顎変形症の手術が怖い!顎変形症の手術法とそのリスクは!?

最終更新日:2022/12/10

出っ歯や受け口など、顎のずれによる噛み合わせの悪さや見た目で悩んでいる方も多いですよね?
特に女性にとっては悩みは深く、心を痛めてると思います。
通常の矯正だけでは治らない顎変形症。
しかし、顎変形症は歯列矯正と顎の手術によって美しい歯並びやバランスのとれた顔の形に改善することができるんです。
でも、手術となると怖いですよね…。
そこで今回は顎変形症の手術法や手術のリスクについて説明させていただきます。

手術で改善可能!顎変形症とは?

顎変形症とは 極端な受け口や出っ歯などで顎の大きなずれによって噛み合わせが悪くなってしまい、歯列矯正だけでは治療が難しいとされる場合に診断されるのが顎変形症という病名です。

症状としては、顔面の変形、特に顎の骨の位置や大きさの異常により、噛み合わせ・発音などの機能異常を起こすなどがあります。

他にも、顎が大きく前に出ている、あるいは引っこんでいる、また左右にずれている、上下の顎の大きさが合っていないなどの症状もあります。

しかしながら、これらの症状は、手術で改善が可能なのです。

顔のパーツを手術しますから、少し怖いと思い、手術を躊躇してしまう人もいるかもしれません。

しかしながら、このような症状があり、口腔の機能に大きな問題があるとお医者さんから判断された場合は、外科手術も併用して行った方が良さそうです。

施術は、手術だけではなく、ずれを直すために歯列矯正もします。

ですから、歯列矯正と合わせて、顎の位置をずらす外科処置の両方を行っていくことで、噛み合せを治していくのです。

手術で改善可能だが、顎変形症になる原因は?

噛み合わせが悪くて上手く噛めない、話しづらいといった症状があれば、 顎変形症を疑ったほうが良いです。

病院で顎変形症と診断されると、それを手術で改善していくことも可能ではありますが、そもそも、顎変形症になる原因というのがあるのでしょうか?

多くのお医者さんが、赤ちゃん時の指しゃぶりや舌の突出癖などが原因、あるいは、遺伝的・先天的な要素が強いと考えられていますが、ほとんどは原因不明のようです。

多くは顎の成長のアンバランスや発達異常によるものと考えられ、小児期では異常に気付かず、思春期の顎が急成長する時期に症状が明らかとなることが多いようですので、顎の発育異常というのが、原因と考えて良さそうです。

いずれにしても、遺伝的要因も関与していることは間違いないと思われます。

しかしながら、舌の悪習癖(いつも前歯の間に舌をはさんでいたり、下の前歯をいつも押しているなど)や食事の際の前噛みの癖など後天的な要因もあるでしょう。

また、外傷や癌などの腫瘍による場合などもあるかもしれません。

また、成長ホルモンが異常に分泌されて起こる場合も考えられます。
 
いずれにしても、怖い病気ですね。

怖い顎変形症の外科的矯正(手術)治療のステップ

受け口(下顎前突)や出っ歯(上顎前突)といった上下の顎の骨が大きすぎる場合や逆に小さすぎる場合(口唇口蓋裂や小下顎症)、顔や顎が曲がっている場合(顔面非対称,下顎非対称)や上下の前歯が噛み合わず開いている場合(開咬症)、その他顎の骨の歪みが原因で起こる顎関節症が発症した場合、これらの症状は手術で改善することができます。
外科手術はリスクもあり少し怖いです。

ですのでしっかりとお医者さんに話を聞き、手術をするかどうか決めてください。

まず、手術には全行程で3年ほどかかり、4つのステップに分けて行われます。

手術後に安定するような噛み合わせを予め作るために、術前矯正をします。

これだけで実は、1年半から2年ほど時間を要します。

その後、術前検査一式(血液検査、尿検査、胸部レントゲン写真、心電図、顎顔面CTなど)を実施し、手術計画の概要を説明するとともに手術リスクについての説明、同意書の手渡しを行います。

手術日の前日に入院し、手術を行います。

その際、およそ1週間の入院となります。

術後はおよそ3ヶ月程度の矯正用ミニ輪ゴムによるリハビリ(後述)を行いながら、術後の歯並びの微調整を矯正歯科医師が行います。

そして、歯列矯正治療のワイヤーなどが除去となり、治療が終了します。

顎変形症の手術が怖いけどどんな方法で進めるの?

顎変形症に関する手術は顔を手術するので、少し怖いと感じる人も多いですが、全ての手術法は口の中から行い、顔の皮膚を切ることはありません。

しかも全身麻酔で1-2時間程度で手術は終わります。

上顎に対する手術には、Le Fort Ⅰ型(ルフォー1型)骨切り術というのがあります。

上唇の内側の歯肉を切って鼻の横くらいから水平に骨を切ります。

上顎は歯がついたまま全体を動かせるようになります。

上顎が正しい位置に動けば、骨接合用のプレートとネジで上顎をしっかりと固定します。
この手術は、術後1年後ぐらいにプレート除去手術も合わせて行います。

Le Fort I型骨切り術の手術というのもあり、上顎の前歯部分にのみ問題がある時に用いる方法です。

手術は左右の奥歯を抜歯し、その部分の歯槽骨を取り除きます。

次に左右の犬歯から犬歯までの6本の前歯を骨ごと切り離し、抜歯をして骨を取り除いたスペースに移動させます。

正しい位置に移動できたら、チタンプレートとスクリューで固定し更に歯の裏側からオーダーメイドのプラスチック製ギプスで固定をします。

この手術もギプスは1ヶ月後ぐらいに除去します。

上顎より怖いことない下顎手術

顎変形症で下顎を手術する場合には、下顎枝垂直骨切り術(かがくしすいちょくほねきりじゅつ)を施します。

これは、左右の親知らずあたりの頬の内側の歯茎を切って、エラの部分の骨を見通せるようにします。

そして顎関節の前の骨を上から下まで垂直に一直線に骨切りします。

下顎は左右の関節部分と歯の植わっている部分の3つに分離します。

この手術は1時間から1時間半ほどの1回の手術で済みますし、患者の負担も少ないです。

ただ、手術当日は、翌朝まで矯正用ミニ輪ゴムを用いて口を閉じた状態で安静にしていなければならないです。

他にも下顎前方歯槽骨切り術というのもあります。

オトガイと呼ばれる下顎の顎先を、下唇の内側の歯茎から切って行います。

この手術は30分程度で済みます。

また、顎骨延長術(がっこつえんちょうじゅつ)という手術により、骨を延長させる手術もあります。

新しい骨が再生され、骨以外にも神経や血管、筋肉、皮膚といった組織までもが再生できます。

顎変形症の手術のリスクとは?

顎変形症だけに関わらず手術にはリスクはつきものです。

まず手術中に大量に出血する恐れはあります。

あらかじめ、出血した時のために、上下顎手術では、800mlの自己血の貯血を行って準備を整えたりもします。

しかし、医者によって手術を続けることは危険だと判断された場合、その際は手術を中断し後日行いますが、このようになる確率は1%未満です。

それに手術が延期になった場合、術後出血、顎関節の脱臼、噛み合わせの不具合など、口唇、頬、歯肉の感覚の痺れが出ると治るのに半年から1年ほどかかってしまいますので、再手術はそれからになります。

また他のリスクとして、傷の感染の恐れもあります。

特に、上顎手術の場合、鼻の形の微妙な変化は半年程度続くでしょう。

また1ヶ月ほど食事の不便さもあるでしょう。

すべての手術で口から食事を摂取してもらっていますが、流動食が中心になってくるでしょう。

顎変形症の手術を乗り越えて、新しい自分に出会おう!

顎変形症の手術法などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

見た目にも影響する顎変形症と一日も早くサヨナラしたい!

でも、やっぱり手術となると怖いし不安になりますよね。

手術や治療に関して不安な点があれば、遠慮せずに専門医へ相談してみましょう!

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