開けないようにして、お粥やスープなどあまり噛まなくても飲み込めるものを食べましょう。
痛む箇所は冷やしてやり、痛みがひいたら温めます。
湿布の種類は気持ち良いと感じた方を使い、もし冷湿布を使うのなら少し冷やしたタオルを上から当ててやると効果が上がります。
寝ている間の歯ぎしりなどは、歯医者でスプリントと呼ばれる軟らかいマウスピースを作ってもらいましょう。
・口が開けにくい
舌の先端を上の前歯の歯茎に当て、普段は歯と歯が当たらないようにしましょう。
食事は奥歯を使います。
頬杖やうつ伏せで眠るのは片側だけに負担が掛かるので、仰向けで寝て下さい。
同じ姿勢を長時間続けるのも良くありません。
こまめに肩や首を回し、顎の周辺のマッサージやウォーキングなどの全身運動をして、血流がスムーズになるようにします。
またストレスを溜め込むのも悪化の原因となるので、好きなことをしてリラックス出来る時間や環境を作りましょう。
顎に負担を掛けていると気が付いたら、その時点で改善するように心掛けましょう。
そして改善されても、ケアは続けていくことが大事です。
顎の付け根にしこりや痛みを感じたら・・どこを受診するべきか
顎の付け根にしこりが出来ていたり、痛みを感じるようなら早めに病院を訪ねた方が良いでしょう。
歯との関連性から歯科を受診する人も多そうですが、歯医者はあくまでも歯に関するプロであり、関節周辺は専門分野ではないため、医師によっては顎関節については受け入れていないこともあるようです。
歯医者に頼むのなら、まずは顎関節症の知識や治療する手段を知っているのか聞いてみましょう。
最適なのは口腔外科かと思われます。
口内というよりは顔全般に関することを受け付けている科目で、事故などで顔に負った傷や変形した箇所はもちろん、口の中の粘膜や唾液といった細かい点も診療する範囲内に含まれています。
意外なところでは整体やカイロプラクティックを行う治療院です。
顎関節症に詳しい店舗も存在しますが、歯科と同じく詳しいかどうかは調べてみないと分かりません。
また顎関節症の原因のひとつにストレスがあるので、最近ろくに休めていない、疲れが溜まっているというような時は精神科や心療内科へ行くのも悪くありません。
ちなみに整形外科は関節のエキスパートという認識がありますが、顎関節症はほとんどの場合、専門外となってしまうようです。
痛みがある場合は無理をしないようにしましょう!
顎のしこりの原因はリンパなどによるものや、顎関節症による筋肉のコリが原因など、様々な原因が考えられますね。
特に顎の付け根に違和感を感じている方は多いようです。
そんな方は、顎関節症の疑いがあるかもしれませんね。
顎関節症を患っている方は、生活習慣の見直しをし、再発予防に努めましょう。
しこりの原因がコリによるものであれば、改善していけるかもしれません。