食道に違和感を感じる・げっぷ・胸焼け症状は逆流性食道炎!

最終更新日:2023/01/22

食道に違和感を感じる・げっぷがでる・胸焼けがするなどの症状に悩まされている方いらっしゃいますよね。
そんな不快な症状は最近よく耳にするようになった「逆流性食道炎」が原因かもしれません。
今回は逆流性食道炎の場合に注意することや改善方法をご紹介していきたいと思います。

逆流性食道炎とは

皆さんは「逆流性食道炎」という病気をご存知ですか?

食事のあと胸焼けのような違和感を感じる。

酸っぱいようなげっぷが出て食道が気持ち悪い…その症状、逆流性食道炎かもしれません。

口から入った食べ物は食道を通り胃へ運ばれます。

胃では強い酸性の胃酸を分泌し消化しています。

この胃酸が食道を逆流し、食道の粘膜が炎症を起こす病気が「逆流性食道炎」です。

この病気により引き起こされる主な症状は、胸の違和感、胸焼け、呑酸(どんさん:酸っぱいものがこみ上げてくる)などです。

胃には胃酸から胃を保護する粘液を分泌する機能が備わっています。

しかし、本来胃酸にさらされる事のない食道には胃酸から粘膜を守るための機能が備わっていません。

本来であれば、胃酸が食道に逆流しないような作りになっています。

ところが、食後胃に消化中の食べ物が入った状態で横になると、逆流防止機能が弱まり、胃酸を含んだものが食道に逆流し食道の粘膜が炎症を起こしてしまいます。

食べた後すぐに横になる癖のある人はこれが常態化してしまい少しの事で胃酸が逆流してしまう危険性があるので、食後少なくとも3時間ぐらいは横になるのを控えましょう。

食道に違和感を感じたり、げっぷが出る原因

日本で生活する私たちは、食道に違和感を感じたり酸っぱいげっぷの出る逆流性胃腸炎は少ないといわれていました。

食事や生活習慣が欧米化する中で徐々にこの病気に悩まされる日本人が増えてきたといわれています。

欧米の映画で肉料理を大量に豪快に食べ、大きなげっぷをする大男の食事シーンを目にしたことはありませんか?

胃と食道のつなぎ目は下部食道括約筋という筋肉によって締まり、食べたものを通す時にだけ伸縮するような仕組みになっています。

脂っこい肉料理は消化するための胃酸をより多く分泌させます。

普通よりも多く分泌された胃酸がげっぷとともに逆流する事があります。

また、脂っこい食事や暴飲暴食によって肥満が増えていますが、この肥満も逆流性食道炎の要因になると考えられます。

肥満によりお腹のなかの圧力(腹圧)が上がり、食べたものが逆流しやすくなってしまうからです。

逆流性食道炎の原因にはこのほか、加齢による下部食道括約筋の機能低下、ストレスによる刺激でも起こるといわれています。

食道の違和感やげっぷの症状が出る逆流性食道炎に注意する食べ物

先にも挙げましたが、食道に違和感や酸っぱいげっぷの出る逆流性胃腸炎では、脂肪が多く脂っこい食べ物は胃酸の分泌量を増やしてしまうため注意が必要です。

脂の多い食べ物は、肉類の脂身、チーズや揚げ物、生クリームたっぷりのケーキなどです。

このほかに胃腸に負担がかかるため、逆流性食道炎の症状がある時にはおすすめできない食べ物があります。

【香辛料を多く使った料理】唐辛子をたくさん使ったキムチや、辛いカレー、激辛ラーメン
辛味を感じるのは味覚では無く痛覚といわれています。

多すぎる香辛料は胃腸にダメージを与えます。

【酸っぱいもの】レモンや酸味の強い柑橘、梅干しやお酢の効いた酢の物、トマト

酸っぱいものは健康に良いイメージが有るかもしれません。

しかし酸味の正体はクエン酸などの酸なので、胃酸で食道が荒れた状態の逆流性食道炎では、傷口に酸を塗ってしまう事になりかねないため注意が必要です。

【甘みの強いもの】砂糖をたくさん使ったあんこの入った和菓子、チョコレート

【塩辛いもの】塩辛や佃煮、漬物

味の濃いものは胸焼けの原因となるためおすすめできません。

【食物繊維の多いもの】ゴボウやサツマイモ、豆の皮、ドライフルーツ

食物繊維は消化に時間が掛かるため、どうしても食べる場合にはよく噛んで、胃腸への負担を減らしましょう。

食道の違和感・げっぷの症状を悪化させる飲み物もある

口から摂り入れるのは食べ物だけではありません。

食道に違和感や酸っぱいげっぷの出る逆流性胃腸炎では飲みのもにも注意する必要があります。

【炭酸飲料】炭酸飲料は気体である炭素ガスが発砲しシュワシュワとした爽快感が得られますが、胃に入ってから発生したガスが胃を拡張させ胃酸の分泌を促し、げっぷとしてガスが出て行くときに胃酸が逆流するためおすすめできません。

【アルコール】アルコールを摂取すると筋肉が緩むため、食道と胃をつなぐ下部食道括約筋も緩み、胃の内容物が逆流しやすくなります。

アルコールが入った炭酸飲料であるビールやソーダ割りは逆流性胃腸炎を患っている際には特に控えた方が良い飲みものと言えます。

【カフェインの入った飲みもの】カフェインは胃酸の分泌を促すと言われています。

カフェインは、コーヒーはもちろん茶の木を原料とするお茶にも含まれています。

茶の木を原料とするお茶には、緑茶、抹茶、紅茶、ウーロン茶、ほうじ茶などがあります。

茶の木を主原料としないお茶、例えば麦茶などにはカフェインが含まれないため、こういったお茶を選ぶようにすると良いでしょう。

食生活の改善で食道の違和感やげっぷの症状改善

症状を改善するものを食べるようにしていても、食べ過ぎていては胃に負担がかかります。

腹八分目を心がけましょう。

症状がひどいときは食事の回数を減らし胃を休めましょう。

規則正しい生活を心がけ、食事を決まった時間に摂るようにするのも効果的です。

食道に違和感や酸っぱいげっぷの出る逆流性食道炎を患っているときにオススメの食べ物は、ビタミンBを多く含む食べ物です。

ビタミンBには胃の粘膜を保護し消化を促す効果があると言われています。

ビタミンBを多く含む食べ物は、アジやイワシなどの青魚やマグロやカツオの赤身、鮭などの魚に多く含まれています。

胃の負担を和らげる意味でも消化の良い食べ物はオススメです。

うどんやおかゆ、白身魚やとうふ、とりのササミなども消化のよい食べ物です。

また、乳製品は胃を保護し胃酸を薄める効果があるため牛乳やヨーグルトはオススメです。

しかし冷たい飲みものは胃腸へダメージがあるためホットミルクなどがよいでしょう。

調理法もフライや油を使ったソテーは避け、煮る、蒸すといった調理がおすすめです。

食事改善以外で症状を改善するには

食道に違和感や酸っぱいげっぷの出る逆流性胃腸炎では、ストレスもその一因であると考えられています。

ストレスを溜めない生活をすることで改善が見込めるかも知れません。

ストレスを全く無くすのは難しいかもしれませんが、なるべく溜めずに発散しましょう。
ストレス発散の方法として運動やリラックス効果がある入浴、映画やDVDを見たり、読書や音楽を聴くなど自分の時間を持つとよいでしょう。

ストレス発散として喫煙や飲酒を楽しまれる方もいるかもしれませんが、アルコールとたばこは症状を悪化させてしまう要因にもなるため注意が必要です。

先にも述べましたが、食後すぐは横にならないように気をつけましょう。

規則正しくストレスフリーな生活は逆流性食道炎だけでなく他の病気の予防にも効果的です。

豊かで健康的な毎日のためには日々の生活でこれらのことを少しずつ実践してみてください。

既に症状がひどい場合やなかなか改善しない場合はすぐに医師に相談しましょう。

市販薬は一時的に症状を和らげることはできても根本的な治療は難しいと言われています。

日々の食事で改善を!

いかがでしたか?

食道の違和感やげっぷの症状って不快に感じますよね。

逆流性食道炎には注意したほうがいい食品や飲み物、健康のためを考え、バランスの良い食事を心掛けていくことが大切でしょう。

症状に悩まされている方は、まずは病院でしっかり検査を受けて、適切な治療・指示を仰ぎ、症状改善に繋がると良いですね。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です