仙骨に注目しよう!痛みの原因と仰向けになれない理由とは

最終更新日:2023/01/28

仙骨は身体の中心に近く上半身と下半身の連結部分。
仰向けの痛みで眠れない方はこの仙骨の状態をチェックしてみましょう。
仙骨の状態を整えて、痛みのない快眠生活を手に入れましょう。

仙骨の役割

まずは仙骨(せんこつ)の役割を知っておきましょう。
仙骨は身体のほぼ中心、骨盤の真ん中にある逆三角形の骨です。
身体を家に置き換えると大黒柱の役目の背骨を下でしっかりと支えている土台の非常に大切な骨です。
その仙骨には首から腰まで24個の骨がバランス良くS字を描いて積み重なっていて、さらにその上に大きいスイカのような5kgほどの頭を載せています。
上半身の重さはすべて仙骨にかかっています。
つまり、仙骨が不自然に傾いたりしてしまうとバランスを失い骨格や筋肉、臓器などが不安定になり、不調やケガ、痛みに見舞われるのです。
土台が歪むと家が傾き、倒壊の危険性が出てきますよね。
この状態を良く身体の歪みと言います。
仙骨が歪んでしまうと、姿勢の良い自然とバランスのとれたS字になることは決してありません。
また、仙骨の下、下半身が不安定であれば仙骨はバランスを失います。
土台をしっかりと作っていても、その下の地盤が崩壊してしまったら、家は倒壊してしまいますよね。
その土台と地盤の境目が仙骨と腸骨の間にある仙腸関節と呼ばれる部分です。
つまり仙腸関節が正常でないと、身体全体のバランスは崩れ、骨格、筋肉、神経、臓器、血管にストレスをかけてしまい、不調やケガ、痛みなどに苦しむことになるのです。

仙骨に痛みを感じる方の傾向は

では、どういった方が仙骨、仙腸関節に痛みを感じてしまうのでしょうか?
先ほどの仙骨の役割を考えてみると分かりやすいと思います。
仙骨が真っすぐ垂直になっていればバランスが保たれます。
つまり仙骨が前後左右に向いてしまう癖のある方が痛みを抱えるのです。
簡単に分類してみますと
【仙骨が前方に傾くタイプ】
・内股になる女性
・上を向いたり後ろに反りかえるような動作をする仕事や趣味をする方
【仙骨が後方に傾くタイプ】
・がに股になる男性
・下を向く、背もたれに頼るような背中を丸めてしまう仕事や趣味をする方
【仙骨が右に傾くタイプ】
・右腰に体重をかける方、右足を上に足を組む癖のある方
・右ひざを外に向ける、左ひざをつくスポーツや仕事をされている方
【仙骨が左に傾くタイプ】
・左腰に体重をかける方、左足を上に足を組む癖のある方
・左ひざを外に向ける、右ひざをつくスポーツや仕事をされている方

このような感じでしょうか。
偏った身体の使い方は仙腸関節のズレを生み出します。
どれも不調の原因になりますが、痛みの出る場所は少しずつ変わってきます。
負担のかかり方がそれぞれ異なりますので。

仙骨から見る仰向けで痛み

それでは仰向けで痛みを感じるのはどういった状態が考えてみましょう。
先ほどのタイプ別にまとめてみます。
【仙骨が前方に傾くタイプ】
これはいわゆる反り腰の状態になっていると思われます。
反り腰とは仰向けになると腰の部分が浮かび上がる状態です。
ただ理想の状態でも腰は浮かび上がるものです。
違いはその腰と床の隙間に指がやっと差し込めるのか、手首まで差し込めるもしくは握りこぶしを差し込めるかです。
後者は間違いなく反り腰です。
腰にアーチが掛かり過ぎてしまうのです。

【仙骨が後方に傾くタイプ】
先ほどと反対で仰向けになると腰に隙間がない方です。
いわゆるネコ背の状態です。
普段から骨格でなく背中の筋肉で支えているため、背中が硬く血行が悪くなっています。それが仰向けになってさらに圧をかけ続けるとさらに血行不良に陥ります。

【仙骨が右に傾くタイプ】
仙腸関節の左側が締まり、右側が緩んでいます。
左足が長い、もしくは左肩が低い傾向があります。
上半身は左に傾きバランスを取っているので、左の背中から腰が硬くなっている方が多いです。
左に寝返りをするときに痛みを発しやすいと思われます。

【仙骨が左に傾くタイプ】
仙腸関節の右側が締まり、左側が緩んでいます。
右足が長い、もしくは右肩が低い傾向があります。
上半身は右に傾きバランスを取っているので、右の背中から腰が硬くなっている方が多いです。
右に寝返りをするときに痛みを発しやすいと思われます。

仰向けでも痛みを感じにくいようにするには1⃣

先ほどの仰向けで痛みの出るのは普段の身体の使い方で違います。
痛みを抑える、解消するには正しい状態に導く体操、ストレッチ、エクササイズをしていく必要があります。
ここからまたタイプ別に説明します。
読みながら実践してみてください。
【仙骨が前方に傾くタイプ】
・四つん這いになり、手と膝を床と垂直にして背中を平らにしてください。
・床に向いているおへそを息をゆっくりと吐きながら前方に向けていきましょう。
・息を吸いながら元の姿勢に戻します。
・呼吸に合わせて10回繰り返しましょう。

【仙骨が後方に傾くタイプ】
・仰向けになり、バンザイしてください。
・両足を揃えてかかとを突き出しつま先は天井に向けてください。
・ゆっくりと息を吐きながらおなかを伸ばすようにしていきましょう。
・呼吸に合わせて10回繰り返しましょう。

どちらも仙骨が普段と逆の方向に行こうとする感覚が出てくると思います。
痛みが強い場合は動きは小さくなっても回数が少なくなっても構いません。
それよりも毎日続けることが大切です。

仰向けでも痛みを感じにくいようにするには2⃣

次に仙骨が左右に傾くタイプの方法です。
基本的には左右対称で考えていただければと思います。
ここでは右に傾くタイプのやり方を説明していきます。
左に傾くタイプは反対の動きをしてください。
1⃣
・仰向けになり両手を頭の後ろで組み、両足は腰幅よりやや広めに広げてから膝を体育座りのように90°に曲げてください。
・両ひざを左に倒していきましょう。
・おしりが浮かないように意識しましょう。
・10回繰り返しましょう。

2⃣
・先ほどの動きをレベルアップします。
・両手は揃えて天井に向かって前ならえの状態にします。
・左に倒したときに右のおしりを浮かべましょう。
・揃えた両手を膝から一番遠い右上に向かって伸ばします。
・左肩を浮かせましょう。
・身体が捻られる感覚が強くなります。
・10回繰り返しましょう。

先ほども述べましたが、左に傾くタイプはすべて逆の動きをしてください。

以上の動きをやることで仙腸関節のずれが元に戻ろうとしてきます。
この左右に傾くタイプは反対の動きをしてみると自分の身体がどれだけバランスが崩れているが良く分かると思います。
左右に倒したときの痛みの感じ方が違うはずですから。

このように仙骨の状態を正常にすること、つまり仙腸関節のずれをなくすことが痛み、不調からの解放につながるのです。
お試しになって続けられそうであれば1週間は毎日続けてみてください。

まとめ【仙骨に注目しよう!痛みの原因と仰向けになれない理由とは】

仙骨は土台、仙腸関節は地盤です。
どちらも崩れたら正常に戻さない限り、ずっとバランスの悪いままです。
仰向けで痛みが出ることは睡眠の質を落とし、疲労回復を妨げる負のスパイラルに陥ります。
この内容が痛み解消につながってくれることを願います。
最後までありがとうございました。

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