どこかに原因があるはず!人差し指の指先の痺れがある方へ。

最終更新日:2023/01/27

朝目が覚めたら、人差し指が痺れていた。
血行が悪いだけなのか?それとも何か異常を知らせるサインなのか?
毎日当たり前に使っている指先が痺れると日常生活に必ず支障が出ます。
さて、その原因はなんなのでしょうか?
解消、改善できるのでしょうか?

人差し指の指先はどうなっている?

ご自身の身体の作りをすべて理解している方は専門的に勉強した方を除けば、ほとんどいらっしゃらないでしょう。
普段から当たり前のように身体を動かしています。
その当たり前の動作は成長過程で自然と覚えてきたものです。
ですので、深く考える必要もありません。
しかし、突然当たり前のことが出来なくなったら不安になりますよね。
今回はそんな中でも、人差し指の指先の痺れという点でお話ししていきます。
まずは人差し指の構造を理解していきましょう。
関節は3つ。指先から順に遠位指節間関節(第一関節)、近位指節間関節(第二関節)、中手指節関節といったものがあります。
それから筋肉ですが4つあります。
一つ目は指の遠位指節間関節を曲げるための筋肉として前腕の深部から伸びている【深指屈筋(しんしくつきん)】です。
二つ目は指の近位指節間関節を曲げる筋肉として前腕の浅部から伸びている【浅指屈筋(せんしくつきん)】です。
三つ目は中手指節関節を曲げる筋肉として手の平から始まる【虫様筋(ちゅうようきん)】です。
四つ目は指を伸ばす筋肉として前腕から手の甲を通る【指伸筋(ししんきん)】です。
深指屈筋、浅指屈筋、指伸筋は人差し指だけでなく、中指、薬指、小指の四本すべてに枝分かれしてつながっていて大元は同じ筋肉が収縮します。
さらには正中神経が小指を除く四本に手首から分岐して、指の左右から爪の横まで伸びています。
このように指の関節と筋肉、神経を知ると様々な動作が出来るのもうなずけますよね。

指先の痺れの原因

それでは指先の構造を知ったうえで痺れが起こる原因を考えてみましょう。
痺れとは、ジンジン、ビリビリと表現されるような状態で、本人にしか分からない感覚で見た目では全く分かりません。
痺れは一部分に限定した痺れだけでなく、他の病気のサインとして現れることも多いので原因をいち早く突き止めることはとても重要です。
痺れを引き起こす原因は様々ですが、神経性の痺れとして、中枢性の脳や精髄の障害によって引き起こされる痺れと、各部位に張り巡らされている末梢神経の通り道の障害によって引き起こされる痺れに分けられます。
この他にも、同じ動作をひたすら繰り返すといった使い過ぎよる筋肉の硬化や血行不良、更年期障害や心身症、ストレス、睡眠不足や食事内容によっても引き起こされます。
それから、突き指のような外部からの強い衝撃によっても起こりえます。
特に最近はパソコン、スマートフォンの急速な普及により、指先の使い過ぎになってしまう環境が広がっています。
一昔前まではピアニストのように毎日指先を酷使する方々に限定されていましたが、時代の変化によって、誰にでも指先の痺れは起こりうるようになってきました。
ご自身がここに当てはまっているのであれば、指先を使うのを少しの間休めてみてはいかがでしょうか?

人差し指の痺れの原因

先ほどは痺れの原因について大まかにお話ししました。
ここからは、もう少し細かく掘り下げて人差し指の痺れの原因について考えていきます。
①使い過ぎ
先ほども説明しましたが、人差し指は親指と共に様々な動作で多用してしまう指です。
すると筋肉には疲労物質が蓄積し血流が滞るようになります。
血流が悪くなると、酸素や栄養が運び込めず代謝が出来なくなります。そうなると熱も生み出せず筋肉は冷えて固まってしまいます。

②突き指
外部からの衝撃で人差し指の関節が正常でなくなる、また内出血によって腫れたりすることで循環が悪くなります。

③中枢性の痺れ
脳や脊髄そのものに何らかの異常があり、指先への神経伝達ができなくなってしまいます。特に人差し指への分岐点である頸椎の6番目の異常が疑われます。原因として多いのが頚椎症や頸椎椎間板ヘルニアによるものです。ヘルニア症状は片方の人差し指に現れやすいです。また、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)といった、脊柱の変形によって神経の通り道が圧迫されることによっても起こります。

④末梢性の痺れ
手首の正中神経の圧迫や正中神経から枝分かれしている指神経の圧迫から引き起こされます。正中神経の圧迫としては前骨間症候群や手根管症候群といったものがあり、手首に負担を掛けつづけたり、妊娠したむくみでも圧迫されたりして起こります。また指神経圧迫は字を書くときにペンを強く握り過ぎてしまう方に良く起こります。

⑤ストレスや睡眠不足
過度のストレスによって身体は緊張状態になりやすく、様々な筋肉が硬縮することによって血行不良や神経圧迫が引き起こされます。また睡眠不足や不規則な入眠時間などにより自律神経が不安定になり同じくリラックスできず筋硬縮に陥ります。

⑥食事
食事の内容が偏っているといくら血行が良くても末端まで必要な栄養が行き届かず代謝が悪くなり症状を引き起こしてしまいます。

上記のようなことが原因で人差し指は痺れを起こす可能性があるのです。

人差し指の指先の痺れを解消する

こうやって考えると人差し指に痺れを起こさないようにするには、先に挙げた6項目を改善していく必要があります。
それぞれの改善策を簡単に説明していきますと、
①使い過ぎ
パソコンやスマートフォン、楽器の演奏などは休憩を挟みましょう。
筋肉を硬くしないためにマッサージやストレッチで疲労物質を流すようにしましょう。
簡単なのは大きくグーパーしたり、手首を大きく回したりする方法です。
またお風呂や洗面所でお湯につけておくのもオススメです。

②突き指
先ずは痛み、腫れ、炎症、内出血を抑えるために患部を冷やしましょう。
なるべく動かさないように圧迫し、心臓より高くします。RICE処置といった応急処置法を覚えておけば問題ありません。痛み等が治まってきたらマッサージやストレッチで血行を促進していくようにしてください。

③中枢性
先ずは病院で検査をしましょう。
処置の方法は様々ですが、最悪は手術になる可能性があります。
ご自身で出来ることは頸椎に負担のない正しい姿勢作りをしていくこと。首の筋肉が柔らかくなれば症状が改善されることが多々あります。

④末梢性
神経を圧迫するような日常の動作を見直しましょう。
ペンの持ち方や手首を使う作業や趣味を圧迫しない正しい角度、動作で出来るように覚えていきましょう。

⑤ストレスや睡眠不足
ストレスと無縁でこの世の中で生きていくことは出来ません。
ご自身にあったストレス発散方法を見つけ溜め込まないようにしましょう。
睡眠時間や入眠時間はなるべく決まった時間になるように一日の過ごし方を見直してください。

⑥食事
血行不良になりやすい偏食を見直しバランスの良い食事に少しずつ変えていきましょう。突然切り替えるとそれがストレスとなってしまいますので。

このように、日常生活の行動ひとつひとうを見直すことで人差し指の痺れは出なくなるでしょう。

指先だけでなく全身が痺れないように改善しよう

痺れは指先にだけ出るものではありません。
全身どこでも発生することがあります。
原因は基本的には同じで、使い過ぎや外部からの衝撃、中枢や末梢神経の圧迫などです。結論から言えば、正しい身体の使い方を身に付けることです。
正しい姿勢で活動すれば、先のような原因はほぼ起こりません。
身体の一部を酷使するのではなく、連動させて負担を分配することで疲労軽減できますし、正しい姿勢でいれば脊柱の変形も起こりません。
理想の姿勢は血行が良く代謝も上がり、神経圧迫することもありません。
肩こり、腰痛など不定愁訴に悩まされることもないのです。
私達の身体は正しい使い方をするのが嫌いなわけではありません。
すべては生活習慣により、無理に変えられてしまい忘れていってしまっているだけなのです。
つまり、その感覚を思い出させることが解決の糸口になります。
その方法はここで書くと長くなってしまいますので、また別の記事でご案内出来ればと考えております。
最後になりますが、今一度身体の正しい使い方が出来るように普段の生活を一つ一つ見直す時間を作っていただきたいと思います。

まとめ【どこかに原因があるはず!人差し指の指先の痺れがある方へ。】


指先、特に人差し指の痺れについて原因や改善策をまとめてみました。
参考になった方、まだまだ不安な方もいるでしょう。
この記事がご自身の生活習慣の見直しにつながれば嬉しいですし、一度病院で検査をすべきかの判断基準になればと思います。
また、正しい身体の使い方はカラダラボにご来店していただければ、お伝えできます。
お近くの方は、お店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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